海賊版サイト広告に賠償 赤松健さん「全ての漫画家にとって画期的」
漫画を違法に公開した海賊版サイト「漫画村」(閉鎖)に広告料を支払い、著作権侵害を助長したとして、漫画家の赤松健さんが広告代理店2社に損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁が「違法行為のほう助に当たる」と認め、請求通り計1100万円の支払いを命じる判決を言い渡したことが分かった。判決は21日付。赤松さんは24日、東京都内で記者会見し「全ての漫画家にとって画期的な判決だ」と語った。
漫画村は赤松さんの代表作「魔法先生ネギま!」を含む5万冊以上を掲載し、2018年4月に閉鎖された。同3月の月間閲覧者数は延べ約1億7000万人に上る。
判決によると、広告代理店の「エムエムラボ」(横浜市)と「グローバルネット」(東京)は17年、広告主から依頼を受けて漫画村に広告を掲載し、サイト管理者側に広告料を支払った。
田中孝一裁判長は、当時既に海賊版サイトが社会問題化していたとして「著作権侵害を予見できたのに、事前に違法性の有無を確認する義務を怠った」と指摘した。
(サンスポ)