・マキノの子供
マキノの子供が本編に登場しています。
ルフィが出会った人たちの”2年後”の様子が描かれた扉絵連載「世界の甲板から」Vol.2にて、赤ん坊を抱えるマキノが描かれていたわけですが、父親が誰かは謎で、コミックス63巻SBSでは父親については「
父親はやはりあの人かなー。あの人だろうなー」と語られていました。
結局、誰やねんって話ですけども「
やはりあの人」と言われると、マキノとの親交が描かれていた人物、かつ海兵以外なのだろうな、と。となると、本命はシャンクス、対抗はエース、穴はサボ、なんですかね。
マキノ「この子最近ルフィの顔を覚えて…ルフィお兄ちゃん好きなのよね」
・海面上昇の謎
エッグヘッド事件の当日、観測史上類を見ない広範囲な地震が発生し、世界中で揺れや津波が観測されています。震源地は特定されていません。
ただし、関連性は不明なものの、
これはルルシア王国が地図から消えた日から6日後の出来事とされており、ルルシア王国跡地には巨大な”海の滝”が発見されています。
滝のように海水が落ちているため、ルルシア王国があった島に巨大な穴が開いたと考えられますが、海に開いた穴が塞がる気配はないらしく、落ちた海水はどこに消えているか不思議です。似たような海の滝はエニエス・ロビーにもありますが、関連性は不明です。
さらに、この地震により
世界中の海面は約1 m上昇し、海抜の低い地域は水没しました。
これは一時的な潮位の上昇ではなく、海面の上昇によるものみたいです。
地震と海面上昇に直接的な関連は想像しにくいですが、例えば、海底火山の噴火などで海底が隆起すれば、海面が上昇することは考えられます。もし、海底の隆起が同時多発的に世界中で発生すれば、揺れも高波も世界中で起こりうるかもしれません。
原理はともかく、
この怪現象の原因はどうやらルルシア王国の滅亡と関連があるらしいというのがポイントです。ルルシア王国を滅亡させたのは、ベガパンクが作ったとされる「
マザーフレイム」です(
1060話、
1086話)。
イムは「近いから」という理由で「マザーフレイム」の試し撃ちの標的にルルシア王国を選び、五老星も
使ってみなければアレが本物かどうか分からない、
実験結果如何でエッグヘッドの対応を考えるという旨の発言をしています(
1086話)。
そして興味深いことに、
上記の怪現象が観察された後の本話の
ヨークと
五老星の通信にて、ベガパンクの裏切りを密告したヨークも含めたベガパンクの抹殺命令を出していた五老星が「
考えが変わった」として、
「マザーフレイム」はヨークも作れるのか?と尋ねています。その理由はイムが「マザーフレイム」を欲しているからでした。
「マザーフレイム」は現時点でベガパンクしか作れないものなので、ベガパンクを予定通り全員殺してしまうと、「マザーフレイム」が以後、手に入らなくなってしまうわけです。
1086話の考察では「マザーフレイム」には莫大なエネルギーを要するために連発が出来ないのではないかと考えましたが、どうやら「マザーフレイム」は核弾頭のように1発限りの兵器みたいです。「マザーフレイム」を作るにはエッグヘッドにある「
融合炉(パワープラント)」という設備を使うらしく、ますます核兵器みたいです。
さらに「
送りつけてよかった」というヨークの発言から、
ヨークが単独で、あるいはヨークが主導して「マザーフレイム」をマリージョアに送りつけたと考えられます。”空白の100年”の真相に近づいた者として自身も抹殺されかねないため、ヨークは自身だけ生き残るために保険を掛けていたのでしょう。結果、その作戦は上手くいき、ヨークは自身とエッグヘッドの研究所を傷つけないこと、野望であった天竜人になる約束を五老星に取り付けることに成功しました。
では、イムは「マザーフレイム」の何をお気に召したのか。
それが今回最も重要なポイントです。
もし、単に一国を一瞬で滅亡させる兵器としての破壊力なのだとすれば、それは「マザーフレイム」を使用した6日前の時点で明白であり、ベガパンク全員の暗殺命令は前日までに取り下げになっていたはずです。
しかし、実際はそうならず、ヨークとの交渉も行われないまま、ベガパンク暗殺作戦が実行に移され、五老星は土壇場になってヨークの交渉に応じています。これはつまり、
「マザーフレイム」を使用した時点では”失敗作”だと誤認された可能性が高いです。使用してから6日後にして、ようやく望む結果が得られ、その考えが改まったと考えられます。
では「マザーフレイム」に期待されていた成果とはなんなのか。
それは使用から6日後に観測された怪現象の何かだと考えられます。
・海の滝ができたこと
・地震、高波が広範囲に発生したこと
・海面が1m上昇したこと
「マザーフレイム」を今後何発も撃ちたいのであれば、累積効果が期待できるのは海面上昇です。
本話でも実質的な被害が描写されているのは地震による倒壊でもなく高波による被害でもなく、海面上昇による水没でした。
海面が上昇していくと、空島を除くほとんどの島が水没してしまうことは容易に想像できます。海面上昇による水没の危機はヴェネツィアをモデルにしたウォーターセブンでも描かれていたわけですが、あちらはヴェネツィア同様に地盤沈下が原因です。
都合がいいことに
マリージョアはレッドラインの頂上にあるため、海面が多少上昇しても水没する心配はありません。ただし、仮にワンピース世界の島々が水没すると、天竜人への天上金や食料の貢物が今までのように得られなくなるため、マリージョアが貧窮しそうなものですけども。
イムがどういった目的で海面上昇を企てているのかは今のところ定かではありませんが、ワンピース世界の地理を踏まえると、
海面上昇が物語とリンクしている気がしてなりません。
別件ですが、”水位が上昇する”という話題では、つい最近、現在の
ワノ国の成り立ちの秘密が明かされたばかりです(
1055話)。スキヤキの説明では、
約800年前までのワノ国の姿は巨大な”藤山(ふじやま)”を有する島で、今のような海抜が異常に高い島ではありませんでした。ある時、島を囲む様に(防御)壁が作られ、いわばダムの様になって、かつての国は水に沈みました。人々は藤山の中腹に新たな土地を作り、国を建て、それが今のワノ国だと言います。
1055話
ツッコミどころがありすぎて、当時は気に留めませんでしたが、本話を踏まえて上のコマをよく見ると、島を取り囲む防御壁が作られた後に、
海面が上昇しているではないですか!
