・ジェルマ66のあゝ無感情海遊記
短期集中表紙連載 第25弾。このシリーズでは、ホールケーキアイランド編の事件以降のジェルマの様子が描かれていましたが、Vol.20以降はショコラタウンで起きた別の事件の様子が描かれており・・・・・・
前回(Vol.21)、
前々回(Vol.20)までの考察より、ワンピース争奪戦に参戦した
黒ひげ海賊団に所属していると見られる
クザンが、
歴史の本文を読み解くことができる潜在能力を秘めている三つ目族の
プリンを拉致したと予想されたわけですが、今回(Vol.22)、ショコラタウンに侵入してプリンを攫った犯人が黒ひげ海賊団の
クザンと
ヴァン・オーガーであったことが明らかになりました。
クザンが黒ひげ海賊団に所属していることが確定し、プリンは本編でも早速、黒ひげ海賊団の船内に監禁されている状態で登場しています。最終章ということで扉絵連載の伏線回収が早くなっていますね。今後は本編と同時進行の扉絵連載もあるかもしれません。
オーガーは瞬間移動することができる
ワプワプの実の能力者であることが判明しており(
1063話)、ショコラタウンに潜入し、プリンを攫って脱出することは容易いことです。
Vol.22「黒ひげ海賊団クザンとオーガー」
<これまでのあらすじ>
トットランド脱出の際にビッグ・マムと交戦して敗れ、モンドールのブクブクの実の能力により人間標本にされてしまった
ニジと
ヨンジは、オーブンに担がれてホールケーキアイランドに運ばれ、ブラウニーらに引き渡されています。どうやらジェルマの科学を暴く研究材料として解剖される様子でした。
↓
一方、ショコラタウンに2名の侵入者が出現。弟達を奪還するため、
レイジュと
イチジが早くもホールケーキアイランドに戻ってきた模様です。
ジェルマの侵入を察知したブリュレはクラッカーにその事を伝えています。
※ここで、ブリュレが察知した侵入者はクザンとオーガーだったと見られます。
↓
ところが、人間標本のまま解剖されようとしていたニジとヨンジが、人間標本の
謎の発火により、ブクブクの実の能力から解放されています。
↓
謎の発火後、
ショコラタウンに居たはず?のイチジとレイジュが押し入って現場を制圧。ジェルマ4人は現場を立ち去っていく。 その様子を物陰から見る
シーザー(逃げ損ねたらしい)。
↓
ジェルマ4人の前に
カタクリと
オーブンが現れ、戦闘。シーザーはこの戦闘に割り込んで、毒ガス攻撃を仕掛け、ジェルマに脱出の助力を懇願。さらにシーザーの「幻覚ガス」がカタクリとオーブンに効いて錯乱に成功。ジェルマとシーザーが一緒に脱出。
・ハートの海賊団VS黒ひげ海賊団
前回、ワノ国から出航した
ハートの海賊団は
黒ひげ海賊団の強襲を受けていました。黒ひげ海賊団が待ち伏せしていた場所は「
勝者島(ウィナーとう)」と判明しています。海軍は早くも、この戦いを感知していますが、戦いの場所について反応を示している様子は今のところありません。
また、今回の描写ではハートの海賊団が海戦を得意としていることが明らかになっています。
シャチは
テッポウウオのように口から水鉄砲を発射して、
ドクQが放ったリンゴ爆弾を迎撃しています。
スワロー島の事件後のローの幼少期を描いた小説「
ONE PIECE novel LAW」ではベポ、シャチ、ペンギンとの出会いが描かれていますが、シャチが魚人族という情報は出ていないはずです。しかし、人間技には見えないわけでして、純粋な魚人族じゃないにしても、テッポウウオの魚人の血が混ざっているのでしょうか。
・暴君くま
前回、エッグヘッドの施設内で「無銭飲食」と「衣類窃盗」の罪により、警察官の姿をした
旧型パシフィスタの手厳しい取り締まりを受けていたルフィ達。父親であるバーソロミュー・くまのクローンが素体に使われているパシフィスタに対して感情的になったボニーは、ルフィがパシフィスタに攻撃するのを阻止していました。
結局、ボニーは
年齢を操る能力により、一行の年齢を操作して見た目を変えることで、パシフィスタの追跡を逃れた模様です。そんなことで標的を見失うとは、『逃走中』のハンターみたいですね。
ボニーの能力で70歳にされたルフィは「
ある方向の未来」と但し書きが付いています。
