Netflixオリジナルシリーズ『ONE PIECE』の
日本語吹き替え版の感想です。私は先に
オリジナル日本語字幕版でシリーズを視聴したので、シリーズの感想は既に
別の記事で書いています。
日本語吹き替え版はアニメ派に配慮して、
アニメ「ワンピース」の声優陣を多数起用しているのが特徴です。と言いますか、調べてみると
主要キャラに限らず端役までも徹底的にアニメ「ワンピース」の声優を起用しているようです。
*
赤字がアニメ同配役による吹替
ルフィ(演:イニャキ・ゴドイ、吹替:
田中真弓)
幼少ルフィ(吹替:
田中真弓)
ゾロ(演:新田真剣佑、吹替:
中井和哉)
幼少ゾロ(吹替:
浦和めぐみ)
ナミ(演:エミリー・ラッド、吹替:
岡村明美)
幼少ナミ(吹替:
岡村明美)
ウソップ(演:ジェイコブ・ロメロ、吹替:
山口勝平)
幼少ウソップ(吹替:
山口勝平)
サンジ(演:タズ・スカイラー、吹替:
平田広明)
幼少サンジ(吹替:
大谷育江)
ロジャー(演:マイケル・ドーマン、吹替:
津嘉山正種)
ガープ(演:ヴィンセント・リーガン、吹替:
中博史)
ボガード(演:Armand Aucamp、吹替:
竹本英史)
シャンクス(演:ピーター・ガディオット、吹替:
池田秀一)
ベン・ベックマン(吹替:
田原アルノ)
ラッキー・ルウ(吹替:
土門仁)
ヤソップ(吹替:
小林通孝)
マキノ(吹替:
大本眞基子)
ヒグマ(吹替:
岸野幸正)
アルビダ(演:イリア・アイソレリス・ポーリーノ、吹替:
松岡洋子)
コビー(演:モーガン・デイヴィス、吹替:
土井美加)
モーガン(演:ラングレー・カークウッド、吹替:
銀河万丈)
ヘルメッポ(演:エイダン・スコット、吹替:
永野広一)
リカ(吹替:
宇和川恵美)
リリカ(リカの母)(吹替:
疋田由香里)
バギー(演:ジェフ・ウォード、吹替:
千葉繁)
カバジ(吹替:
遠藤守哉)
ブードル(吹替:岩崎ひろし ※アニメは故・八奈見乗児が演じて以来再登場なし)
カヤ(演:セレステ・ルーツ、吹替:
國府田マリ子)
クラハドール(演:アレクサンダー・マニアティス、吹替:
橋本晃一)
ブチ(演:アルバート・プレトリウス、吹替:
高戸靖広)
シャム(吹替:庄司宇芽香 ※実写版のシャムは女性に改変)
ゼフ(演:クレイグ・フェアブラス、吹替:
樋浦勉)
パティ(吹替:
稲田徹)
フルボディ(吹替:
石川英郎)
ムーディ(フルボディの連れの女性)(吹替:内海安希子 ※アニメ声優は西川宏美)
三日月のギャリー(吹替:小山力也 ※アニメ声優は川津泰彦)
ミホーク(演:スティーヴン・ウォード、吹替:
掛川裕彦)
クリーク(吹替:
立木文彦)
ギン(吹替:
小野健一)
くいな(吹替:
豊嶋真千子)
コウシロウ(くいなの父)(吹替:
乃村健次)
アーロン(演:マッキンリー・ベルチャー三世、吹替:東地宏樹 ※アニメ声優は小杉十郎太)
クロオビ(吹替:
江川央生)
チュウ(吹替:
小野坂昌也)
ノジコ(演:チオマ・ウメアラ、吹替:
山崎和佳奈)
ベルメール(吹替:
日髙のり子)
ゲンゾウ(吹替:
塩屋浩三)
ネズミ(吹替:
西脇保)
ナレーション(吹替:
大場真人)
シーズン1主要キャラのうちアニメ「ワンピース」の声優にならなかったのはアーロンのみで、アーロンのアニメ声優の小杉十郎太さんはここ数年で声の仕事が激減しているため、アーロンのキャスティングは小杉さん側の都合で適わなかったと思われます。
ここまで徹底していると、オーディションやキャスティングの手間が省けるためコストカットという点でも非常に好都合かもしれません。ただし、
出演が被る一人二役に関しては例外になっている模様で、そのような場合は別の声優が演じています。そのため、麦わらの一味声優陣が人外を演じる”粗忽屋”の出番も吹替ではないようです。
日本語吹き替え版をアニメ「ワンピース」の声優陣が担当すると知った時は、私はいくつかの理由で
