・ジェルマ66のあゝ無感情海遊記
短期集中表紙連載 第25弾。このシリーズでは、ホールケーキアイランド編の事件以降のジェルマの様子が描かれています。
Vol.8「ママは遠征。研究開始!!」
トットランド脱出の際にビッグ・マムと交戦して敗れ、モンドールのブクブクの実の能力により人間標本にされてしまった
ニジと
ヨンジは、
オーブンに担がれてホールケーキアイランドに運ばれ、
ブラウニーらに引き渡されています。
ニジとヨンジは手術台に本のまま乗せられ、どうやらジェルマの科学を暴く研究材料として体にメスを入れられる様子です。
21女 シャーロット・プリム → 右手のイカ?の半魚人(プラリネの双子の姉)
28男 シャーロット・カトウ → 左手の前髪が長い人
32男 シャーロット・ブラウニー → 中央の帽子の背が高い人
39女 シャーロット・アナナ → 手前の子供
ビッグ・マム海賊団シャーロット家の子供たち(85人) 画像一覧
・ゴムゴムの実の正体
前回、
カイドウに3度目の敗北を喫して心停止の仮死状態にまでなった
ルフィでしたが、
ルフィにゴムゴムの実の覚醒の影響と見られる異変が生じた結果、ルフィが復活しました。
1043話
過去にゴムゴムの実を覚醒させたのは
ジョイボーイだと見られ(
1043話考察)、その脅威を恐れていた世界政府は
「ゴムゴムの実」という別名をその実に与え(
1037話)、
ゴムゴムの実の真価をこれまで過去800年間、隠してきました。しかし、ルフィがその実を覚醒させたことで、
本来の能力が露わになりました。
ゴムゴムの実の正体は・・・
ヒトヒトの実 幻獣種 モデル ニカ!!
太陽の神ニカ(
1018話)をモデルにしたヒトヒトの実の幻獣種でした。
まず、ゴムゴムの実は超人(パラミシア)系だと知られていたわけですが、ゴムゴムの実は
パラミシア系ではなくゾオン系だったという衝撃は相当大きいです。
どうして”この実”がゴム人間になるパラミシア系に見えるのかと言うと、ワンピース世界で信じられている太陽の神ニカの性質は「
体はゴムそのもの」とのこと。つまり、
ルフィは無自覚に人獣型(見た目は人のまま。後述の理由で獣型ではないと考えられる)の状態でその性質を発現し、ゴム人間として振る舞っていたわけです。
さらに、太陽の神ニカはその体の性質に加えて「
空想のままに戦い…人々を笑顔にしたという”解放の戦士”」と伝えられており、”この実”の覚醒は「
ゴムの体に更なる”腕力”と”自由”を与える」と言います。
この覚醒時の能力付与「自由」というものが、ニカの伝承「空想のままに戦い」というものを現した特性となっているようです。その覚醒の変化を体で感じたルフィは、
太陽の神ニカの姿(獣型)になった自身の状態をギアシリーズの「
最高地点だ」として、
”ギア5(フィフス)”
と命名します。
ギア5は技術的にギアシリーズの延長線にあるものではなく、覚醒により
本来の姿の獣型(太陽の神ニカ)になった状態だと見られます(なので発動とは言わず、命名としました)。ルフィはニカなんて知るはずないですからね。
獣型(太陽の神ニカ)のデザインは
ヒョウ五郎がルフィのギア4「バウンドマン」の姿を見て「明王」と言ったように(990話)、仏教等で知られる
明王がモチーフになっていると見られます。
ワノ国の「明王」は太陽の神ニカと同一の神なのかもしれません。
785話
これまで
ルフィはゾオン系能力者の基礎である変形点のコントロールを意識せずに能力を発動していたことになるわけですが、ビジュアルから分かるように、
ギア4(バウンドマンおよびスネイクマン)の発動では獣型(太陽の神ニカ)が少し漏れ出していたわけです(笑)。ギア4のために、いつもと違う能力の使い方をしたら、獣型がちょっと出て、そしたら具合が良かったという感じでしょうか。
