・オハラの文献
前回、「
エッグヘッドのような…高い文明を持つ「王国」が”900年前に実在してた”」という旨の発言をした
ベガパンク「正(シャカ)」。
これは、
”空白の100年”に存在して滅んだ巨大な王国が推察されることと(395話)、
ある場所で発見された”機械”の製造された年代が”空白の100年”に合致することから導き出された仮説でした。”機械”については詳しく語られていませんが、”機械”が発見された「ある場所」はその王国と縁がある場所なのでしょう。
ベガパンクが、オハラの学者たちの導き出した結論(巨大な王国の存在)にどのようにして辿り着いたのかというと、ベガパンクは
オハラに遺された文献(398話)をとあるツテで全て読み、独自に研究してオハラの学者たちと同じ結論に達したようです。ベガパンクは全ての学問に精通しているらしく、歴史学や考古学の分野でも天才なのでした。
ベガパンクがオハラの知識に触れるきっかけは、
オハラの事件が起きた22年前に遡ります。
ベガパンクが43歳の頃です。つまり、本体の現年齢は65歳です。
事件によって亡くなった考古学の権威
クローバー博士とは少し面識があったベガパンクは、花を手向けようと、事件(バスターコール)から数ヶ月後、焼け野原になったオハラ(398話)に向かいました。
頭なっがw
オハラに足を踏み入れたベガパンクは、
湖に沈んでいた大量の文献を見て驚きました。これはオハラの学者たちが文献を後世に遺すために燃える”全知の樹”から湖に投げ入れたものでした(397話)。バスターコール直後に生存者の確認を行っていた海軍は、湖に沈んでいるこれら大量の文献を発見していますが(398話)、回収や廃棄はせずに放置したようです。
オハラの学者たちが命をかけて文献を守り、海軍がその文献の価値に気づかなかった事態を把握したベガパンクは「オハラの勝利」だと感じ、涙したと言います。
ベガパンクは発見したオハラの文献をパンクハザードへ持ち帰りたいところでしたが、そのことが政府にバレると自身に危険が及ぶことは分かっていました。ベガパンクが、ジャッジやシーザー、クイーンらがかつて所属していた無法な研究チーム「MADS」で活動していたのは20年以上前であることは分かっていましたが(
1017話)、22年前の時点で既に「MADS」は解散していたことになります。
頭なっがw
ベガパンクがオハラを訪れた日、偶然にも他にも人がいました。
巨人族が湖の文献を回収していたのです。彼らは
エルバフの戦士で(ハイルディンら現「新巨兵海賊団」のメンバーのように見える)、湖の文献の価値を知っていました。彼らの船長は「
全身に包帯を巻いた妙な男」でした。
ベガパンクはその包帯男と接触し、
彼自身の興味で内密にエルバフへ行き、包帯男が回収したオハラの文献を全て読ませてもらったのでした。そして、事件の際、現場にいたロビンの証言から、導き出した”ある王国”の仮説が事実であると確信しています。
また、
ロビンはその包帯男が友人の
サウロであると確信して涙しています。
ベガパンクはその包帯男が現在も身を潜めていることを理由に、サウロであるか明言は避けたものの、否定もしない様子から、
サウロが生存していたということで間違いなさそうです。
サウロはオハラのバスターコールの中、クザンの〝アイスタイムカプセル〟を受けて凍結され(397話)、そのまま死亡したか、海軍に連行されたかは不明でした。そのため、サウロは『ONE PIECE』において生死があやふやなキャラクターの一人でしたが、キャラクターデータベース『ビブルカード〜ワンピース図鑑〜』にて、
享年105歳と記載されていたために、死亡したのだと決着していました。
が、今回サウロ生存説が濃厚になってきたため、『ビブルカード〜ワンピース図鑑〜』の
記載が誤りであったということになります。『ビブルカード〜ワンピース図鑑〜』は、その人物の命を示す”ビブルカード”の名前を冠していることから、キャラクターの生死については厳格なものと勝手に思っていましたが、
『ビブルカード〜ワンピース図鑑〜』に記載の生死は、キャラクターの本質的な生死ではなく、劇中の死亡判断と同一のようです。
つまり、サウロのビブルカード記載の「享年105歳」とは、
海軍の記録上のものだと思われます。