ネガティブに受け取っていまして(「
実写版『ONE PIECE』麦わらの一味吹き替え声優はアニメ麦わらの一味声優陣に決定」)、その後、
日本語吹き替え版の予告編を観て、自分には合わないなとも思いました。
吹き替え版予告編から感じるのは、やはり、
イニャキルフィから真弓さんの声が出ている違和感が半端じゃないです。そもそも成人男性が演じる役を女性声優が吹き替えることはまずないことですから、それに対する耐性が全然ないわけです。
とは言え、全く観れないほどのことでもないので、とりあえず第1話を視聴すると・・・
意外と観れました。
そして、すぐに慣れちゃいました・。・
ただし、予告編で感じたルフィの違和感は本物だったのですが、
同一シーンで本編とはセリフも違うテイクが使われていました。本編のテイクの方が違和感は少ないです。
すぐに慣れてしまうのはアニメ「ワンピース」の視聴歴が下地にあるのは大きい気がします。初見だと違和感はより強いだろうと思われます。ルフィの声以外にも、例えば土井美加さんが吹き替えるコビーや、吹替の声に対してやたらと若いアルビダなど。
アニメ「ワンピース」との比較で言うと、各声優が声のトーンや声質など実写吹替にアジャストしている点は見どころです。実写化にあたりバギーなどキャラクター性が変わっているキャラについては、必然的に演じ分けされています。ただし、
麦わらの一味はルフィを除いて基本的にあまり変わらない印象です。
アニメのルフィは基本的に真弓さんの地声ですが、吹替においては、やはり違和感が出ることを避けるためか、普段よりも男性の声質に寄せて演じられています。
字幕版と吹き替え版の比較では、セリフは結構異なっています。
これは吹替がオリジナルの口の動きに合わせないといけないため、セリフをそのまま翻訳することが難しいので、当たり前のことですけども。それと、吹き替え版では
オリジナル(英語)にあるギャグがカットされている場合がいくつかありました。実写版は原作のギャグシーンが削ぎ落とされているため、吹き替え版はよりギャグが少ないことになりますね。
一方、字幕版がオリジナルの正確な翻訳になっているかというとそういうわけでもなく、
字幕版はなるべく原作のセリフに近づけようという配慮がもの凄く感じられます。「おれ」や小文字のカタカナなど文字の表記にも注意されています。これは間違いなく原作派への配慮ですね。
例えば、バギーの”鼻”いじりの台詞では、字幕版は原作のセリフをベースにしたものがセリフになっていますが、吹き替え版ではルフィがバギーのことを「
悪の華」と喩えています。そのキャラがそんな言葉使いますかね?っていう違和感が吹き替え版に生じることはしばしばあるかもしれません。
吹き替え版のココがいいよ!というのは、技名を叫ぶところですね。
実写版では技名を叫ぶのは非常識な行為なため、今のところ、ルフィとサンジと一部の敵キャラしか技名を叫ばないのですが、やはりオリジナル音声(英語)で俳優が技名を叫んでいるのは、どうしても面白さが出てしまいます。
これが吹き替え版では何の違和感もありません。ばっちりハマってしまいます。
なので逆に面白味に欠けるとも言えますが。
吹き替え版のみで視聴している人には是非ともオリジナルの「
羊肉(ムートン)ショット」を聴いていただきたいですw
ワンピースファンにとっては字幕版とアニメ声優起用の吹き替え版の存在は、続編のシーズンを待つ間に味変が楽しめるので非常に良いですけども、『ONE PIECE』初見の人にとって吹き替え版は馴染みにくいものだと思います。
もし、実写版『ONE PIECE』を人に勧めるのなら、
原作派と『ONE PIECE』初見には字幕版
アニメ派には吹き替え版
がオススメな気はします。
なんか面白くない結論ですけども、以上です〆
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