五老星がルフィのギア4の姿を目にしていたら、ドレスローザの時点でルフィの暗殺命令を出していたかもしれません。ただし、
ビジュアル的に獣型になったとしても、覚醒しなければ、ただのゴム人間のままです。
ギア4は
ゴムの特性と覇気を組み合わせることにより、ゴムの弾性を強化し、さらに自在なコントロールを可能にするものでしたが(785話。覇気の模様については
895話考察)、ギア5では全身に武装色の覇気を纏っている様子は見られません。これは
能力覚醒によりゴムの体に”腕力”と”自由”が与えられたことで、ギア4の性能を完全に上回ったためだと考えられ、これにより覇気を著しく消耗するというデメリットさえ無くなりました。
この今までの技術をリセットしてビジュアルも一新してナンバリングが進む感じは『ドラゴンボールGT』での
スーパーサイヤ人3から4への移行に似たものを感じさせます。流石『ドラゴンボール』チルドレン。
また、
ゾオン系の覚醒能力者の特徴は「異常なタフさと回復力」(544話)であり、この特性はゾオン系の覚醒能力者となったルフィにも当てはまると考えられます。だから、
ルフィは覚醒により死の淵から復活したわけです。
また、前回(
1043話)の考察では、ゴムゴムの実の覚醒を
本質的にゴム化すると予想しましたが、結果的にこれは概ね合っていたことになります。と言うのも、パラミシア系であれゾオン系であれ、ルフィが「ゴム人間」であることには変わりないものの、
パラミシア系能力でゴム人間のように振る舞っていることと、ゾオン系能力で体がゴムそのものの生物になっていることは、本質的に異なるからです。
体を変化させるパラミシア系能力やロギア系能力は武装色の覇気によって”実体”をとらえられてしまいますが(597話)、ゾオン系能力では能力者自身がその生物に変形しているため、その対象にはならないと考えられます。事実、ゾオン系の変形および能力(マルコの不死鳥)が武装色の覇気によって破られた描写はこれまでにありません(ないよね?)。
体がゴムそのものになっているギア5のルフィに対しては武装色の覇気で”実体”をとらえることは一切できず、
打撃ダメージは完全に無効化されると考えられます。ルフィに打撃でダメージを与える手段は存在しません。
ルッチ:自らの身体能力が純粋に強化されるのは”動物系”の特性…!!
鍛えれば鍛える程に”力”は増幅する
迫撃において”動物系”こそが最強の種だ!!!
(『ONE PIECE』第349話より)
クソつえーや!
ただし、ルフィはこれまでに武装色の覇気によりダメージを何度も受けてきました。これはルフィのビジュアルから一目瞭然であるように、
ルフィはこれまで完全に獣型に変形したことはないわけです。それはゴムゴムの実がパラミシア系だという誤解があるため仕方がないことで、ルフィが子供の頃、能力の扱いが下手だったという理由にもなっていそうです。
つまり、ルフィはこれまで人獣型でゴムの能力を発現していたと考えられます。
完全に獣型に変形していないため、体が完全にゴム化しておらず、武装色の覇気によってダメージを受けていたことになるのではないでしょうか。
ゾオン系能力と知らずとも、過去に偶然、獣型になったことがあってもおかしくない話ですが、そこは”この実”の特殊性によるところなのか、それとも実は、ルフィは獣型を過去に経験しているのかもしれません。しかし、ルフィは容姿の変化を気に留めることは無かったという可能性は、これまでのルフィの他人の容姿に対する無関心を見れば、有り得る話です。自身の獣型の容姿について「おれ なんか変わったか?」と、人に言われて気づくみたいな。
太陽の神ニカのごとくギア5の戦いぶりは「
空想のまま」自在で、覚醒によりゴムの体に「自由」が与えられるという話ですが、その影響は周囲に及んでいます。
その辺りは幻獣種の特殊能力なので、何でもアリですね。
