・ジェルマ66のあゝ無感情海遊記
短期集中表紙連載 第25弾。このシリーズでは、ホールケーキアイランド編の事件以降のジェルマの様子が描かれています。
Vol.14「逃げ損ねた科学者」
トットランド脱出の際にビッグ・マムと交戦して敗れ、モンドールのブクブクの実の能力により人間標本にされてしまった
ニジと
ヨンジは、オーブンに担がれてホールケーキアイランドに運ばれ、ブラウニーらに引き渡されています。どうやらジェルマの科学を暴く研究材料として解剖される様子でした。
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一方、ショコラタウンに2名の侵入者が出現。弟達を奪還するため、
レイジュと
イチジが早くもホールケーキアイランドに戻ってきた模様です。ジェルマの侵入を察知したブリュレはクラッカーにその事を伝えています。
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ところが、人間標本のまま解剖されようとしていたニジとヨンジが、人間標本の
謎の発火により、ブクブクの実の能力から解放されています。
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謎の発火後、ショコラタウンに居たはず?のイチジとレイジュが押し入って現場を制圧。ジェルマ4人は現場を立ち去っていくのでした。
そして、その様子を物陰から見る
シーザー(=逃げ損ねた科学者)が登場。
自身の「心臓」を返してもらい一足先に逃げていたはずのシーザー(872話)がなぜかホールケーキアイランドからの脱出に失敗していたようです。
今後、シーザーがジェルマと行動を共にすることになるのでしょうか。そうなると、脱出の見返りにシーザーがかつての同僚である
ジャッジ(
870話)と手を組んで、ジャルマの科学力が強化されるという展開が期待できそうです。
・決戦後/開国とは?
鬼ヶ島の決戦の詳報は生き残ったCP0からの通信により
五老星に伝えられた様子です。
世界政府にとっては決戦の結果は
ゴムゴムの実の覚醒、
四皇2人の陥落という、世界の均衡を壊しかねないゆゆしき事態です。CP0に命令した「
ルフィの暗殺」(
1041話)と「
ロビンの捕獲」(
1028話)はいずれも失敗しています。
また、鬼ヶ島の決戦でカイドウが敗北した場合、
世界政府非加盟国のワノ国を世界政府が直接支配するため、軍艦をワノ国近海に集めていましたが(
1028話)、これはワノ国が「
開国」することを前提にした作戦だったようです。
しかしワノ国近海に出現していた
ズニーシャ(ゾウ)が立ち去った報告を受けて五老星は「
では”開国”はない」「
ワノ国は変わらず鉄壁の要塞だ」と発言しています。
ワノ国の鎖国は日本が江戸時代に行った鎖国とは異なり、
通常は海流により島にすら近づけないという物理的な自然の防壁が備わっています。そして、これを指して光月おでんは「
鎖国」だと言っていたので(968話)、開国しなければワノ国が「鎖国」のまま変わらず鉄壁の要塞のままというのは理解できます。
一方、モモの助が「開国しない」ことを選択して(
1050話)ズニーシャが立ち去ったこと、ズニーシャが立ち去った報告を受けて五老星が「開国はない」と判断していることから、どうやら
「開国」にはズニーシャの力が要るようです。逆に言うと、
ワノ国を「鎖国」にしていたのはズニーシャだということになるでしょうか。
物理的な力であればズニーシャでなくとも何とかなりそうではあるので、もしかすると
ズニーシャが能力者という可能性も出てきます。ズニーシャは足が海に浸かっているだけなので、仮に能力者であれば能力は使えなくはないだろう、と。
結果的に、ワノ国を支配することも出来そうになく、世界政府の思惑は何もかも上手くいきませんでした。そして五老星が「
ロビンの捕獲」は少なくとも達成しろという旨の脅しをCP0にしたところで、
通信が妨害念波により何者かにジャックされます。
???:CP0!!… CP0!! お前らよォ!!…そこで待ってろ……おれがそっち…行くから!!…
この通信の主は7日後にワノ国近海に現れた海軍大将・
緑牛だと思われます(後述)。
一方、鬼ヶ島の城内ではそれぞれ戦いに敗れてボロボロになった
ドレーク(CP0に敗北)と
ホーキンス(キラーに敗れ左腕を失っている)が会話を交わしています。
ホーキンスは裏切り者のドレークを罠に掛ける前、「
ある男が明日まで生きてる確率」を「1%」だと占っていましたが(
990話)、その「ある男」とは意外なことに、
