アニメ「ワンピース」1015話「麦わらのルフィ 海賊王になる男」が4月24日に放送されました。
本話は金字塔的な原作1000話「麦わらのルフィ」に相当する回で、
神回と称されたアニメ982話の演出(絵コンテ)を手掛けた石谷恵さんが982話以来再び演出を手がけたことで期待が高まっています(「
神回必至!? アニメ「ワンピース」1015話(原作1000話回)4月24日放送」)
ーーーと、書いていた手前、観た感想を書かないのも変なので書いておこう思ったわけですが、
諸手を挙げて称賛されているTwitter上の反応を見ると、とてもじゃないですがTwitterで正直な感想は言いにくい感じです。
私の感想のネガティブな部分を要約すると
冗長、エフェクトは派手で大袈裟
といったところです。
冗長なのはアニメ「ワンピース」の平常運転ですけども、神回と称されたアニメ982話はテンポも良かったんですよね。制作側の思惑と
作画のクオリティも含めてアニメ1015話が特別な回だったことは間違い無いですが、もし今回も982話と同列で「神回」と称されるのならば、それは過大評価だと思います。
あんまり御託を並べていると怒られそうなので(誰から?)、良いも悪いも感想の細かい部分は頭から振り返っていきましょうか(スクショ多用です)。
まず、放送前に石谷さんが本話の制作スタッフについて
今後なかなか揃うことがないだろう凄いメンツだと触れていました。
本話の作画監督は4人がクレジットされています。
森佳祐(別名義:森佳之、森吉巳、森匡三)
伊藤公崇
小島崇史
山本拓美
アニメーターに詳しくないので作画に誰々が入っているとかよく分からないのですが、森佳祐さんと小島崇史さん(最近の作品だと「ドラえもん のび太と新恐竜」「平家物語」)が作画監督に抜擢されている点が大きいのでしょうか。
原作の1話分未満の内容をアニメの1話分にした回なので、前半部分はまるごとヤマトとエースの回想シーンとなっており、脚本は
原作を補完する内容となっていました。
オリジナルの演出部分。おでんの航海日誌に書かれたロジャーの「夢の果て」の話とエースが語ったルフィの「夢の果て」の話を聞いたヤマトの頭の中で、2つの回想が交錯してロジャーにルフィが重なるという、
エモーショナルな描写となっていました。まぁ、ヤマトがその情景まで知っているはずはないという違和感がありますけど。
その時、ヤマトに電流が走った・・・
エースとの別れのシーンでは、一旦別れた後に、ヤマトが鬼ヶ島の海岸からエースを呼び止めるというオリジナル要素が追加されていました。
内容的には蛇足ですけど、情景の奥行きが出ているのはアニメならではメリットですね。
ヤマトに呼び止められてストライカーを急旋回させるエース。なんとなく、ジブリっぽい。
エースの別れのシーンからエースのビブルカードを軸に頂上戦争時のヤマトの回想(オリジナル)に移る
スタイリッシュな演出。
ビブルカードが油取り紙みたいに透け感があってペラペラなのがイメージと違うというのは置いといて。
マルコに飛ばされて屋上に到着したゾロの原作補完シーン。ゾロが地面に激突する前に、ローがROOMを発動させてブレーキをかけていましたが、原理不明です。
屋上で新世代と対峙するカイドウとビッグ・マムの会話シーンは良かったです。小山茉美さんが艶のある良い声を出してました。ビッグ・マムではあまりそういう演技にならないのですけど、「BLACK LAGOON」のバラライカを感じました。
予告編にあったオリジナルの演出部分。赤鞘の侍達と一緒にイゾウも立ち並んでいるので現実ではない夢世界のような描写から、錦えもん達が倒れている現実の世界に切り替わる、ちょっとホラーな感じ。なんとなく、細田守監督(「オマツリ男爵」)っぽい。
ルフィが業火拳銃(レッドロック)を繰り出す前のワノ国編の走馬灯的なシーン。原作準拠の演出ですが、シーンの内容は異なります(カット数は多い)。トリスたん!?
ルフィが内部から破壊する覇気を練る?シーン(オリジナル)。ロボットアニメみたいな。覇気の概念は「ナルト」のチャクラみたいな解釈がされているのでしょうか。
そして、「ウィーアー!」のインストが流れ始め、カイドウに
レッドロック。
めっちゃ燃えてるw
レッドロックを顔面に喰らったカイドウ(エフェクトでほとんど見えない)。
おいおいおいww
Σおいーー!!!ww
ビッグ・マム
「おいカイドウ何してる!? お前が殴り倒されるなんて!!」
(原作準拠)
↑お前は一体何を見てたんだ?尋常じゃないパンチだったろうが・・・。
ラストシーン
ルフィ:おれはモンキー・D・ルフィ お前らを超えて……
”海賊王”になる男だ!!!
正直、ここも良くないです。
原作1000話の印象だともっとパキッと凛々しく決めてるイメージでした。
そんなに口を曲げて言わんでもと思ってしまいました。
放送後の石谷さんのツイート「この後もすんごい話数が待ち受けていますよ!お楽しみに!」(原文ママ)からは既に次回の演出回が決まっているようにも読み取れます。スパン的にはまた半年後でしょうか(放送前夜に配信された#麦わらスペース第5回にて山口勝平さんが石谷さんは1年に2回しか絵コンテを切らないと揶揄していたw)。
ともかく、石谷さんの演出回は力の入った特別な回となることでしょうから、また楽しみですね。また、石谷さんの演出回をレビューするというのもアリでしょう(……アリですか?)。
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