・ジェルマ66のあゝ無感情海遊記
短期集中表紙連載 第25弾。このシリーズでは、ホールケーキアイランド編の事件以降のジェルマの様子が描かれています。
Vol.15「カタクリ&オーブン現る!!」
<これまでのあらすじ>
トットランド脱出の際にビッグ・マムと交戦して敗れ、モンドールのブクブクの実の能力により人間標本にされてしまった
ニジと
ヨンジは、オーブンに担がれてホールケーキアイランドに運ばれ、ブラウニーらに引き渡されています。どうやらジェルマの科学を暴く研究材料として解剖される様子でした。
↓
一方、ショコラタウンに2名の侵入者が出現。弟達を奪還するため、
レイジュと
イチジが早くもホールケーキアイランドに戻ってきた模様です。ジェルマの侵入を察知したブリュレはクラッカーにその事を伝えています。
↓
ところが、人間標本のまま解剖されようとしていたニジとヨンジが、人間標本の
謎の発火により、ブクブクの実の能力から解放されています。
↓
謎の発火後、ショコラタウンに居たはず?のイチジとレイジュが押し入って現場を制圧。ジェルマ4人は現場を立ち去っていくのでした。 その様子を物陰から見る
シーザー(逃げ損ねたらしい)。
そして今回、ジェルマ4人の前に
カタクリと
オーブンが現れ、戦闘になっています。ここで、The endとはならないでしょうから・・・
・宴のあと
ワノ国編もそろそろ御開き。海軍大将・緑牛の脅威が去った後の「花の都」の城にて。
緑牛に養分を吸われた
しのぶと
雷ぞうはシワシワに痩せ細り(※1055話にて、しのぶが攻撃を受けたことは確認できない)、点滴を受けていました。この時点で既に、しのぶのスタイルが変化が現れており、
回復した しのぶ はどういうわけか、かつての美貌を取り戻していました。
970話
何かの間違いで雷ぞうのスタイルもイケメンになっていたり?w
くのいちを目指していた
お玉は しのぶ に弟子入りしたそうです。
錦えもんは事件が起きた(花の都の宴)の際、「久里」にいたと言っており、ホールデムに焼かれた「おこぼれ町」で
お鶴と会っていたようです(※1053話では、花の都に上がる花火を眺める様子の二人の後ろ姿を確認できる)。おこぼれ町の住民は怪我を負ったものの、無事だったということでしょうか。お鶴は顔にひどい火傷を負った模様です。
イヌアラシとネコマムシは光月家の侍としてワノ国に残ることを決断し、代わりになるモコモ公国の王にキャロットを指名しています。なんだって〜!w
ネコマムシ:ゆガラはルフィらあと…海外へ出た数少ない人材じゃき 次の時代に必要なもんをきっと持っちょるぜよ
キャロット:私なんかより強い人いっぱいいるもん!!
シシリアン:当たり前だ!! 国の護衛はワシらの仕事!!
ワンダ:私も支える公爵様達の判断だ キャロット
何よりゆティアは心に…ペドロの意志を継いでる…
キャロット:!! ペドロ………
ネコマムシ:ああ!! 「ゾウ」は……ゆガラらあ若ェモンに任すぜよ!!
そうは言ってもキャロットは15歳。若すぎるんじゃ・・・
(モモの助の精神年齢は8歳ですけども)
ともかく”昼”と”夜”の二つに分かれていた「ゾウ」はこれで正式に一つにまとまったってことですかね。
光月スキヤキ(飛徹)はモモの助に自身が生きていたことを知らせるつもりはないと言っていましたが(
1053話)、本話ではモモの助と日和、錦えもんらにも正体を明かしています。スキヤキが言っていたように赤鞘の侍達は飛徹の正体に薄々気づいていた様子です(ただし、錦えもんを除いて)。スキヤキは後は国民には知らせず、隠居するとのこと。
そして、城内で麦わらの一味の会話を盗み聞きしていた
カリブーは
古代兵器「プルトン」がワノ国にあるという情報を入手しています。見聞色の覇気で今回もルフィ達に察知されていそうなものですけど、無視されているだけなのか、カリブーが”絶”(『HUNTER×HUNTER』)でも使えるようになったのか。
カリブー:なんてこった…!! ”プルトン”が「ワノ国」に!?