「空想のまま」という部分に関しては
「漫画的」という表現がピッタリで、ギア5の戦闘ではカイドウの波動を物理法則を無視して跳ね返したり、「ばいーん」だの「ぼよ〜ん」だの、擬音がふんだんに使われています。この点は魔人ブウを思わせます。流石『ドラゴンボール』チルドレン。
『ONE EPIECE』自体が漫画なので二重構造になっており紛らわしいですが(目が飛び出すなどの漫画的表現はこれまでにあった)、「ゴム人間」と「漫画」という発想は、マンガの神様・手塚治虫先生が書いた『
マンガの描き方』という漫画指南書から来ていると考えられます。
(以前、別の件で
記事にしたことがあります)
この本では漫画の人物は「ゴム人間」に例えて、パースや人体解剖は気にせずに描いてもいいと解説されています。漫画家を目指した尾田少年もきっと読んだことでしょう。
太陽の神ニカは
ワンピース世界固有の神様の一人であるためその性質は誰も知る由はなく(そもそもニカの話題が出たのは最近の話)、ゴムゴムの実は現代のワンピース世界と同様にSBSや公式本でもパラミシア系と紹介されていたため、このトリックを予想することは極めて困難だったと言えます。100人中100人が騙された仕掛けでしょう。
能力の正体は空想の神様でした!として、ルフィが無茶苦茶に戦っている様子を見ると、
一歩間違えると「そんなの無しだろ」と反感を買ってもおかしくない展開ですが、ところがどっこい、気分はすこぶる清々しいんですよね。
ワンピースを傍目で見ている人はこの展開に後付けだのなんだのと難癖をつけることもあると思うのですが、ワンピースを真面目に読んできた人には納得できる展開です。なぜかと言えば、前述した通り、筋が通っているからです。覇気による被ダメージやビジュアルの変化など、少し引っかかる部分はありますが、説明をつけることは可能で破綻はありません。
例えば、読者が幻獣種という能力をルフィで初めて見た場合は全く違った反応になっていたはずです。しかし、読者はマルコやヤマトなど幻獣種のゾオン系能力者達が
特殊な能力で無茶苦茶やっていることは何度も目の当たりにしています。幻獣種の能力で無茶苦茶やることに抵抗感はないのです。
読者は最大25年もの長期間、作者が仕掛けたこのトリックに騙されていたことになるわけですが、騙されていたのに、こんなにスッキリした気持ちになることがあるでしょうか。
こんな凄い漫画体験を味わうことができるなんて!!!
・・・この格別な体験をできるのは長年ワンピースを追ってきた読者だけの特権です!(くれぐれもコミックス派・アニメ派にネタバレしないように)
ところで、ルフィの復活はズニーシャとモモの助ら”声”を聞く力に優れた者以外にも、屋敷内にいる見聞色の覇気が使える者たちが気づいている様子が描かれています。しかし、
死神の件(
1038話)がある
ゾロの描写はありません。不穏です。
・ルフィの未来
ゴムゴムの実の覚醒を脅威に感じている
世界政府は過去800年もの間「ゴムゴムの実」の回収を試みるも失敗しているそうです。
その件について五老星の一人は「「悪魔の実」が我々から逃げている様だな」と冗談まじりに語ると、五老星の一人(ゴルバチョフ似)は「
動物系の実には意思が宿る」ため「ない話でもなかろう」とオカルト的な返答をしています。
「動物系の実には意思が宿る」というのは、
武器に動物(ゾオン)系悪魔の実を食べさせた結果から分かる通り事実で、
ゾオン系悪魔の実の特殊性については以前の考察記事「
「血統因子」から考える悪魔の実と黒ひげが能力を2つ持つ謎」でも触れていました。
かつてルッチが獣型に変形した姿を見たチョッパーは「
「肉食」の動物系は凶暴性も増す」(349話)とも発言しており、モデルの動物の精神性がゾオン系能力者に影響する例はありました。
ルフィ:敗けたのに楽しくなってきた…アハハハハ!!