結局、ワンピースのキャラクターの生死はあやふやなのね、と。
Dead or Alive?…ビブルカードは夢を語らず、生死を語る 【ONE PIECE図鑑】
全身に包帯を巻いている様子から、
サウロは全身に火傷を負ったと考えられます。クザンの〝アイスタイムカプセル〟を受ける前に全身に火傷を負っていませんから、燃えるオハラの中で、サウロを覆っていた氷は溶け、そのまま火傷を負ったのか、オハラから脱出する際に火傷を負ったのか、あるいは氷が溶けた時点で低温火傷を負っていたと考えられます。
ロビンが一人で脱出できたぐらいですから、サウロも自作のいかだで脱出できたのでしょうか。しかし、サウロが海軍による生存者確認の前にオハラを脱出したとすると、記録上、死亡したことにはなりません。したがって、考えられるサウロ生存ルートは、
火傷を負ったサウロは海軍による生存者確認の時点で仮死状態となっており、その後、奇跡的に蘇生したということです。信じがたい奇跡ですが、まぁ、ペルが生きていたのですから、何でもありです。何を今更(笑)。
サウロの生存ルートとは別に気になるのは、サウロが船長としてエルバフの戦士を連れてオハラに戻ってきたということです。サウロは”南の海”出身者で、自身について「
エルバフの様な野蛮なのと一緒にすんじゃねェど」(392話)と発言していることから、
サウロはエルバフの巨人族ではないはずです。
それなのに、オハラ脱出後、船長としてエルバフの戦士を連れてオハラに戻って来たことについては、どのような経緯があったのか謎です。
・ドラゴン
ベガパンクが焼け野原になったオハラを訪れた時、巨人族の他に
ドラゴンもいました。ドラゴンもまた、
クローバーに花を手向にやって来ていました。クローバーは”空白の100年”を解き明かすために世界中の文献を探し集めていた冒険家だったことから(それが原因で海軍からの逮捕・投獄を10回も繰り返していたらしい)、ドラゴンとも関わりがあったようです。
頭きっもw
22年前当時、ドラゴンは33歳。「
自勇軍」という私設?の軍隊の隊長だったようで、前々からドラゴンはベガパンクを「自勇軍」へ勧誘していたらしく、この当時から二人は知り合いだった様子です。一方、ベガパンクは「自勇軍」に資金力がないことを理由に、ドラゴンの勧誘を拒否していたようです。ベガパンクは自身の科学力を実現するための資金を今なお求めていますからね。
あまりにも理不尽なオハラの事件をきっかけに、ドラゴンは「戦える”軍隊”を作る」ことを決意し、その年のうちに、
くま、
イワンコフと共に「
革命軍」を組織したという話です。眠れる獅子を起こしてしまったと。
・ベガパンクの頭
1065話
前回、エッグヘッドの工場層(ファビリオフェーズ)スクラップ場にて、古びた巨大なロボットを発見した
ルフィ一行。ロボに興味津々のルフィとチョッパーでしたが、突然ロボットに異変が起きたかと思うと、ロボットに変な爺さんが挟まっていました。
その爺さんこそが、世界一の頭脳を持つ男、SSG(海軍特殊科学班)班長のベガパンクの”
本体(ステラ)”でした。ロボットに挟まっていたのは、
瞬間移動(ワープ)実験をして失敗した様子です。
舌を出して髪の毛がボサボサで髭を生やしているキャラクターデザインは、天才物理学者の
アインシュタインの有名な写真からの着想でしょうね。「DOM(ドム)シューズ」を履いて飛んでいる様子からはドクター中松氏を彷彿させます。
ともかく気になるのは、
65歳現在のベガパンクの頭が『サザエさん』のエンディングのようなリンゴの形状になって、22年前の姿と比べると随分すっきりしていることです。
そもそも「世界一の頭脳を持つ男」というキャッチコピーが物理的な意味とダブルミーニングだったというのが、非常にワンピースらしい洒落っ気なわけですが、「猫の手も借りたい」ほど忙しいベガパンクは自分を
猫(サテライト)と呼ばれる6人の者たち(アンドロイド?サイボーグ?)に「
分散」していること(
1062話)に照らし合わせると、
肥大した脳を物理的に7つに切り分けて、そのうち6つを猫(サテライト)に移植したと考えられます。
脳を切り分けたと考えると結構怖いしキモいので、”能力”であって欲しいと思いますが(笑)、詳しいことはまだ分かりません。