”ポセイドン”に続き こりゃああの人に知らせちゃわねェとなァ〜〜〜!!!
出ました、
カリブーが言う「あの人」(652話)。リアルだと約10年ぶりですw
カリブーには憧れの人がいるようで、魚人島で入手した古代兵器「ポセイドン」の正体の情報と財宝の山を手土産にして、その人物に会うつもりの様子でしたが、その後は色々あって、兎丼の囚人採掘場に捕らえられていたので、未だ「あの人」には会っていないと思われます。
カリブーが言う「あの人」については、ワノ国編前まではカイドウだと予想していましたが、それはもう無くなったので、古代兵器の情報が有益となり、かつカリブーが憧れそうな人物の本命はやはり
黒ひげになるでしょうか。
・モモの助と錦えもんとヤマト
宴の後の、さらに数日後。花の都の城にて。
モモの助は家臣達に「将軍」「将軍様」と呼ばれ、復興が進めるワノ国の将軍として日々を送っている様子ですが、ふと気がつくと、麦わらの一味が忽然と姿を消していました。
日和が言うには、
ルフィ達は今朝、皆に挨拶をして出立したのだとか。しかし、一番付き合いが長かったモモの助と錦えもんには挨拶がありませんでした。
これはアレですか、「
おれ達もう仲間だろ」(41話)に近いノリで、
ルフィ達はモモの助と錦えもんの二人には船に乗ることを期待しているということでしょうか。確かに、城下を眺めていたモモの助は退屈そうにしていたようにも見えます。
一方、城にまだ残っていた
ヤマトは天守閣の屋根で次のように発言しています。
ヤマト:ーーさて!! 決めたぞ!! ルフィ達の所へ行くか!!
僕は!!! 光月おでんの様に生きる!!!
既に「
ルフィの船に乗る」(
1051話)と発言しているヤマトなので、この発言は一見するとヤマトがルフィの船に乗りに行くように受け取れますが、引っかかるのは「
ーーさて!! 決めたぞ!!」という部分です。
元よりヤマトはルフィの船に乗る気満々だったのに、ここでまた決心しているというのは不自然です。また、ヤマトがルフィの船に乗ると発言した際はルフィに意識がなく、ルフィの返答は不明のままでした(
1051話)。ルフィが意識を取り戻した後にヤマトは改めて、船に乗ることを打診したはずですが、ヤマトが仲間になる場合、意識がないルフィにヤマトが仲間入りを申し出た描写は不要になるため、ヤマトがすんなり仲間に入ることには私は懐疑的でした(
1051話コメント)。
もしかして、ヤマトはルフィの船に乗ることを諦めて、ワノ国に残ることを決心したのではないでしょうか。
モモの助がルフィと同行してワノ国を離れ、代わりにヤマトがワノ国に残るという展開は、カイドウ戦を経たヤマトを見て、前々から予想しており(
1041話)、それによって「
ヤマトとモモの助は光月おでんの役割を二人で担う」(※このフレーズを書いた記憶はあったのですが、最新話記事にはなく、探すのに苦労しました→「
コミックス101巻表紙公開、3巻つながる表紙完成」)ことになります。
ヤマトはワノ国から外に出てロジャーと航海をした光月おでんではなく、ワノ国を守ろうとした”
光月おでんの様に生きる”と考えを改めたのではないでしょうか。
切っ掛けはヤマトの仲間入りの申し出に対するルフィの返答と、カイドウ不在のワノ国が早くも脅威に晒されたことではないかと思われます。
ヤマトがワノ国に残る以外の可能性としては、ルフィの船に乗らず出航することも考えられます。その場合は、ヤマト率いる元百獣海賊団が麦わら大船団に加わるのではないかと予想します。
しかし、モモの助、錦えもん、ヤマトが3人ともワノ国を離れることになると、ワノ国の戦力はガタ落ちになってしまいます。モモの助と錦えもんがルフィの船に乗らない場合は、ルフィ達がどうして彼らにだけ挨拶をしなかったのか、理由が思いつかないので、消去法でヤマトがワノ国に残るという説を推します。
・火ノ傷の男