ホーキンス自身であったことが明らかになっています。占いに従って行動している様子のホーキンスでしたが、カイドウの力に屈服してカイドウ側についた自身が、カイドウに抵抗し続けたキッド達の側に今更つくことは流石に恥じたみたいです。その点、
アプーは図太いですね。
そして、ホーキンスは出血多量により(99%の確率で)
死亡した模様です。
また、本話ではCP0の一人(マハ)と刺し違えた
イゾウ(
1041話)とカン十郎が仕掛けた罠で爆撃を受けた
アシュラ童子(
1008話)の
死亡が確定しています。最終章を前にして、再登場の余地を残す必要がないためか、『ONE PIECE』におけるキャラクターの死亡率が上がってきています。
・7日後
決戦の後、ワノ国はカイドウとオロチに支配されていた頃と見違えるように、活気と平穏を取り戻した様子です。なお、ワノ国の国民には、カイドウを倒したのは「
ジョイボーイ」という戦士であり、既に国を去ったと伝えられている様子です。これは決戦の後、ルフィが意識不明だったため、混乱を避けたのでしょうか。
そして、ずっと意識不明だった
ルフィと
ゾロは、決戦から7日後にしてようやく目を覚ましています。
ヤマトは大人になった
モモの助の姿が光月おでんにそっくりなことを気に入っており、会うたびにモモの助の頭にお盆を乗せて「
中身は子供!! 姿はおでん」と言って揶揄っていたみたいです(『名探偵コナン』の有名なフレーズのパロディにならないように言い回しを変えているのでしょうか)。
また、ルフィとゾロが元気になるようにヤマトは「願かけ」で食事を取らず風呂にも入っていませんでした。ルフィとゾロが目覚めたことから、城にいた皆で風呂に入ることになりますが、”
心は女!! 体は男"の
菊之丞がナミ達と一緒に女湯に、”
心は男!! 体は女”の
ヤマトがルフィ達と一緒に男湯に入り、珍妙な現象が起きています。
見た目(顔)も女の菊之丞に対して女性陣は特に気に留める様子はありませんが、見た目も体も女のヤマトにはブルックとモモの助はドギマギしており(ウソップはこの場にいない)、当然、サンジは大量の鼻血を出しています。お湯を血で汚さない配慮なのか随分後方に吹っ飛んでますね(笑)。
ヤマトが麦わらの一味に入ったら、サンジとブルックらがヤマトを毎度風呂に誘うという事案が発生しそうです。こりゃ、薄い本が出るな…。
本話ではさらに、
ナミがモモの助(8歳)とお玉(8歳)にそれぞれ胸を揉まれています。
この後、殴り飛ばされました。
あと、ワノ国の事件は
アプーが「新聞屋」に情報を売ったようで(アプーは
ナンバーズの一美(インビ)とそのまま行動を共にしている様子)、ルフィがカイドウを倒したこと、キッドとローがビッグ・マムを倒したこと、ゾロとサンジがそれぞれ大看板のキングとクイーンを倒したことが、おそらく公になっており、
新しい懸賞金額も出ているようです。
懸賞金額は船長らが40〜50億、ゾロとサンジが10億越えといった感じでしょうか。次回、明らかになると思われます。
・・・そして、本話では麦わらの一味で唯一ロビンの姿が見当たりません。
現在、ロビンは世界政府に狙われているため、不穏ですけども、ワノ国と空白の100年について独自に調べているのでしょうか。
・緑牛の能力
決戦から7日後、ワノ国近海の上空に海軍大将・
緑牛が現れています。
したがって、7日前にCP0に「そこで待ってろ……おれがそっち…行くから!!」と言っていた通信の主は緑牛だと思われます。これは緑牛の単独行動のようで、目的不明ですが、通信内容から察するに
緑牛は「ルフィ暗殺」と「ロビン捕獲」の任務を失敗したCP0の尻拭いをするつもりなのかもしれません。
「ルフィ暗殺」を達成されてしまうと物語が終わってしまうので、ここは「ロビン捕獲」が遂行される可能性が高いです。ワノ国編が残り1話だとすると、懸賞金額の爆上がりで大騒ぎしている間にロビンが攫われていたことが最終コマで明らかになって、なんだってぇ!?という流れはありそうです。そうなると、最終章は「ロビン奪還」を目指してスタートすることになるのかもしれません。
緑牛の姿は相変わらず明らかになっていませんが、今回注目されるのはワノ国までやって来た、その移動手段です。
背中に大きな花を咲かせて、それを回してヘリコプターのように飛んでいます。
・・・これが本当のハナハナの実?!
名前被りを避けるとフラフラの実のフラワー人間ですかね?
マリージョアの世界会議で居合わせた緑牛と藤虎の会話からは、緑牛が
3年間断食中であることが判明しており(
905話)、その事実と海軍大将の”色”と能力の関係性から、
緑牛は光合成で生きている植物の能力者であると予想していたわけですが(
905話考察)、これは予想的中でしょうか。
そして「植物人間」となるとやはり語弊があるので、「花人間」という具合か。
おそらく
超人系能力だと思われます。