これはおそらく、コミックス89巻のSBSで描かれた「なにかあった未来」のルフィの70歳バージョンだと思われます。SBSで描かれたのはルフィの40歳と60歳の姿で、それと対で「なにかあった未来」の40歳と60歳も描かれており、「なにかあった未来」の60歳のルフィと今回の「ある方向の未来」の70歳のルフィの
禿げ方が一致しています。
SBSで描かれた設定のセルフオマージュと見られますが、ルフィはイワンコフの治療により寿命を削っているため、70歳まで本来は生きないので、別の未来の姿が描かれているという見方も出来ます。
また、本話では
くま がパシフィスタになった経緯が
ジンベエの知る情報で語られています。
1. くまは元ソルベ王国の”悪い国王”だった
2. 国民に国を追われ、海賊となり、革命軍にも所属した
3. 海軍に捕まり”終身刑”になる
4. ベガパンクが くま の筋力と潜在能力に惚れ込んでいたため、”身体改造”と”クローン開発”への参加を条件に釈放
5. 王下七武海として海に戻る
しかし、革命軍軍隊長モーリーが「
くまちゃんの人生こそ「世界政府」の犠牲そのもの」(
908話)と発言しているように、悪政のために国民に国を追われたという部分は真相とは異なるのだと考えられます。実際、ボニーも「
父は暴君なんかじゃなかった」と反論しています。
さらに「
「世界政府」の事も嫌ってた」と証言しており、
くまは革命軍に所属する前から反体制的な思想を持っていたようです。だとすると、それが世界政府に察知されて、くまは世界政府の謀略にハメられたのかもしれません。
さらに、くまは自分が「
特殊な種族」であるとボニーに言っていたようです。これはベガパンクが惚れ込んだという くま の潜在能力に関わるものだと思われますが、さっぱり分かりません。確かに人間離れした体型ですが、それはワンピース世界の日常ですので。娘であるボニーにその特殊性が遺伝しているようには見えず、娘であれば「特殊な種族」の血を分けていることになるわけですが、その点には言及されていません。もしかするとボニーは実の娘ではないのでしょうか。
また、ボニーが許せないのは、くまの刑罰が”終身刑”であるのに完全に人格を失った”改造人間(サイボーグ)”化は死刑と同等であることです。ボニーは父を”殺害”した張本人であるベガパンクに物申しに来たわけですが、後述の本話の展開から、どうやら くま がパシフィスタになったことには深い理由がありそうです。
・ベガパンクとドラゴン
ルフィ達が現在いる場所はエッグヘッドの”
工場層(ファビリオフェーズ)”と呼ばれる下層のセクションで、作業員や研究員が住んでいる場所でした。一方、
ベガパンク「悪(リリス)」に連れられたサニー号サイドの一行はエッグヘッドの上層の”
研究層(ラボフェーズ)”に案内されています。
この”ラボフェーズ”は
人工の空島となっており、ベガパンクは「島雲」と「海雲」の再現に成功しているそうです(パイロブロインがどうたらこうたら…)。人工の空島を作ることができるということは、ルルシア王国の上空に現れて一瞬のうちに
ルルシア王国を滅亡させた兵器(
1060話)の輸送手段にこの技術が使われている可能性が高いです。そうなると、やはりその兵器を開発したのはベガパンクだと考えられ、そのために世界政府の暗殺の標的になったのだと思われます(
1062話考察)。
研究所に入る前に、一味には研究服が支給されており、特殊なスタイルのブーツは”
DOM(ドム)シューズ”と呼ばれているようです。これは「機動戦士ガンダム」のモビルスーツのドムに由来した名前ですね。ちなみに、栄ちゃんが好きなモビルスーツはギャンです。
一方その頃、麦わらの一味を研究所に招待した
ベガパンク「正(シャカ)」はとある人物と通信をしていました。
ベガパンク「正(シャカ)」:天才ってのはな……自分の未来も見えてしまうものなんだ
???:何の話だ?ベガパンク
ベガパンク「正(シャカ)」:私は…もうすぐ死ぬだろう…
???:冗談はやめろ……!! シャレになってないぞ
ベガパンク「正(シャカ)」:お前に聞いといて欲しかったのさ………
ドラゴン………!!
ベガパンクと
革命軍のドラゴンが繋がっているとなると、くま型のセラフィムに くま の人格が移植されているだとか(
1062話考察)、スイッチ1つでパシフィスタは革命軍に寝返るようにプログラムされているんじゃないか(「
くまと政府の取引」560話考察)といったことの期待値が高まってきます。