花の都を今朝出た麦わらの一味は兎丼の常影港(トカゲみなと)にて出航準備をしていました。
ローとの同盟は既に解消されたとのことですが(四皇を倒すことが同盟の目的であった)、ハートの海賊団とキッド海賊団の出航日とも偶々!?重なってしまったようで、同じ方角に進むのはバツが悪いため、
ルフィ、
ロー、
キッドの3船長は”記録指針(ログポース)”が指し示す3つの方角から、別々の進路を選ぶことに決めた模様です。
別れ際、ローは
ワノ国のロードポーネグリフの写しをキッドに渡しています。「お前らにも得る権利がある 抜けがけはつまらねェ」とのこと。しかし、出航日が重なったのは偶々で、重ならなければ渡すタイミングはなかったはず・・・アレレ〜、ロー?w
ただし、ローが言う権利とは鬼ヶ島で一緒に戦ったことで、ローとルフィの同盟のもとで得た「ゾウ」と「ビッグ・マム海賊団」のロードポーネグリフの写しは渡していません。
ところが、キッドは既に「ビッグ・マム海賊団」のロードポーネグリフの写しは持っているようです。キッドはそれについて「
ビッグ・マムの将星に盗ませたアレか…」と発言しています。
シャーロット・ブリュレの話では、ルフィが来る前にビッグ・マムのナワバリに入ったことのある最悪の世代はキッド、アプー、ベッジ、ウルージであり、キッドについてはナワバリから排除されたという旨しか語られていませんでした(837話)。
一方、囚人採掘場に捕らえられていた折、
キッドはビッグ・マム海賊団の将星の一人と交戦して相手を手負いにしたと発言しており(
928話)、ブリュレの話とは少し異なっていました。また、その時はビッグ・マムの首を狙っていた訳ではなく、「
奪うべきものを奪い去っただけだ」と語っていました(
928話)。
つまりこの時にキッドが奪ったものはビッグ・マム海賊団が所持していたロードポーネグリフ(の写し)だったわけですが、その方法が不可解です。「将星に盗ませた」ということですから。
確かに、ロードポーネグリフの写しを将星に盗ませたのであれば、ブリュレが語っていた様にキッド海賊団はホールケーキアイランドにまで到達せず(ビッグ・マムに会わず)にナワバリから出て行ったとしても、合点がいきます。
問題はどうやって、その将星をいいなりにさせたかということです。
その将星を手負いにしたことで、キッド海賊団船員の未知の能力を発動させたのか、あるいは弱みを握ったのか。
ウルージが当時将星だったスナックを倒し、クラッカーに惨敗した事実はブリュレが話していましたが、キッドが将星の一人を手負にさせたという話はブリュレからは出ていません(837話)。したがって、キッドはクラッカーと交戦してビスケットの鎧を破壊したことを手負いにさせたと勘違いしたとも考えられたわけですが、その将星を使ってロードポーネグリフの写しを盗ませたとなると、それは否定されます。
894話では最悪の世代の一角の麦わらの一味を相手にして、元将星の
スナックは「最悪の世代か・・・」と呟いて溜め息を漏らしており、スナックはウルージに敗れた上に、キッドにより手負いにされたのかもしれません。立場上、元4将星最弱なので、キッドが言う将星はスナックが最有力でしょう。
894話
話は戻って、ローからワノ国(カイドウ)のロードポーネグリフの写しを貰ったキッドは、お返しのつもりなのか、
もう一つのロードポーネグリフの在処のヒントを漏らしています。
キラー:おれ達もコイツ(※ロードポーネグリフ)に本腰入れなきゃなキッド
”ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”の争奪戦に参加するには…!!
キッド:”火ノ傷(ヒノキズ)”の男を捜せってのか? アテがなさすぎる………!!!
ルフィ:ん?ヒノキズ?何だそれ
ロー:・・・・・・
ロビン:?
キッド:知らねェのか じゃあこっちにゃ好都合ハハハ
ルフィ:何だ 言えよ!!
