バンダイより、7月から発売予定の『ONE PEICE』の本格的なトレーディングカードゲーム(TCG)「
ONE PIECE CARD GAME」(OPCG)の基本ルールが明らかになっています。
ONE PIECE CARD GAME公式サイト:
https://www.onepiece-cardgame.com
ルールは概ね予想通り、
バンダイのTCG「バトルスピリッツ」の戦略性を簡素にしたベースに、リーダーカードというデッキ構築およびゲームの主軸となるOPCG独自の要素が取り入れらたものとなっています。前回の記事(
プロジェクト発表時のルール予想)同様に、OPCGの基本ルールについて、私の限られたTCGの知識(バトルスピリッツとルールが一部似ているマジック・ザ・ギャザリングの知識)で解説します。
なお、詳細なゲームデザインについては、ゴールデンウィーク中に開催された先行体験会の反応や意見をもとに現在も開発が進められている模様です。
【デッキの構築条件】
・「リーダーカード」1枚、デッキ50枚(以上でも以下でもない)、ドン!!デッキ10枚
・デッキは「リーダーカード」が持つ色の「キャラクターカード」「イベントカード」「ステージカード」の3種類のカードで構築する。
・デッキのカードは同じカードナンバーにつき4枚まで。
構築デッキ戦の場合、同一カードの制限が4枚だと必須なレアカードなどを4枚揃えないといけないことになるため、デッキ構築の敷居は高くなるんですよね・・・と、まず苦言から。カードの種類的に40枚の同一カード3枚制限でいいような気もしますが、勝利条件に達するまでのターン数(1ゲーム)が長くなるように調整されているのかもしれません。
ゲームのキャッチコピーが「
ONE PIECEを感じろ」ですからね。。
カードの色は6色あり(カードデザインから推察して多色のカードも存在するはず)、おそらく、
各色ごとに戦略性の特色が概ねあるはずです。例えば、単純に戦闘で制圧したり、相手の展開をコントロールしたり。
デッキ構築の際、リーダーカードによって、どの色でデッキを構築するか選ぶことになり、リーダーカードの効果が各色の戦略性にさらなるバリエーションを持たせる形になります。
【ドン!!カード】
・「ドン!!カード」は毎ターン2枚ずつ自動的に増えていく(最大10枚まで。先攻1ターン目は1枚)
・カードのコストを支払ったり、リーダーやキャラにつけることで、パワーを上昇させる
バトルスピリッツの「コア」に相当するものが「ドン!!」です。「コア」と異なっているのは、「ドン!!」がカードとしてデッキとは別のデッキに存在し、「ドン!!カード」自体に付与した際の効果が記載されていることです。
後述のテキストから推察するに、カードや効果のコストはおそらく「ドン!!カード」を横にすること(おそらくOPCGではこの状態を「
レスト」と呼び、逆にカードが縦の状態を「
アクティブ」と呼ぶ)で、支払うことができるはずです。
また、「ドン!!カード」がデッキとして伏せられていることから、付与時の効果はいくつかバリエーションがあるものと推察されます。
【リーダーカード】
・デッキ構築の指針になるカード
・自らアタックしたり、効果を使用することができる
・勝敗の条件となるライフが右下に記載。ライフの数値はリーダーカードにより異なる
「[起動メイン][ターン1回]このリーダーか自分のキャラにレストのドン!!1枚まで付与する」
画像のリーダーカードのルフィの効果はこのように記載されています。おそらく自分のメインフェイズにターンあたり1回だけ使用できる効果で、「
レスト」状態の「ドン!!」を合計1枚までリーダーか場に出ているキャラクターに付与することができる、という意味かと思われます。バンダイTCGのゲーム言語に詳しくないため、自信はないですが。
ドン!!が付与された際の効果は書かれていないため、基本的に付与による効果はドン!!カードに記載されているものが全てのようです。ただし、ドン!!付与により発動する効果を持つカードもあるかもしれません。
【キャラクターカード】
・ドン!!カードでコストを支払い、手札から場に出すことができる
