「ルフィ」「範馬勇次郎」「三橋」全国連続強盗事件の犯人が使っていたコードネーム
昨年から今年にかけて全国で発生している連続強盗事件。犯行グループがやり取りをする際、“コードネーム”に「ルフィ」「範馬勇次郎」「三橋」など人気漫画のキャラクターの名前を使っていたことが「週刊文春」の取材でわかった。(中略)
強盗グループが狛江市の大塩邸を襲撃したのは、1月19日の日中のこと。(中略)
警視庁は特別捜査本部を設置。手口の酷似した強盗致傷・窃盗事件が、関東だけではなく、山口県・広島県など、全国で多発している。同一グループが関与したとみられる強盗・窃盗事件はさらに多く、30~40件に達する。
すでに逮捕された容疑者らの供述からは、金に困って“闇バイト”に手を染めていった様子が窺える。
「ただ、奴らは寄せ集め。背後には共通した“指示役”がいたとみられます」(捜査関係者)
今回の連続強盗で、指示役と実行犯が連絡を取る手段として使っていたのが、ロシア人が開発したメッセージアプリ「テレグラム」だ。テレグラムは自分の投稿を自動で削除するタイマーを設定できる「秘密のチャット」と呼ばれる機能があるなど、秘匿性が高く、以前から特殊詐欺グループが利用していた。そのテレグラムで犯人グループは、漫画のキャラクターを“コードネーム”として使用していた。事情を知る関係者Xが語る。
「指示役の男Aが実行犯とやり取りする際、漫画のキャラを“コードネーム”として使っていた。俺が知っているのは『ルフィ』、『ハンマユウジロウ』、『ミツハシ』など」
説明しておくと、「ルフィ」は『ONE PIECE』で海賊団を率いる主人公。「範馬勇次郎」は格闘漫画『刃牙』シリーズの最強キャラであり、「三橋」は、ヤンキー漫画『今日から俺は‼』の主人公コンビの一角だ。
Xによると、Aはもともと特殊詐欺をしていたが、昨年から強盗をメインに行うようになっていったという。
(中略)「実行犯のリーダー役だった男とテレグラムでやりとりしていた指示役が『ルフィ』。盗品の処分過程には同じ漫画のキャラの『サンジ』や『ゾロ』など、別の指示役も登場する」(後略)
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年2月2日号)