・ハチノスの事件その2
前回までのあらすじ。
アマゾンリリーの事件時に黒ひげ海賊団に拉致された
コビー(コビーは黒ひげ海賊団に拿捕された
海兵800名と軍艦一隻の身代わりになることを申し出て、ティーチがその交渉を受け入れた模様)を救出するために、
ガープ中将率いる有志の海兵部隊(SWORD隊員を含む)が黒ひげ海賊団のアジトである海賊島「ハチノス」に突入。
タイミングよく脱走していたコビーと捕らわれていた市民を首尾よく救出し、あとは撤退するのみとなったところ、先に海に出たガープの軍艦を
シマシマの実の島人間である
アバロ・ピサロが島から伸ばした巨大な腕で沈めようとするのでした。
ちなみに、本話冒頭では、
ガープが年寄りより未来ある若者を助けろと、コビーらに講義している回想が描かれており、さらに話タイトルは「最後の授業」であるため、
ガープの身に何かありそうな不穏な導入でした。
猶予がないピンチかと思いきや、
ピサロの攻撃は結構のろいみたいで、ガープは殿(しんがり)を務めていた3人のSWORD隊員(
コビー大佐、
プリンス・グルス少将、
ヘルメッポ少佐)に指示して作戦行動に移ります。
1)ガープが隙を作る→ 島人間ピサロの頭部に”
拳骨唐竹割(ギャラクシーディバイド)”
2)コビーは島人間ピサロの腕を破壊する→ ”
実直拳骨(オネスティインパクト)”
3)グルスはその破壊の落石から軍艦を守る→ ”
粘土(グニョ)
の巣”
4)ヘルメッポは誰にも二人を邪魔させない
ガープがピサロの腕を破壊すればいいじゃないかと思わなくもないわけですが、クザンが敵にいるためにガープがピサロの腕を破壊して軍艦に乗り込もうとしてもクザンが海を凍らせてしまうと脱出不可能になってしまうことから、どうしてもガープがクザンを引きつける必要性があったわけです。
すなわち、
ガープは生い先短い自身が囮になって未来ある海兵全員を助け、かつてコビーらに講義したことを行動で示したのでした。これがガープの「最後の授業」になるでしょうか。作戦前のガープの言葉「いつでも判断は一瞬」にも痺れます。
結果、作戦は成功し、ガープを除く海兵全員と市民を乗せたガープの軍艦は海賊島を脱出。一方、ガープはクザンの攻撃を受けて力尽き、黒ひげ海賊団に捕らえられてしまいました。
黒ひげ海賊団、ティーチとしては政府の人質(
1080話)として捕らえていたコビーの代わりに”伝説の英雄”であるガープを手に入れたわけですから、
政府との交渉カードがより強力になりました。
そして翌日の新聞では、ガープは「海賊島」にて消息不明になったと報じられています。状況的に黒ひげ海賊団に捕まったのは明らかですが、海軍の”伝説の英雄”が海賊に捕まったとなると一大事であるため情報操作が入ったのか、あるいは既に政府との交渉に進んでいるのかもしれません。
島人間ピサロの腕を一撃で破壊したコビーについては流石に成長が早すぎると感じるわけですが、本話回想ではガープが「
コビーは上達が早い」と評しており、さらにコビーはガープの特訓の後に「
軍艦バッグ」(前回の回想で紹介されたガープが若い頃から日課にしている訓練。サンドバッグの代わりに廃船になった軍艦を殴る)をやっていたことが明かされ、コビーの成長について補足されています。軍艦バッグ最強ですw
今回の戦いでクザンはガープに破門され、コビーがガープの後継者になったような形ですね。
そして、ガープは最後の通信で島から脱出した海兵らに「お前達が海軍の”未来”じゃ」と言っています。本話の文脈的にはガープよりも若い海兵達なので「海軍の未来」なわけですが、SWORD隊員に対して言及しているとなると意味合いが変わってきます。が、ここは素直に前者で受け取っておきます。
本編は次回からエッグヘッド事件に戻るようですが、なんと次号は休載ですorz