最新コミックス105巻のSBSは本編の設定に関わるものが多く、読み応えがありました。
● 科学の子サンジ
レイドスーツ着用の影響によりクイーン戦でのサンジの眉毛はジェルマの兄弟達と同じ巻き方に一時的に変わっていましたが、これについてSBSで初めて言及されました。
この眉毛の変化がジェルマの「科学の力」の発現であることが示されたことに加えて、サンジが元々
”炎”に異常な耐性を持つことについて示唆的な発言がありました。
これは、摩擦熱で脚を高温に加熱する
悪魔風脚(ディアブルジャンブ)や、怒りで
自然発火する特異体質も
ジェルマの「科学の力」の影響であったと考えられます。”空想科学”で著名な柳田理科雄さんの考察によると、ディアブルジャンブで高温に熱せられたサンジの脚は
少なくとも1200℃に達しているそうなので、確かに「異常な耐性」です。
『ONE PIECE』サンジの悪魔風脚(ディアブルジャンブ)は、どれほど威力のある蹴り技か?
しかし、足を床に滑らせる摩擦熱で1200℃に達するためには、足を370 km(東京から京都までの距離)も滑らせなければならず(笑)、アニメのディアブルジャンブの回転シーンの時間を計測したところ17.6秒だったので、その間に床に足を370 km滑らせたとすると速度はなんとマッハ61!www 脳みそがトロけますw
実際は、
サンジは自然発火もするので、熱に耐性があるだけでなく、体を高温にすることができるのだと考えられます。連載の最新話(
1077話)では、怒れるサンジの眉毛が再びジェルマ型に瞬時に変わっていることが確認でき、レイドスーツを手放した以後も、怒りのボルテージが上がるとジェルマの力が一時的に発現するという特異体質になった模様です。
尾田:元々”炎”に異常な耐性を持つサンジ。不思議でしたよね。今後も見守っていきましょう。
眉毛の巻き方がころころ変わるのも不思議なのよ、、笑
● 黒馬(くろウマ)のモデル
三大将の
緑牛のモデルは予想通り故・
原田芳雄さんであることが明らかになっています(→
1053話)。
一方、1054話に登場した海軍犯罪捜査局 局長の
黒馬(読み:くろウマ、本名:テンセイ)のモデルは
小林旭さんであることが判明しました。黒馬のビジュアルは、栄ちゃんの大好きなヤクザ映画『仁義なき戦い』シリーズの第3作から登場する、小林旭さん演じる村岡組の武田がモデルのようです。
本名のテンセイの由来は不明です。
追記)武田が後(シリーズ第5作)に会長となる組織「天政会」に由来している模様(追記終)
● 絵物語
1045話にてギア5ルフィの戦いぶりに呆れたカイドウは「まるで
絵物語」と形容していますが、ワンピース世界の絵物語とは、吹き出しという概念がないマンガの一種で、枠の中に文章と台詞が書かれているそうです。パンド・デシネは吹き出しがありますし、コマ割りがある絵本という感じでしょうか。
絵物語の有名なタイトルは「海の戦士ソラ」の他に、冗談だと思いますが、「火の犬」(たぶん火の鳥のパロディ)、「ポケえモン」(ドラえもんとポケモンのパロディ)、「マンキーボール」(ドラゴンボールのパロディ)、「マルコさん」(ちびまる子ちゃんのマルコ)が挙げられています。
● 黒炭玉
1051話にて、幼い時に両親が亡くなり孤児となった お玉の回想で、お玉が線香を上げている両親の墓標には「
黒炭」の文字が・・・・・Σ見えるか!?w
こんなのよく気づくなぁって感じで、お玉の両親が亡くなった理由は不明ですが、ともかく、お玉は黒炭家の生き残りだったみたいです。なので、
本名は黒炭玉です。ポケモンの持ち物みたいな名前です。墓標にしっかり「黒炭」と書かれていたとすれば、両親が素性を隠していたとも思えません。オロチの時代であれば、隠す必要もないですし。
しかし、お玉からは自身が黒炭の人間である気まずさみたいなものは読み取れません。
これは、お玉の両親は貧しく、お玉自身もワノ国の人たちと同じように苦しんできたため、お玉にとっては黒炭家の因縁というのは全く関係ないからなのでしょうね。
このSBSは栄ちゃんが読者に社会問題を問いかけて終わります。
尾田:お玉が黒炭家の血筋だと知ったら周りはどう反応するでしょう。色々想像してみてください。昔も今もこれは社会の大きな問題ですよねー。
一方、ワノ国編ラストシーンの日和の発言「
燃えてなんぼの黒炭に候」(
1057話)は、オロチただ一人を指して言ったものだと弁護しています。それはそうなんですが、そのお話が
勧善懲悪ものの浪曲としてワノ国で人気になっているのは、気まずいんですよね。。
そして、その浪曲(浪花節)を寄席で披露していた浪曲師は、昭和初期の浪曲ブームを牽引した
広沢虎造さんがモデルとのことです。
● ゾロの家系図
「和道一文字」と「閻魔」の作者は50年以上前にワノ国を違法出国したという名工・
霜月コウ三郎であり(955話)、ゾロの故郷である
シモツキ村は霜月家に縁があることが判明しています。そして、ゾロが亡くなった「鈴後」の大名・
霜月牛マルに瓜二つだそうなので(
1023話)、
ゾロは霜月家の大名家の血筋であることが示唆されていました。
コウ三郎はくいなの祖父(コウシロウの父)であることが判明したものの、ワノ国編では結局、ゾロの血筋の謎は明らかにならず、今後本編で触れられる機会もなさそうなので(というか登場人物は誰も知る由がないので)、今回SBSでその真相が明かされました。
<55年前>
霜月コウ三郎ら25人がワノ国を出航(
牛マルの姉フリコ、
大工のみなともを含む)
<52年前>
・”東の海”とある村を襲う山賊との戦いに勝利
・10名の船員がここに定住、シモツキ村を作る
<??年前>
霜月フリコと
村の剣士ロロノア・ピンゾロ(ゾロの祖父)の間に
ロロノア・アラシ(ゾロの父)が生まれる
<21年前>
ロロノア・アラシと
盗賊の娘テラの間にゾロが生まれる
その後、アラシは海賊との戦いで死亡、テラは病死
・・・というわけで、ゾロは霜月牛マルの親戚だったわけです。
しかし、牛マルの姉である霜月フリコや霜月コウ三郎らがどうしてワノ国を違法出国したかは謎のままです。
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