”火の傷”の男というのは、
”火の傷”という異名を持つ男ということでしょうか。ゾウのロードポーネグリフのヒントとは思えないので、最後の所在不明のロードポーネグリフの在処のヒントだと思われます。
素直に考えると、火傷(やけど)を負っている男と受け取れるのですが、ルビがカタカナで「ヒノキズ」となっているのは気になります。そうなると、単なる火傷ではないのかもしれません。
例えば、消えない火で体が燃え続けている男とか・・・それって、ルナーリア族のキングになっちゃうので違いますね。うーん・・・
「ヒノキズ」の男について、もしやと思うのは
「眼帯の海賊」です。
『ONE PIECE』連載10周年の時に刊行された関連書籍の初版に折り込まれ、イラスト付きで栄ちゃんが裏話を書いた「ワンパラ」という連載があったのですけども(『ONE PIECE GREEN』に再収録されている)、その
Vol.4(10周年記念本『ONE PIECE 10TH TREASURES』に折り込まれた)に「眼帯の海賊」について書かれています。
海賊のイメージには眼帯がありますが(宇宙海賊キャプテンハーロックが代表的?)、『ONE PIECE』には眼帯をつけた海賊が一切出てきません。これはステレオタイプの海賊を描かないようにする栄ちゃんの裏ポリシーなのですが、眼帯が嫌いというわけではなく「
物語終盤、一度だけ、まさに”眼帯の海賊”が登場します」と予告されていました。
その「眼帯の海賊」が登場するのが、まさしく物語終盤の今ではないか、と。
”火の傷”の男は
顔の片側を火傷して眼帯をつけている海賊なのかもしれません。
もしくは、
眼帯を外すと片目が燃えている海賊なのかも?
(ちょうどいいAAがありましたw)
ところで、キッドは「ヒノキズ」の男の情報をどこで仕入れたのでしょうか。
赤髪海賊団と交戦した際(
928話)に腕を失ったキッドに、シャンクスがお見舞いとしてロードポーネグリフの情報をあげたのでしょうか。新世代を育てることに定評があるシャンクスですので。
ワンピース争奪戦と言いますが、ワンピースを取りに行く気になった赤髪海賊団のシャンクス(
1054話)はラフテルの位置を知っているはずなので何歩もリードしており、ロードポーネグリフを3つ揃えている麦わらの一味とハートの海賊団がそれに続きます。しかし、ハートの海賊団は古代文字を読めるロビン擁する麦わらの一味には敵わないでしょう。
普通に考えれば、古代文字の解読手段を持たない海賊達は麦わらの一味に協力しつつ、ラフテルへ向かう麦わらの一味をストーキングして横から掻っ攫うというのが正攻法になります。先ほどの会話の中のローの沈黙にはそういった思考も読み取れそうです。最後の最後で、シャンブルズ!とか言って掻っ攫っていきそうです。
・CROSS GUILD
四皇にまで成り上がった
バギーについて新しい情報が出ています。
バギーは
クロコダイルと
ミホークを従えて(?)、「
CROSS GUILD(クロス・ギルド)」という闇会社を立ち上げた模様です。王下七武海制度の廃止で、その動向が注目されていたミホークがまさかバギーの下につくなんて、ゾロも「あり得ねェな」と疑っています。
ミホークもそうですが、クロコダイルもバギーの部下になるとは考えにくいです。「クロス・ギルド」という会社名からは、3者の力関係は同等で、互いにメリットがあるためにギルドを組んでいるという印象を受けます。
つまり、バギーズ・デリバリーとクロコダイルの一味(ダズ・ボーネスも)とミホークの一味(ペローナも?)が合併したものではないかと考えられます。
「クロス・ギルド」は海兵に懸賞金をつけるというメキシコのギャングばりのトンデモないことを始めているそうで、その資金源はバギーズ・デリバリーの傭兵派遣業なのでしょう。実力のあるバウンティハンター(賞金稼ぎ)を傭兵として取り入れる意図もあるのではないかと思われます。
クロコダイルは海賊王を目指していて、未だに謎が多いミホークは安寧を求めた結果、バギーと組むことになったのでしょうか。ともかく物語終盤になり、勢力がどんどん絞られて、まとまってきました。