・ジェルマ66のあゝ無感情海遊記
短期集中表紙連載 第25弾。このシリーズでは、ホールケーキアイランド編の事件以降のジェルマの様子が描かれています。
Vol.16「シーザーの毒ガス攻撃!!」
<これまでのあらすじ>
トットランド脱出の際にビッグ・マムと交戦して敗れ、モンドールのブクブクの実の能力により人間標本にされてしまった
ニジと
ヨンジは、オーブンに担がれてホールケーキアイランドに運ばれ、ブラウニーらに引き渡されています。どうやらジェルマの科学を暴く研究材料として解剖される様子でした。
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一方、ショコラタウンに2名の侵入者が出現。弟達を奪還するため、
レイジュと
イチジが早くもホールケーキアイランドに戻ってきた模様です。ジェルマの侵入を察知したブリュレはクラッカーにその事を伝えています。
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ところが、人間標本のまま解剖されようとしていたニジとヨンジが、人間標本の
謎の発火により、ブクブクの実の能力から解放されています。
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謎の発火後、ショコラタウンに居たはず?のイチジとレイジュが押し入って現場を制圧。ジェルマ4人は現場を立ち去っていく。 その様子を物陰から見る
シーザー(逃げ損ねたらしい)。
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ジェルマ4人の前に
カタクリと
オーブンが現れ、戦闘。
シーザーはこの戦闘に割り込んで、毒ガス攻撃を仕掛けています。シーザーはジェルマの助力が脱出に必要と考えていて、ジェルマの支援をしているということでしょうかね。ジェルマ側はレイジュ(ポイズンピンク)がいるので、毒はなんとかなりそうなものですが、毒に耐性があるか分からないカタクリとオーブンにはシーザーの毒攻撃が有効かもしれません。
・モモの助と錦えもんとヤマト
モモの助と錦えもん、ヤマトはルフィの船に乗るのか、乗らないのかの決着が出ました。
私はモモの助と錦えもんが同行、ヤマトがワノ国に残ると予想していましたが・・・・
前回、朝早くに花の都を出たという麦わらの一味は、兎丼の常影港(トカゲみなと)にて出航準備を進めていましたが、城を出る際、日和達には挨拶して行ったのに、一番付き合いが長かった
モモの助と
錦えもんには挨拶もなく出て行くことさえ伝えていませんでした。
この対応にモモの助は
”自由”と”無礼”を履き違えていると激昂し、まずルフィに会って噛み付かないと気が済まない様子です。
一方、ルフィに仲間入りを申し出いていた
ヤマトはルフィ達と既に話をつけていて、どういうやり取りがったかは不明ですが、最終的に
ヤマトは海に出る前に光月おでんと同じ様にまずワノ国の漫遊から始めて、いずれ海に出ることを決めたようです。ルフィが拒否した様子はないため(※「
海賊やりたくなったら いつでも迎えに来る」と発言。さらに、あだ名ではなく名前呼びに変わっている)、ヤマトが自発的に考え直したと思われます(が、出航の際ルフィは「頼むぞヤマト」と言い残しており、ワノ国を脅威から守って欲しいという思いはあったと思われます)。
この「いずれ」というがワノ国のプルトン(
1055話)の封印が解かれる時なのか、はたまた麦わらの大船団が「一大事件」(
800話)を起こす時なのか。ともかくヤマトはいずれまた登場するでしょう。
そして、怒れるモモの助(獣型)がヤマトと錦えもんを乗せて常影港にやって来ると、ルフィ達はその到着を待っていた様子です。
到着した勢いでそのままルフィに飛びかかったモモの助(人型)は、将軍命令だと言って、次の様に続けるのでした。
モモの助:行かな"いでくれ!!! さみしいィ!!! (泣)
ずっと一緒にいてほじい〜!!! (泣)
おぬしらと別れとうないでござるぅ〜〜〜!!! (泣)
ルフィ達の顔を見たら結局、怒りよりも寂しさの方が勝ってしまった、と。
一方、モモの助を待っていたルフィはウソップに
麦わらの一味の海賊旗を拵えさせており、それをモモの助に渡しています。
ルフィ:これ渡したくて待ってた!! 何が”将軍”だモモ!!
モモの助:?
