サンジがギンに作ってあげた料理については、
チャーハンなのか
ピラフなのか長年の謎でしたが、この問題に終止符が打たれました。
(『ONE PIECE』デジタルカラー版 第44話)
この問題は、公式見解も混乱しており、ワンピ飯の公式レシピ本『サンジの満腹ご飯』では「
チャーハン」としてレシピ化されている一方、公式ファンブック『ビブルカード〜ONE PIECE図鑑〜』のギンのビブルカードでは「
ピラフ」と記載されています。コラボレストラン等でメニュー化される機会も度々ありますが、その場合も実体は「
チャーハン」であったり「
ピラフ」であったりまちまちです。
今年の5月にバンダイから発売された
ガチャポンでフィギュア化された際は「
チャーハン」となっており、ネットニュースのリリース記事では「
ピラフ」となっていて、ビブルカードにより公式見解が「ピラフ」に定まった気配は全然なく依然混乱しています。
アニメ版やデジタルカラー版の色合いを見ると
ピラフのような見た目をしていますが、
状況的に飢餓状態のギンのためにサンジがささっと作ったという印象があるため、ピラフのような炊き込みご飯を悠長に作ったとは考えにくく、チャーハンの方が妥当な気がします。
そのような点から考えて、私は「
サンジがギンに出したのはピラフでもチャーハンでもなく、バターと一緒にお米を炒めたピラフ風の焼き飯だった」という
見解をしていたわけですが、この度、ONE PIECE公式YouTubeチャンネルの動画コンテンツ「仲間がいるよTube」にて、この件に関する新事実が明らかになりました。
フジテレビの往年の人気番組「トリビアの泉」を模した企画にて、2代目ナレッジキングのキリさんが披露したトリビアは「
サンジがギンに食べさせた料理はピラフでもありチャーハンでもある」というものでした。
この見解の根拠は、
栄ちゃんの学生時代のアルバイト先で、バラティエの名前の由来になっているステーキ店「薔薇亭」のメニューにある「
やきめし」にあります。
薔薇亭で実際に提供されている「やきめし」
薔薇亭のシェフ(田崎さん)に話を聞いたところ、
この「やきめし」は昔、栄ちゃんが勤めていた頃まではメニュー名が「ピラフ」だったそうです。当然、ピラフは炊き込みご飯なので、焼き飯ではありません。後になって、調理法が「ピラフ」ではないんじゃないかということになり(笑)、メニュー名が「
やきめし」に改められたという話です。これは栄ちゃんが薔薇亭を辞めた後のことです。
焼き飯とチャーハンは厳密に言うと、具を炒める順番が異なるそうですが、調理法の大きなくくりではチャーハンは焼き飯の一種に含まれると思われます。それに
薔薇亭の「やきめし」は卵、エビ、チャーシューが入っていて、見た目はどう見ても「チャーハン」です。なので、「ピラフ」でもあり「チャーハン」でもあるという見解になっています。
しかし、ここでポイントなのは、
栄ちゃんが「ピラフ」を焼き飯の一種だと誤解していた可能性が濃厚だということです。薔薇亭の経験から、
ピラフを
チャーハンに似た料理だと認識していたのではないでしょうか。
そのおかげで
『ONE PIECE』の世界では、ピラフが現実世界のバターで炊き込んだご飯ではなく、焼き飯の一種として存在しているのだと思われます。調理法は焼き飯なのですが、サンジもギンもあれは「ピラフ」だと認識しているわけです。
アニメ化やデジタルカラー化される際に、あれは「チャーハン」なのか「ピラフ」なのか担当編集に問い合わせがあったかもしれません。その場合、栄ちゃんは「
あれはピラフです。」と回答するわけです。栄ちゃんが言う「ピラフ」はチャーハンの一種を指していますが、制作側は文字通り「ピラフ」だと認識することになるので、アニメ版やデジタルカラー版ではピラフのような見た目になったというわけです。
そりゃ、混乱を生みますw
今となっては栄ちゃん本人も既に間違いを認知していると思いますが、第1話の赤髪海賊団の海賊旗のミスを修正しないように、一種のネタになっているのだと思われます。これからもずっと栄ちゃんは「
あれはピラフです。」と堂々と言い続けることでしょう(笑)。