・マザーフレイム
前回から
ベガパンクの世界配信が始まり、ベガパンクが知る限りの世界の真実を語り始めています。一方、五老星たちはベガパンクの配信を阻止するべく、エッグヘッド内の「配信電伝虫」らしき生命反応を闇雲に破壊して回ろうとしていますが、未だ配信が止まる様子はありません。
今回はまず、話の結論である「
この世界は……海に沈む」(
1113話)について根拠を補足しています。
ベガパンク:私にとって少し未来の話になるが…
この映像を撮り終えた後日…
私の作った”センサー”と計算が正しければ
全世界を襲う異例の地震が起きる筈!!
それに伴いー各地の海面は約1m上昇し人が住めぬ様になる島も出るじゃろう
ビデオのベガパンクが予言した地震と海面上昇はエッグヘッド事件当日に世界規模で観測されています(
1089話)。この怪現象はルルシア王国の滅亡と関連があるっぽいというのがポイントでした。
ルルシア王国を滅亡させたのはベガパンクが作ったとされる「
マザーフレイム」です(
1060話、
1086話)。
ベガパンク:ーーその地震は「自然災害」とは言い切れぬ現象なのだ
ーー私はまがりなりにも平和を望んだ…
ーーしかし これが一つ目の私の罪
永遠のエネルギーを夢見た…
この世界を大きく未来へ進めたい一心で…!!
私は「太陽」に………!! 近づきすぎてしまった
そして、このシーンでは
融合炉(パワープラント)内の「
マザーフレイム」が描写されています。見た目は火の玉のような形状です。
「私は二つの罪を犯した」(
1113話)と言うベガパンクの罪の一つは”空白の100年”を研究したことですが、もう一つの罪はボニーにくま型パシフィスタの最高威権を与えたことではなく、どうやら
「マザーフレイム」を作ってしまったことを指しているようで、それを自責している様子です。
エネルギーとか融合炉、太陽というワードからはやはり
原子力、そして
核兵器が想起されます。
すなわち、夢のエネルギー源として生み出した「マザーフレイム」が兵器利用されてしまった事、それによって将来、世界が滅亡しようとしている事をベガパンクは自責している様子です。
ちなみに、話タイトルの「
イカロスの翼」とはギリシャ神話に由来する故事成語で、ロウで固めた翼で空を飛ぶことができるようになったイカロスが太陽に近づきすぎてしまって、ロウの翼が溶けて墜落したという話から、人が生み出した技術の過信を戒める言葉です。今回の話とは意味合いが少し違いますが、太陽に近づきすぎてしまったことがベガパンクの過失というわけです。
兵器化した「マザーフレイム」は
ヨークが単独で世界政府に送りつけたと考えられ(五老星との通話で「送りつけてよかった」と発言)、ベガパンクが予言した地震の発生はルルシア王国滅亡から
6日後の出来事です(
1089話)。
つまり、
ベガパンクは「マザーフレイム」が兵器利用された後、地震の発生と海面上昇を予測し、「マザーフレイム」が今後使用され続ければ、世界が海に沈むという結論を導き出し、自身が世界政府に暗殺される気配も察していたため、今回のビデオ撮影を行い、世界配信を仕掛けていたと思われます。
ベガパンクの話の流れから、
「マザーフレイム」が兵器として今後何度も使用されると考える根拠は、おそらく”空白の100年”にあり、実際、
イムは海面上昇が観測された後に「マザーフレイム」を欲しています(
1089話)。
ただし、その理由はまだ謎です。
・海賊と呼ばれた男
ベガパンク:順を追って説明しよう……
この世界に何が起きようとしているのか
ベガパンクの話は「マザーフレイム」から”空白の100年”に移ります。
しれっと、ベガパンクの配信に耳を傾ける世界の人々の描写で、
サウロらしき人物も登場しています。
ベガパンク:歴史とは物語であるーー
ーーつまり私が知るのは不完全な100年間の物語…!!!
ーーそれを私の想像で補って話すわけにはいかんが
判明した真実のみをここに言い遺す…!!!
この物語の主人公は………
900年前にあるまじき高度な文明を持つ王国に生まれ
ーーまるでエルバフに伝わる”太陽の神”ニカの様に伸縮する体で戦ったという男…
彼の名は”ジョイボーイ”
この海で初めて”海賊”と呼ばれた男じゃ!!!
「高度な文明を持つ王国」は”空白の100年”の中で存在して滅んでいるため、
ジョイボーイは
「王国」側の人物だと予想されますが、海賊だというのは意外かもしれません。
ワンピース連載前の読切版には海賊の定義として、通常の海賊を「
モーガニア」、モーガニアを狩る海賊を「
ピースメイン」と分けており、この定義で言えば、ルフィ達のような海賊は「ピースメイン」に当たります。
しかし、初めて海賊と呼ばれたということは、周りに海賊はいませんので、海賊行為を行う対象は非海賊ということになります。ということは、ジョイボーイは「モーガニア」だったのか?という疑問が生じますが、ジョイボーイとルフィの類似性は示唆されている節があり、おそらくそうではないでしょう。
そもそも、本編でルフィ達が海賊を狩って生計を立てている様子はないわけでして、ワンピース世界の海賊とは本来は、信念や宝をめぐって時には戦うこともある”冒険野郎”的な意味合いだったのかもしれません。
次回から(
なお、次週休載 orz)、いよいよ”空白の100年”が語られようとしていますが、いつ五老星に阻止されるのかハラハラしますね。
・エジソンの助け
当初の作戦でサニー号を運ぶ手段だったベガフォース1は壊れてしまっており、サニー号がラボフェーズからクー・ド・バーストで飛び出しても100%地面に落下してしまうという状況で、
エジソンは「お前達の船は必ず海へ着水させたる」「わいを信じろ」とだけ言って、ラボフェーズから飛び降りフロンティアドームのバリアに激突していました(
1112話)。
結局、エジソンは何がしたかったかというと、ファビリオフェーズに降りてエッグヘッドの島雲を生み出している装置を操作して、ラボフェーズの島雲を拡張したのでした。これによりサニー号が海岸に近づき、地面への落下を回避できるようになりました。
それを説明してから飛び降りてくれないか?w