第1142話「わたしのこわいもの」

TOPICS
・ゲーム？
・ラグニル

・ゲーム？
エルバフを世界政府の指揮下に入れることを目的とする神の騎士団は、エルバフの戦士の子供達を誘拐してマリージョアに連れ帰り、これを人質にエルバフを制圧しようとしています（1138話）。

しかし、子供達をマリージョアに連れ帰るには船で運び出すしかなく、しかも、エルバフの子供は巨大なので連れ出すのは大変です。そこで、シャムロックは団員達に「お前達の能力なら……「ゲーム」にしろ…!!」と指示していました（1140話）。

本話では彼らの作戦が実行されており、子供達がいるセイウチの学校周辺に異変が起きています。

まず、標的となった子供達（イルヴァを含む10人程度）は、”矢印”に導かれて、眠ったまま歩いてどこかへ向かっています。これは子供達を連れ出す船に導かれているようです。

そして、終末の大蛇（ヨルムンガンド）や雷竜（ニーズホッグ）といった北欧神話に登場する怪物などが大挙して出現しています。

これらの怪物は”フデフデの実”により出現したような淡い線で描かれており、何かしらの能力だと考えられます。

国語教師のアンジュによると、これらの怪物は全て、「わたしのこわいもの」を発表する彼女の授業で子供達が「恐い」と頭に思い描いたものだと言います。この中には「ロキ」や「ニカ」もいますが、「ロキ」は北欧神話（エルバフの神話？）のそれなのか、呪いの王子の方かは定かではありません。中には”母ちゃん”もいますw

さらに、どこかに向かう子供達を止めようとして子供達に接触したと見られる体育教師のウォルフは大怪我を負っており、彼は子供達に触ってはいけないと警告しています。

一方、無事だった子供達も急にばたばたと倒れていき、意味が分からない事態となっています。

仕掛けを終えて高みの見物をしている神の騎士団（シャムロックはマリージョアに帰還した模様）の会話は次の通りです。


キリンガム：準備はできたぞ　ぐーーーっ（ZZZ...）
ソマーズ：おう お疲れさん キリンガム
キリンガム：リミットはあのガキ共が船に辿り着くまで!!
　　　　　　取り返せると思うか？
ソマーズ：ギハハ ”愛”とは傷つけ合うもの
　　　　　なァ軍子　お前…恐ェものはあんのか？
軍子：……”ニカ”


キリンガムとソマーズの会話が噛み合っているように見えず、一見して内容はよく分かりません。

能力に関して、まず子供達を船に導く”矢印”は軍子の”アロアロの実”の能力と見ていいでしょう。

キリンガムは「リミットはあのガキ共が船に辿り着くまで 取り返せると思うか!?」と言っており、何かしらのタイムリミットに言及している様子です。

この作戦が「ゲーム」になっていることを踏まえれば（1140話）、子供達が船に着くまでに、取り返せるかどうかがゲーム性になっていると考えられます。

では、誰が何を取り返すのか？

神の騎士団は高みの見物をしているので彼らがゲームに参加しているようには見えません。「取り返せると思うか？」というキリンガムの問いに、ソマーズは「”愛”とは傷つけ合うもの」とよく分からない返答しています。

上記の異常事態に照らし合わせると、ソマーズはウォルフが子供達を止めようとして大怪我を負った事態に言及していると考えられます。つまり、”愛”ゆえに、子供達を助けようとすると、その者に攻撃が与えられる仕掛けが施されているのではないでしょうか。

ただし、後から倒れた子供達に触れても何事も起きていないため、子供達を眠らせる能力とウォルフに怪我を負わせた能力は別物だと考えられます。

仮に、誘拐されようとする子供達をエルバフの戦士は取り返すことができるか？ということをゲームにすることは全然スマートではないわけですが、これが天竜人流の悪趣味な趣向なのかもしれません。

眠ったまま歩いている子供達が「恐い」と頭に思い描いていた怪物達は概ね出現しており、さらに無事だった子供達が次々に倒れると、出現した怪物の数が膨れ上がったように見えるため、眠っていることと出現した怪物は関連している可能性があります。

最後に起きた明確な異変が子供達が倒れたことで、最後に仕事を終えて現れたのがキリンガムなので前者の能力（眠らせる・怪物出現）はキリンガム、後者の能力（愛とは傷つけ合うもの）はソマーズが担当しているのでしょうか。そもそも、キリンガムは見た目から麒麟の幻獣種だと思うのですが、幻獣種の特殊能力ということですかね。

「ゲーム」という観点で考えてみましたが、よく分からないですね・。・



・ラグニル
前回、片足以外の錠を解錠されたロキ。

片足に海楼石製の錠が付いていても武器を振るう力はあり余っているようで、”鉄雷(ラグニル)”を振りかざし、最後の錠を解錠するようにルフィ達に迫ります。

この「ラグニル」は古代巨人族の血を引くロキが持っても巨大な四角い鉄鎚で、これで叩くと雷が落ちるという不思議アイテムのようです。

前回、「火事」と「雷」がエルバフの弱点という話が出ていましたが、ロキはこの弱点を人質に解錠を迫っているわけです。ロキがイタズラで放火をしていたというエピソード（1136話）に関しては、ラグニルを振り回していたということなのかもしれません。