ワンピースの人形浄瑠璃、「清和文楽館」で上演へ 熊本県山都町
第64回熊本県芸術文化祭のスペシャルステージとして今月、県立劇場(熊本市中央区)で初演した人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」を題材にした人形浄瑠璃「清和文楽」の新作が、熊本県山都町の清和文楽館で上演するために再制作されることが10日、分かった。〝本場〟で上演することで、人気漫画と伝統芸能の異色のコラボで生み出された清和文楽の新たな魅力を継続的に発信する。
新作は、海賊麦わらの一味と、後に船医となるチョッパーとの出会いを描いた「ドラム王国(冬島)編」を基にした「超馴鹿船出冬桜 ちょっぱあふなでのふゆざくら」。ルフィなど絢爛[けんらん]豪華な衣装をまとったワンピースキャラクターの人形が登場したほか、公募で選ばれたダンサーや宇土雨乞い大太鼓などの演奏もあり、壮大なステージが繰り広げられた。5、6日の2日間で計約1800人が来場した。
県や山都町などでつくる実行委によると、再制作は県劇よりもステージが小さい同文楽館に合わせて脚本や演出、出演者数などを見直す。漫画出版元の集英社とも協議して内容や上演時期など詳細を決める。
実行委は「県劇と同じ規模では難しいが、世界観を維持できるようにしたい。国内外の幅広い世代に愛される漫画と、伝統芸能を通して熊本の魅力を発信する」としている。
(熊本日日新聞;前田晃志)