今回、
復活したルフィは不気味なほどに陽気で、太陽の神ニカの意思が獣型(ギア5)のルフィに影響しているものと見られます。ジョイボーイが異名だとすれば(
1043話考察)、この特徴は名前の由来に通じていると思われます。
前回(
1043話)の考察では、ジョイボーイが太陽の神ニカとして神格化された、あるいは
元よりシャンディア達に信仰されていた神と同一視されたと考察したわけですが、その神が悪魔の実の能力として存在する事実から、後者であると結論づけられます。
287話
この考察は、覚醒したルフィから発せられる”
解放のドラム”が、400年前のシャンディアの儀式や空島の宴でシャンディアが叩いていたリズムと同一だったこと、400年前のシャンディアが太陽の神を崇めていたことによります。
本話では”解放のドラム”が、”解放の戦士”こと
太陽の神ニカの心臓音であることが明らかになっています。前回、冗談まじりに不整脈を心配したのですが、本当に心臓音でした(笑)。
『ワンパンマン』のキングの「キングエンジン」のようなものなのでしょう。周囲の者にその音は聞こえ、それが言い伝えとなってシャンディア達が崇める神の象徴となっていると考えられます。
また、シャンディア達は「先祖を神の様に尊敬している」という話があります(290話)。これは
太陽の神ニカがゾオン系悪魔の実の幻獣種として存在している事実を照らすと、ワンピース世界の神々というのは構造的に面白いことになってきます。
と言うのも、ジョイボーイよりも古くにゴムゴムの実を覚醒した人物がいるとすれば、その能力者の姿を古代の人たちが太陽の神ニカと崇めた可能性があるからです。つまり、
鶏が先か、卵が先かという話で、神の言い伝えが先にあったのか、悪魔の実が先にあったか非常に曖昧になってきます。これは元より空想上の生き物である幻獣種全てに言えることです。
そして、面白いのは後者(悪魔の実が先)の可能性です。
すなわち、幻獣/神がゾオン系悪魔の実に宿っていて、その能力者自身が幻獣/
現人神(あらひとがみ)になるという世界観です。駄洒落ではなく、まさに「我は神なり」。
ルフィには人を惹きつけ導くカリスマ的な素質があります。
これが太陽の神ニカの特性なのかはルフィの生まれ持った素質なのかは定かではありませんが、
人を導くルフィはワンピース世界の救世主(メシア)になる人物なのかもしれません。
海賊王の先にある「
夢の果て」について、私は「
全世界をナワバリにする」ことだと予想しています(
1000話考察)。この時の結論を改めて書き出します。
「夢の果て」として描かれるのは世界中の人々が麦わら帽子を被っている情景ではないでしょうか。
それが意味するのは全世界が麦わらの一味のナワバリになった世界です。
つまり、海賊王の「夢の果て」は「全世界をナワバリにする」ことだと予想します。
それは海賊王よりもさらに上の段階であり、バカげた大きな夢です。
ルフィが言うナワバリの性質上、これは世界を支配するものではありません。
それは世界が一つになったことを意味しており、そんな世界には差別も戦争もないでしょう。貧富の差もなくなっているかもしれません。そんなユートピアって感じですが、海賊であるのに、全世界がナワバリなので略奪することができないというのはワンピース世界の海賊らしいところです。
しかし、仮に
このバカげた大きな夢が実現されたとして、それを支えるのはルフィの存在です。
ルフィが死んだ後の世界では、その平和を保つ保証がなくなってしまいます。
そこで
ワンピース世界の恒久的な平和を実現するための方法は次の2つが考えられます。
1)死後もルフィが神として信仰され、ワンピース世界の神になる。
2)ルフィが不老不死となり、ワンピース世界の神になる。
Σどっちも神になるんかい!