・パワーや効果を持ち、相手のリーダーやキャラをアタックすることができる
キャラが場に出たターンは攻撃に参加できないというルール(後述)もあり、戦闘についてはバトルスピリッツなどのTCGと同じだと思われます。攻撃に参加した場合、カードは「
レスト」状態になり、相手のバトルフェイズでブロックに参加することができなくなるはずです。
「[ドン!!×1][アタック時]自分のこのキャラ以外のリーダーかキャラ1枚までを、このターン中、パワー+1000」
画像のジンベエの効果は、自分の攻撃時に発動できる効果のようで、[ドン!!×1]とは、効果を発動するためにドン!!をコストとして1つ必要とするのだと思われます。
また、ONE PIECEの世界観を体験することになるのであれば、同じキャラは自分の場に1枚しか存在できないというルールもあるかもしれません。
【勝利条件】
1)相手リーダーのライフが0枚の状態で、相手リーダーへのアタックを成功させる
2)相手のデッキが0枚になる
デッキアウトで敗北は通常のTCGと変わらず。
相手リーダーのライフを削る条件は不明ですが、勝利条件と同じく相手リーダーへのアタックを成功させれば、1ライフを削ることができるのではないかと思われます。相手リーダーへのアタックとは、通常のTCGの戦闘でのプレイヤーへのダイレクトアタックに当たるものなのか、相手リーダーと戦闘してパワーで上回る必要があるのか。ともかく、リーダーへの攻撃を防ぐため、キャラで相手の攻撃をブロックするというのが基本戦術になるのでしょう。
したがって、リーダーが能動的にブロックに参加する機会はないと考え、リーダーは攻撃に参加しても「
レスト」状態にならないものと見られます。
基本値と見られる5ライフのリーダーの場合、6回ライフを削らないと倒せないため、
1ターンキルのようなゲームは発生しないものと思われます。
【イベントカード】
・ドン!!カードでコストを支払い、手札から使い捨てでプレイするカード
・様々な効果を持ち、相手のアタックフェイズに使用できるカードもある
場のカードを破壊したり、相手の行動を打ち消したり、手札を増やしたり、捨て札を場に戻したり、デッキからカードをサーチしたり、レスト状態を回復したり、ライフを回復したり、色々あるでしょう。OPCGの場合は効果を発動できるタイミングがテキストの最初に書かれているようです。
「[カウンター]自分のリーダーかキャラ1枚までを、このバトル中、パワー+3000」
「トリガー:自分のリーダーかキャラ1枚までを、このターン中、パワー+1000」
画像のチョッパーの効果から察するに「カウンター」は相手の攻撃時に使用するもののようです。
付随されて書かれている効果の「
トリガー」の発動条件は不明です。場にカードの絵のキャラ(チョッパー)が存在するとか、手札のそのキャラを見せるとか、色々考えられそうですが。
【ステージカード】
・ドン!!カードでコストを支払い、手札から場に出すカード
・自分の場に1枚のみ配置可能で、様々な効果でリーダーやキャラをサポートする
別のTCGでは、エンチャント(場)とか、フィールド魔法の類。場に1枚しか存在できない特殊なカードな割に、画像のサニー号の効果は限定的で、弱いように見えます。
【カードの置き方とターンシークエンス】
1)キャラクターカードの置き場所。最大5枚まで。登場したターンはアタックできない。
2)リーダーカード
3)ステージカード
4)デッキ
5)カード捨て場
6)ドン!!カード
7)ドン!!デッキ
8)ライフのカード
キャラクターカードは5枚までしか並べられないようです。
ライフまでカードで賄う必要はない気がしますが、
カードスリーブやデッキケース以外のゲームアクセサリーとして、リーダーが徐々にダメージを負っていくイラストのライフ用カードが発売されることが予想されます。
というわけで、ゲームスピードはかなりゆっくりで、ルールはシンプルなTCGのように見えるわけですが、TCGの立ち上げ時はこんなものですよね。面白いか面白くないかはゲームバランスがどれだけ調整されているかに尽きます。