荘口アナ:最初に出た頃は、今だと25年続いていて、しかもこんなラジオ番組もあったりして、どんどん世界が広がっているみたいなことは思わなかったな〜
平田:思わなかったですよ。あのね、僕が参加してしばらく経って、毎年ジャンフェスぐらいでは尾田先生と会うのかな。尾田っちと
中井:そうですね
平田:そういう時にね、裏話というか、その頃は表に出せないような話をやってた。でも、尾田っち、表に出してないけど、あの頃にサラッと言ったのは、彼まだ20代だったと思うけど、「あのね、この話まともに描いたら23年かかります」って、言ってた
荘口アナ:笑
平田:ちゃんと、20年とか25年とか大雑把じゃなくて、23年ていうプランがね、20代後半の若手漫画家の中にあって「やりませんけどね」って言ったの
荘口アナ:へ?
平田:「今、頭の中にあるエピソードを真面目に描いたら、終わるまでに23年かかるんで、そんなこと絶対やりませんけどね」って言ってたのを覚えてる
中井:へ〜
荘口アナ:その時の23年分をちゃんと今、どんどんやっている?
平田:でもね、その「23年」も多分ウソなんですよ。あの、本当はもっと40年分ぐらい、本人も気づいてないだけで。その証拠にジャンフェスの時に「来年、仲間が一人いなくなります」って言って、「誰だ?」「俺か?」「俺か?」とかって、勝平が「ウソップが一番…俺なんだろうな」とか言って、俺は「ゾロ降りろ、ゾロ降りろ…」と思って
荘口アナ:ははは笑
中井:ひどすぎる
平田:そしたら、翌年じゃなくて、2年後に”メリー”とお別れがあったから、たった1年のもので1年誤差があるわけだから、あの時23年って言ってたのは少なくとも46年後なんだろうなとは思ったw
中井:いやいやいや…そっかw 本来頭の中にあるものを全部やろうとすると46年
平田:そうそうそう。ワノ国からエッグヘッドでいよいよ最終章に入った。すっごい長い最終章だと思う
荘口アナ:それは嬉しい!こちら側としては
中井:僕も嬉しい
平田:疲れちゃった・・・
荘口アナ:笑
中井:本当に張りめぐらされた伏線とかをちゃんと追ってたら、それぐらい掛かるかもっていうのは尾田っちの中にあってもおかしくないですよね
平田:そこが分かんないんだよね
中井:どういうことですか?
平田:(サンジは)登場の時から苗字ないじゃん。理由がついこのあいだじゃん。俺らの中ではw え?あの時に、あのスープに虫が入ってて「クソ違います」「お嬢様」なんて言ってる時に、そんな構想あったの?あるわけねーぜ!?っていう
中井:んーー?…そういう部分もあれば、始めからカッチリこれは!という部分があるんですよ、色々と多分
平田:一度、尾田っちをゲストで?そこら辺を聞いてみてもらえれば。本当にそこが分かんないんですよ。(自分は)あるわけない!そんな描き始めた頃に細かい設定なんか!って言うけれども、なきゃ描けない
荘口アナ:『スターウォーズ』とかも最初から(構想を)金庫の中に全部入れてあったとか聞きますもんね(ハリーポッターの逸話?)。だから、もしかしたら尾田先生もどこかに何かをよいしょって秘密のところに全部入ってたりしてもおかしくないのかなって
中井:『スターウォーズ』の場合は後半はちょっとねぇ……
荘口アナ:ふふふふw…話が違ってくるんで!
尾田:最後の見せ場がどんな絵かが先に浮かぶんです。落書きノートを月に一冊ぐらいは描くんですけど、そこに描きたいシーンをまず描く。それが浮かんだら、その絵にどうやって話を持っていくかだけなんです。
尾田:この間、落書きノートを見ながら計算したんですよ。描きたいことをすべて入れていくと『OP』がラストを迎えるまで、あと20年ぐらいは必要なんです。