そうです。いずれにせよ、平和なワンピース世界ではルフィが太陽の神ニカであり続けます。
ヒルルクは最期にこう言いました。
人が死ぬのは「
人に忘れられた時」だと。
ルフィが神として信仰され続けていれば、人に忘れられることはなくなります。
これが
1)死後もルフィが神として信仰され、ワンピース世界の神になる。です。
ただし、これも理想的で話で、しかも宗教じみた結末になるので、あまり好かないです。
そこで私が推すのが2)ルフィが不老不死となり、ワンピース世界の神になる。です。
なぜ「
不老不死」という発想になるかというと、まず、
ギア5が強すぎるという問題(メタ)があります。
予想通りギア5に打撃ダメージが無効であれば、現状、カイドウにルフィを倒す手段はありません。ギア5のルフィに真っ向から対抗できるのは、能力を無効化する
ヤミヤミの実の能力者である黒ひげ・ティーチしかいません。
だからこそ、ティーチがラスボスに相応しいのだと思われます。
また、そもそも同じようにゴムゴムの実を覚醒させたジョイボーイはどうして負けることになったかという疑問があります。それには
ズニーシャが犯した罪(821話、
1040話考察)が関係しているかもしれないし、そうでないかもしれません。ただし、仮にそうだったとして、ズニーシャが同じ過ちを犯すというのは展開的には考えにくいでしょう。
そこで今後のルフィの不安要素を挙げるとするなら自然死、つまり
寿命です。
ルフィはインペルダウン編では毒の治療のために寿命を10年削っており、頂上戦争編ではイワンコフのテンションホルモンを2回も打って、体に無理をさせています。4thまでの「ギア」シリーズも体にかなり負荷をかけるものでした。
それこそ、
”解放のドラム”による不整脈は心臓に負荷をかける可能性もあります。
いや、冗談みたいですが、真面目な話、
哺乳類は生涯に心臓が拍動する回数は約15億回と言われており(野生動物より生活水準が高いヒトはこの法則には綺麗に当てはまらない)、小動物のような心拍数が早い動物は寿命が短いです。
ドンドットット♪ ドンドットット♫と拍動する心臓はおそらく心拍数が早くなっており、ゴムゴムの実を覚醒させた能力者には短命というデメリットが伴うのかもしれません。そして、
ジョイボーイは自身の寿命を予期したことで、自身の計画を後世に遺したのかもしれません。
「
不老不死」のアイディアに至るもう一つの理由は
『西遊記』の孫悟空です。
『西遊記』の孫悟空について、封印を解かれて三蔵法師の弟子になる前の生い立ちをちゃんと知っている人は少ないんじゃないかと思うわけですが、孫悟空って武勇で成り上がったある時、寿命のために本来はぽっくり死ぬはずだったんです。しかし、孫悟空が閻魔大王の持つ鬼籍にあった自身の名前を消すことで寿命そのものを無くし、不老になります。
そして、物語は三蔵法師と孫悟空ら従者3人が
仏に成って終わります。
この『西遊記』のストーリーは、不老不死になって神になるというアイディアに通じるものがあります。じゃあ、なんで『西遊記』の孫悟空が出てくるのかと言えば、それは
モンキーですよね(笑)。モンキー・D・ルフィなんですもの。
元々の源流を辿ると、『西遊記』をモチーフにしている『ドラゴンボール』に結局は辿り着き、栄ちゃんはやはり『ドラゴンボール』チルドレンだなぁ、という結論に落ち着きます。
「不老不死」のアイディアは分かってもらったとして、じゃあ、どうやって不老不死になるのかと言えば、それは
オペオペの実の能力による不老不死の手術(761話)によって成り得ます。
1040話考察では「R・ROOM(リルーム)」が、不老不死術を可能にする覚醒能力だと推察しています。ただし、
不老不死の手術はオペオペの実の能力者の命を代償にすることになります(761話)。
ローがルフィのために命を捨てるというのは考えにくいです。
しかし、
ローもまたDの一族。現在、仇打ちを果たしたローには生きる目的がありませんが、コラソンことロシナンテが気にかけてくれた「
Dの意志」には興味がある様子です(798話)。
「Dの意志」が何なのか明らかになった上で、ルフィがあともう少しで「Dの意志」を成し遂げようとする状況で、もしルフィに寿命が来てしまったら・・・?
