・ジェルマ66のあゝ無感情海遊記
短期集中表紙連載 第25弾。このシリーズでは、ホールケーキアイランド編の事件以降のジェルマの様子が描かれており、シーザーとジャッジが再会してからは、かつて存在した研究チーム「MADS」が描かれています。
vol.27「世の為人の為、集められた有望な科学者達」
MADSを設立したのは闇金王
ル・フェルド(860話登場)であり、表向きは「平和研究所」というものだったようですが、集められた科学者達は武装しており物騒です。今回の扉絵には主要メンバーとして、左から
クイーン、
シーザー、
ベガパンク、
ジャッジ、そして
女性(?)が描かれています。
スタイルはステューシーに似ていますが、これまでMADSとの接点を匂わせる伏線は無かったはずです。しかし、世界政府は最終的にMADSを実質買収していますから、ステューシーに限らず、世界政府の諜報員がMADSに潜入していたというのはあり得る話です。
また、このMADS時代の回想は未だにいがみ合うシーザーとジャッジ両者から始まっているので、この女性はMADSのマドンナで、両者は恋敵だったなんてこともあるかもしれません。
・ルフィVSルッチ
前回、
ベガパンク暗殺の勅令を受けているCP-0の
カク、
ルッチ、
ステューシーらを迎撃するため、ベガパンクはセラフィムを出動させ、
戦桃丸にその指揮を任せます。
セラフィムおよびパシフィスタには「威権順位」という命令に従う優先順位があり、順位は以下のようになっています。しかし、命令は肉声でなければ受け付けられないため、セラフィムおよびパシフィスタの指揮は現場で行う必要があります。
1. 五老星
2. Dr.ベガパンク(ステラおよびサテライト)
3. 戦桃丸
4. 威権チップ所有者
両方にセラフィムが参戦した戦いにおいて、威権チップを持つCP-0よりも、戦桃丸の方が威権順位が高いため、CP-0側にいたS−ベア(くま型セラフィム)もベガパンク側についています。しかし、こうなると指揮官が狙われる必然であり、戦桃丸がルッチの標的になりました。
意識を失うと威権も消失するようです。現場に居ないのと同等ということでしょうね。
ルフィはそうはさせまいと、ルッチと交戦を続けています。
今回ルフィが繰り出し技名には「
白い(ドーン)」がついていました。
ゴムゴムの白い(ドーン) 鞭(ウィップ)
ゴムゴムの白い(ドーン) ロケット
ギア2の「JET」、ギア3の「巨人の(ギガント)」のように、ギア5の場合、ベーシックな技名には「白い(ドーン)」が頭につくようです。ギア5の見た目が”
白い”ことに由来していると思いますが、読み仮名は”ドーン”であり、これはワンピースでは馴染み深い英単語「
dawn」のようです。
dawnは名詞で「夜明け」、動詞で「夜が明ける」という意味があるわけですが、
夜が明けて空が薄明るくなることを「
白む(しらむ)」と言います。だから、”白い”に”dawn”が当てられているわけです。こんなインテリな技名を考えるルフィはやっぱり博学ですね(笑)。
ルッチは
ネコネコの実モデル レオパルドを覚醒させていたわけですが、ルフィはルッチを圧倒しています。タイマン最強のカイドウを倒したギア5ルフィと、タイマンで勝てる相手はもはや存在しないのかもしれません。
ところが、ベガパンクのもとへ発車する「真空ロケット」の準備が整うと、ルフィ達は戦桃丸を残して行ってしまいます(おい)。戦桃丸はCP-0に殺されてしまったのか、気を失うまでこっぴどくやられたのか、ともかく意識を失ったことで、セラフィムの威権はCP-0に移り、出動したセラフィムも含めてセラフィム4体がCP-0側についてしまいました。
セラフィムを諦めるなら戦桃丸を連れて行けば良かったでしょうし、ルフィが残ってセラフィム4体と一緒に戦った方が圧倒的に有利だったはずなので、腑に落ちないわけですがテンポは◎。
ところで、このカット↑、ミスってますよね?w
モブCPがS−スネークの後ろに立っていないと、S−スネークのサイズがおかしなことになりますから。
追記)セラフィムはスタイルは子供でありながら、サイズは大きい模様です。S−ホークと戦闘した黒ひげが「でけェ」(1059話)と言っていたのはサイズのことだったわけです。それにしても、せいぜい通常の大人と同じぐらいのように見えたのですが、上のコマでは3メートル以上あるように見えます。
・グリーンブラッド
本話ではベガパンクが悪魔の実の能力の人工的な再現について語っています。
<動物(ゾオン)系>
・唯一、人工的に製造できる悪魔の実の系統(つまり人工悪魔の実はゾオン系のみ)
・特殊な実(古代種、幻獣種)もコストをかければ、おそらく全て再現可能
・
人工悪魔の実の覚醒は未確認
<自然(ロギア)系>
・再現できていない
<超人(パラミシア)系>
・能力者の血統因子から特殊な血液(
グリーンブラッド)を生成し、投与することで能力を付与することができる
セラフィムはグリーンブラッドの投与を受けており、パラミシア系能力が与えられています。
グリーンブラッドの投与は注射ではなく、腕輪のような特殊な装置を介して行われているようです。おそらく、この装置が造血器官になっており、ここで生成されたグリーンブラッドが定期的に全身に送られていると考えられます。血液には寿命がありますから、外で生成したものを投与するよりも、内部で生成する方が安定しているってことでしょうか。
S−ベア(くま型セラフィム)は二キュ二キュの実、
S−シャーク(ジンベエ型セラフィム)はスイスイの実、
S−スネーク(ハンコック型セラフィム)はメロメロの実の能力が確認されており、
S−ホーク(ミホーク型セラフィム)の能力は未確認ですが、グリーンブラッドの装置が付いていることは確認できるので、やはり何らかのパラミシア系能力が付与されているようです。ミホークは元々能力者ではないので、S−シャークのように相性の良い能力が付与されていると考えられます。
また、本話ではS−スネークが会話をしており、口調はハンコックに似ています。
さらにジェルマと異なり、感情は取り除かれていない様子です。感情は取り除かれていないのに、命令には絶対服従するようにプログラムされているとういのは酷な気はしますが。