この記事はバンダイのトレーディングカードゲーム(TCG)「ONE PIECE CARD GAME」のエンジョイ勢の対戦日記的な何かです。今回は先日開催されたチャンピオンシップ2023 2次予選の大阪エリア大会の模様についてです。
参加人数は約1400名と非常に多く、スイスドロー9回戦を行なって上位16名の決勝トーナメントに勝ち残るのは非常に狭き門となっています。
<ベスト16>
1. 青黒サカズキ……6人(37.5%)
2. 黄エネル……5人(31.2%)
3. 紫ルフィ……3人(18.8%)
4. 黄カタクリ……1人(6.3%)
5. 赤紫ルフィ……1人(6.3%)
2次予選のエリア大会は途中で現行の05環境から06環境に切り替わる厄介なスケジュールとなっていますが、2次予選エリア大会最初の大阪大会は05環境下で開催されており、現環境トップとなっている青黒サカズキがベスト16の最多デッキとなりました。次点で黄エネル、紫ルフィと続き、順当に環境デッキがベスト16に進みました。事故率が高いもののデッキパワーが高い赤紫ルフィが1人だけ進出しているのも順当と言えそうです。
参加者のデッキ分布は、サカズキが4割超、黄単デッキが3割程度、他は紫ルフィ、赤紫ルフィ、赤単デッキという感じだったようです。したがって、ベスト16のデッキ分布はほぼ全体のデッキ分布に等しいと見られ、サカズキがやや減ったぐらいです。この大会では勝ちデッキは無かったと言えるでしょう。サカズキ1強とも言われたりしますが、バランスは良い環境だと思います。
準決勝の配信卓の黄エネルと青黒サカズキは、サカズキ側にプレイングミスがあったのですが、エネル側はトリガーが下振れており、さらにサカズキ側のサボ3連打が刺さってしまいました。配信裏で行われていた青黒サカズキと紫ルフィの試合はサカズキが勝利し、決勝戦は
サカズキミラーマッチとなりました。
チャット欄を見ていると環境トップのサカズキへのヘイトが強いのが心痛いのですが(私は05環境でずっとサカズキを握っているので)、サカズキミラーは先攻有利・後攻有利というものがおそらくないので、面白いんですよね。実際、決勝のサカズキミラーは
紙一重の良試合となりました。
先攻:右手、後攻:左手
序盤・中盤は先攻(右手)の手札が理想的で、一方の後攻(左手)は4ルッチを引けておらず、先攻側がライフでは負けているものの、盤面ではゲームを非常に有利に進めていました。
後攻の起死回生となったのは
5ターン目。
1)「大噴火」のドローから2枚目の「
犬噛紅蓮」を引きます。サボのコストダウン。
2)リーダーの起動メイン効果でヒナを捨て、2枚目の
レベッカを引きます。
3)レベッカ登場時効果でトラッシュからヒナを回収し、ヒナをレストで登場。サボのコストダウン。
4)「犬噛紅蓮」でサボを除去し、リーダーをパンプ。
5)リーダーに1ドン付けて9000でリーダーアタック。うるティのコストダウン
→先攻側はライフで受けて残りライフ0
6)2ドンアクティブで終了
後攻側の目線ではカウンター値5000を出してライフを守られたら、2枚目の「犬噛紅蓮」で うるティを除去し、ライフを取れば次のターンに出るブロッカー(マンシェリーが残るため少なくともトラッシュからサボが登場する)を「犬噛紅蓮」で除去してリーサルを狙うプランとなっています(「大噴火」→「犬噛紅蓮」→リーダーアタック最大20000)。ただし、その場合はブロッカー2枚を並べられると手札では除去が厳しいため、
かなり薄い勝ち筋です。
明暗を分けたのは返しの先攻6ターン目です(先攻:右手、後攻:左手)。
1)「大噴火」のドローでバルトロメオ(カウンター値2000)を引き、レベッカのコストダウン。
2)うるティに1ドンつけてヒナをアタック時にレベッカを除去。
→バトルでヒナKO
3)リーダーの起動メイン効果でヒナを捨てバルトロメオ(カウンター値2000)をドロー。
4)レベッカ登場時効果でサボ回収。
5)レベッカ登場時効果でコビー回収。
6)リーダー5000でリーダーアタック
→後攻側がライフで受けて「
犬噛紅蓮」を引き込む!
実はこのターンで
先攻側はレベッカ2枚ではなく、レベッカとサボを登場させていればカウンター値が万全となり負け筋は無くなっていました。相手の手札が3枚のこの盤面ではパワー0のレベッカを積極的に除去する必要性はなく、ライフから手札を与えるのも悪手だったんですよね。ヒナは確実に取った方が良いのでリーダーからアタックして、うるティで除去するのがおそらく最善手でした。
勝負の後攻6ターン目(先攻:右手、後攻:左手)。
開始ドローはヒナだったので、「ヒナ」「大噴火」「犬噛紅蓮」2枚でレベッカ2体を除去して13000リーダーアタック(9000要求)でリーサルを狙うことが可能になりました。ただし神視点では、
先攻側のカウンター値は10000あるので、このままでは足りません。
そして、リーダー起動メイン効果で不要なレベッカを捨てドローしたのは「
つる」でした。カウンターの要求値を上げるためにヒナに代わるコストダウンのカードは「つる」「大噴火」「氷河時代」の3種であり、その1枚を引き込んだわけです。
これにより2ドンを追加して15000リーダーアタック(11000要求)が可能となり、
ちょうど要求値が1000だけ相手のカウンター値を上回り後攻側が勝利するという試合でした。後攻側が終盤にドロー運を巻き返した形です。
もし前のターンで先攻側がサボを出していれば、カウンター値の上昇を期待できただけでなく、レベッカよりコストが1高いため要求値を下げることも出来たので(要求値が変わらないのは「氷河時代」を引いた場合のみ)、ほぼ確実に先攻側が勝っていたと思われます。
実際にプレイしていると、冷静に頭回らないんですよね・・;
ワンピカード対戦思案#37 【OPCG】