2階建ての和式建物2個分ぐらい海面が上昇しているように見えるので、この模式図が正確なら、
おそらく15〜20 mほど海面が上昇しています。
ワノ国の防御壁の存在はどうやら「鎖国」と同義らしいので(ワノ国の「開国」とは、防御壁を破壊し、”古代兵器を解放”すること)(
1055話)、防御壁が作られたのも世界政府が設立された800年前頃だと考えられます。
海面が1m上昇しただけで大騒ぎなので、一気に15〜20 mも海面が上昇したら、かなりの陸地が消失したことになるはずです。実際、
ワノ国に防御壁が作られていなければ、ワノ国は海面上昇により”藤山”を除いてほとんど水没していたことになるわけですから。
まるで、ワノ国は海面上昇を予見していたように見えます。
一方、800年前、世界政府を作った”最初の20人”の王達(ネフェルタリ・リリを除く)は一族を連れて、マリージョアに移り住んでいます(
1084話)。水没とは無縁の地にです。これは臭います。”最初の20人”の王達も、まるで海面上昇を予見していたようです。
そう思うと、アラバスタ王国の宮殿があるアルバーナは高台に街が作られていることや、ミンク族がゾウの上に住んでいるのも何か関係があるのではないかと思えてきます。
過去の海面上昇を裏付ける物証はワノ国以外にもあり、扉絵連載「
ジンベエの海侠一人旅」では
海底遺跡が登場しています。
Vol.19(773話)
この遺跡は地盤沈下で海底に沈んだ可能性や、元々海底に作られた魚人族の遺跡である可能性が考えられたわけですが(
778話)、海面上昇で水没した可能性もあるわけです。この遺跡の中からはポーネグリフが発見されているわけですが、ワンピース世界にはこのような海底遺跡がまだまだ多数あるのかもしれません。
イムが海面を上昇させようとしているなら、その逆、海面を下げると見えてくる世界があるのかもしれません。”世界の夜明け”ってそういうことなの〜?
・立てこもり事件
エッグヘッド事件当日。バスターコールを凌ぐ20隻の巨大軍艦を含む大小100隻の海軍の船団がエッグヘッドを包囲しています。
乗船する海兵は3万人。率いるのは
9人の海軍本部中将(ドーベルマン、ドール、他)と大将・
黄猿。
サターン聖「私が来てる事は悟られるな…」
昨日のうちに島から脱出したエッグヘッドの研究員・従業員達が乗る船の位置を海軍は把握済みで、サターン聖が撃沈命令を出しています。
エッグヘッドの防衛システム「フロンティアドーム」が起動しているため、海軍は突入できず、ドーム内にいるベガパンクや麦わらの一味も外に出られない膠着状態の中、マリージョアに
ヨークから通信が入ります。
前述のように、ヨークは「マザーフレイム」を交渉材料にして、エッグヘッドの研究所と自身の安全を保証してもらい、自身を天竜人にしてもらう約束を五老星に取り付けることに成功しています。
十・ピーター聖:実は考えが変わった
あの「マザーフレイム」は…お前にも作れるんだな?
ヨーク:調子いいんだから!でもやっぱりね 欲しいんでしょ!! 送りつけてよかった
十・ピーター聖:ああ…所望されてる
ヨーク:されてる?誰が? ーアレを作る「融合炉(パワープラント)」はこの島にある!!
あたいと研究所は傷つけないと約束して
マーズ聖:わかった
ヨーク:あたいを天竜人にして!!
五老星:そうしよう
ヨーク:交渉成立!!
ーーーだったら今すぐ!! あたいを助けてェ〜〜〜!!!
”麦わらのルフィ”に殺される〜〜〜〜!!
エッグヘッドは既にヨークに制圧されているかと思いきや、一夜明けて、エッグヘッド内の情勢は逆転。床に仰向けで拘束された裏切り者ヨークの姿がありました。
本話では
麦わらの一味、
ボニー、
ベガパンク本体(ステラ)の無事を確認できます。