ルフィ:デカくなってもおれ達は中身を知ってるぞ!!
お前はバカでマヌケで弱虫だ
でも弟みたいに思ってる!!
モモの助:これ 旗!!
ルフィ:辛い時は冒険の海を思い出せ!! これを「ワノ国」にかかげろ!!
この先ヤベー奴が現れたら見せてやれ!!
おれの”仲間”に手ェ出すって事はおれ達にケンカを売るって事だ!!!
要は、
ワノ国が麦わらの一味の”ナワバリ”になったわけです。
ルフィが四皇になった今、効力は抜群でしょう。ただし、海軍に効果はありませんが。今回の”ナワバリ”の考えは、白ひげが魚人島を”ナワバリ”にした時と似ています。そして、麦わらの一味の場合は上納金みたいなものはないのでしょう。
ルフィはモモの助と錦えもんにも「
海賊やりたくなったら いつでも迎えに来る」と発言しており、モモの助と錦えもんとヤマトが船に乗る可能性もあったわけですが、
今回は”仲間”と認めた上で、誰も船に乗らずとなりました。ビビのパターンです。
ルフィ達はモモの助と錦えもんが来るのを港で待っており、結局、会えたわけですが、
モモの助と錦えもんにだけ挨拶をして行かなかったのは解せません。挨拶回りをして偶々二人に会えなかったのであれば、伝言を頼めばいいわけですし(ヤマトがその役回りの様には見えない)、何も言わずに港で二人を待っていたのであれば、誰か連絡役に残しておけばいいわけです。
したがって、敢えてモモの助と錦えもんにだけ何も言わず、でも、二人は見送りには必ず来るだろうと見込んでいたと思われるのですが、どうしてそうしたのかやはり理解しがたいです。モモの助の言う通り、
無礼ですし、ルフィがいくらズボラだとしても他の一味はそうとも限らないので、ルフィがそうするように命令したのだろうと推測されます。
その理由を求めていくと、
キャラクターの行動というよりも、体が大人になって緑牛を撃退できるほどの将軍になったモモの助も中身はまだ弱虫だということを示すこと(ルフィの台詞につながる)、モモの助の泣きを直前の怒りで引き立たせることが挙げられ、
演出が先に立っているように思えてなりません。
作家の計算が透けていて、
また師匠の和月先生に「ルフィは腹黒い」って言われてしまいそうです(笑)。
・燃えてなんぼ
光月家の再興、鬼ヶ島の決戦の物語は早くも講談の演目となっており、ワノ国で人気を博しているようです。この講談の中で、
オロチが
傳ジローに最後の首を斬り落とされた(
1048話)後の場面が語られており、この描写でワノ国編が正真正銘の”終幕”となりました。
全身が燃えて首を斬り落とされても、オロチは最後に「黒炭家ノ怨念ハ…末代マデ コノ国ヲ呪イ続ケルゾ…」と恨み節を言ったそうですが、
日和は次の様に言い放ち、引導をつきつけたそうです。
日和:燃えてなんぼの!!! ”黒炭”に候っ!!!
光月「おでん」が煮えてなんぼなら(972話)、「黒炭」オロチは燃えてなんぼ、と。炭だけに。
このシーンは講談上の創作なのか、実際の出来事なのか定かではないのですが、おでんが自分から言うのと違って、この場合、引導というよりも
「黒炭」家へのヘイトと感じてしまうので、あまり気持ちのいい終わり方とはなりませんでした。
というか、オロチとカン十郎が死んで、黒炭家は途絶えたんですかね。オロチって30年近くも将軍をやっていて、いくらでも女を侍らせていたはずなのに、子供は一人もいないんでしょうか? まぁ、一人でワノ国から逃げようとしていたので正室も子供もいなそうですが。生き残りがいると、ワノ国では生きづらく後味が悪いので、途絶えていた方が都合がいいのですけど、でも、そうなるとオロチって・・・・・・
兎丼の常影港を同時に出港した麦わらの一味、ハートの海賊団、キッド海賊団は、本来、白舞にリフトで船を下ろせる正規の港があるのですが、くだらない意地の張り合い(笑)で、ワノ国入国の際に登ってきた滝に仲良く落ちて行きましたw
さて、次はどこへ向かうのか。