「OP02-001エドワード・ニューゲート」と本カードを組み合わせた場合、「自分のライフが1枚以下~」の条件の達成が容易なうえ、このデメリットの影響が想定以上に軽微でした。また、ステージカードであるが故に対処が難しく、条件を満たした場合にゲームが決着する速度を大幅に早めています。
加えて「OP03-003 イゾウ」の追加により、高い確率で状況を再現することが可能でした。
以上のことから大会での使用率、勝率ともに非常に高いうえ、ONE PIECEカードゲームの楽しさの一つである攻防の駆け引きを著しく奪ってしまうカードになっていると判断したため、本カードを禁止カードに設定いたします。
「OP03-040 ナミ」と本カードを組み合わせた場合、自分からアタックを行わず対戦相手との攻防の駆け引きを無視してゲームの勝利を狙うプレイを、大きく促進する結果となりました。
また、本カードの効果の「カードを引く枚数」と「カードを捨てる枚数」の関係上、「OP01-086超過鞭糸」「OP03-047 ゼフ」などとの組み合わせにより、想定よりも効率よくデッキの枚数を減らしていくことを可能にしていました。
「OP03-040 ナミ」を使用したデッキには、他にも様々なカードの組み合わせの候補がありますが、検証の結果、今後の環境の健全化を図るため本カードを禁止カードに設定いたします。
──「ONE PIECE FILM RED」は、2022年の興行収入1位。歴代の「ONE PIECE」映画の中でも頭ひとつ抜けたヒットとなりました。
今まで「ONE PIECE」の映画の興行収入は、最大で「ONE PIECE FILM Z」の68億円だったんです。尾田さんも含めた打ち合わせで「次は100億を超えるような映画にしたいね」っていう目標を定めたところから「FILM RED」は始まったんですけど、その倍ぐらいまで積み上がって。想像をはるかに超えた数字になったなと。
──企画の始まりとしては、前作の「ONE PIECE STAMPEDE」が終わってすぐという感じでしょうか?
いえ、2019年2月ぐらいだから「STAMPEDE」公開の半年前からですね。そこから半年ぐらいかけて、脚本の初稿ぐらいまでいったんです。でもそこで尾田さんが「この内容だと100億は難しいんじゃないか」「ゼロにしてもう一度みんなで考え直しましょう」と。原作者としてだけじゃなく、プロデューサーとしての感覚なんでしょうね。なかなかできない判断ではあると思います。
──厳しいですね……。その初稿までの脚本は、梶本さんから見ると面白そうなものでしたか?
はい。でも今までは68億がマックス。「ONE PIECE」が好きな人が観に来て68億なら、残り32億はどうするんだと。100億という数字を目指すにあたっては、今まで来てないお客さんにも来てもらわないとその数字にはならない。そういうところで考えると、今思えば確かにあの内容だと難しかったかもしれないなと。
──言い方は悪いですけど既存の映画の延長というか。
そうですね。もちろん要素としては今までの作品プラスアルファはあったんですけど、それも結局はあくまで「ONE PIECEを好きな人がより興味を持ってくれるのでは」という要素だったかもしれないです。
──では今回は本当に、とにかく「ONE PIECE」ファン以外に届けようという意識が強かったわけですね。
もちろん今まで観に来てくれた人はしっかり来ていただかないといけないっていうのはありつつ、さらに新規の層に届かせるっていう、2つを合わせたもので考えてましたね。
──そこで生まれたのがシャンクスの娘・ウタというキャラクターだった。
1回ゼロになったところで、尾田さんから「今回は敵役の場所に女の子を置いてみたらどうでしょうか」と提案がありました。
──宣伝施策としては、多くの特典が用意されていたことやテレビアニメとの連動などいろいろあったと思います。新しい試みとしてはウタが音楽番組に出演していましたね。
最初はうち(フジテレビ)の「FNS歌謡祭 夏」ですね。キャラクターが音楽番組に出るのは考えられないことだったと思うんです。しかも最初は7月だったんですよ。ウタがもっと認知されてたり、楽曲が音楽番組を席巻したりしたあとならわかるんですけど、まだ映画は公開されてなかったのに、「FNS歌謡祭」側が「面白そうだ」って乗っかってくれました。
──ウタがフジテレビの歌番組や「ジャンプフェスタ」に出演するのはわかるんですけど、年末年始は「紅白歌合戦」をはじめとした各局の番組にも出てましたよね。あれは映画側から持ちかけたものなんですか?
いえ、年末の歌番組に関しては、全部ウタが各局から「出てください」とオファーを受けた形です。不思議な現象でしたね。