きっと、ローはルフィに不老不死の手術を施すはずです。
かくして、不老不死となったルフィは世界政府を討ち倒し、全世界は麦わらの一味のナワバリとなり、世界に民族融和が訪れる・・・太陽の神ニカことルフィは今日は今日とて冒険に出るのであった。めでたし、めでたし。完。
しかし、この感じだとハンコックの恋は成就しないな…w
・シャンクスについて
最後に、
前回の考察で触れられなかった
シャンクスについてです。
本話の新情報により多少、考察は伸びています。
シャンクスについては、
1)ある海賊の件で五老星と話をしたこと(
907話)
2)最後の島(のちのラフテル)から帰ってきたロジャーに質問して泣いていたこと(
968話)
がこれまでの不明な点です。
ゴムゴムの実は12年前、政府の船からシャンクスが奪ったものだと明らかになっていますが(
1018話)、その真価を知っていたのか、ルフィに食べさせるつもりがあったのかは本人に聞いてみないと分かりません。
余命が短いこととシャーリーの予言により次世代に任せたロジャーもジョイボーイに成り得ただろうことを考えれば、
ゴムゴムの実の覚醒は”Dの意志”を成すための必須条件ではないと考えられます。したがって、ジョイボーイがゴムゴムの実の覚醒能力者だったことは”ポーネグリフ”やラフテルには遺されていないと予想され、ゴムゴムの実の真価を知り得るのは言い伝えのみです。
空白の100年に生きた人でもいれば、その話を直接聞く機会がありますが、そんな人いるはずな・・・
・・・
一人いましたわ!
天月トキという時をかける少女が。
トキトキの実の能力で約800年前からタイムスリップを繰り返して”過去から逃げて”来た彼女(964話)が、800年前に活躍したジョイボーイの噂を知っていてもおかしくありません。
政府の船をシャンクスが襲った理由は、トキからゴムゴムの実の真価を知らされていたから、あるいは知らなかったとすると、政府が護送しているという悪魔の実に怪しさを感じて襲ったか、どちらかでしょう。
シャンクスの謎の2つのうち、今回考えるのは 1)の「
ある海賊」についてです。
シャンクスが五老星とコネクションを持っている理由に関しては、以前の考察と考えは変わっていません。白ひげが実質、世界政府からエースの身を守っていたように、シャンクスは五老星の思惑(三大勢力の均衡)に適った振る舞いをしつつ、将来を期待しているルフィをこれまでうまく守っていたのだと思われます(
907話考察)。シャンクスを黒幕とする考えは否定的です。
以前の考察では「ある海賊」はルフィを第一候補、次点で黒ひげとしていましたが、今は
黒ひげだと見ています。
これはメタ考察になりますが、前述のように
強すぎるルフィが問題になってきます。
ルフィは四皇を全て倒すと宣言していますが、現時点でルフィはシャンクスをおそらく超えてしまっています。感情的に、ルフィとシャンクスが激突することは想像しにくいのですが、元より、剣士であるシャンクスとルフィの真っ向勝負というのはバトル的にどうなのかという疑問もあります。
シャンクスと戦うならルフィではなく、ゾロが適正ですが、そうなるとしっくりきません。また、ウソップとヤソップの親子対決も発生してしまうため、やはり本気でやり合うようには思えません。そして、赤髪海賊団には麦わらの一味と戦う役者が揃っていません。赤髪海賊団と麦わらの一味が激突するのは考えにくい話です。
一方、
ギア5ルフィと唯一対抗できる能力者であろう黒ひげ・ティーチは四皇の最後の相手として相応しいです。また、シリュウをはじめとして、麦わらの一味と対決する役者が揃っています。
麦わらの一味は赤髪海賊団とは戦わず黒ひげ海賊団と戦い、かつ、ルフィの四皇を全て倒すという宣言をクリアするストーリーとして考えられるのは、悲しいかな・・・
赤髪海賊団が黒ひげ海賊団に敗北する展開です。
そして、エースに加えてシャンクスの仇となったティーチをルフィが倒すという流れです。
ルフィが麦わら帽子をシャンクスに無事に返すことができるのか、シャンクスの墓石にかけることになってしまうのかはまだ分かりません。
ともかく、そのような展開になることを予想すると、シャンクスが五老星に申し出たのは
黒ひげ海賊団への軍事介入ではないでしょうか。四皇同士の衝突は世界政府が危惧する案件なので、事前に伺いを立てたのだと思われます。シャンクスの言い分はきっと、黒ひげ海賊団が力をつけすぎていることへの懸念だと思われます。
今や、世界政府にとっては麦わらのルフィが最大の脅威なわけですが。