・サンジの弱点
神の騎士の不死身を完全に打ち破るには、
覇王色の覇気を纏った攻撃で心臓を破壊する必要がありますが、
キリンガムと一対一で戦う
サンジは、覇王色の覇気が未だ覚醒していません。
前回、窮地の中、サンジに
封印されていたカマバッカ王国の記憶が蘇るのでした。
サンジはカマバッカでの地獄の日々(笑)を思い出したくないため必死に抵抗しますが、キリンガムが能力(”夢出力(アうとうとプット)”)で「
サンジの恐いもの」を出現させると、それは今まさしくサンジの記憶に蘇ろうとしていた
イワンコフでした。
これによってサンジに否応なしにカマバッカの記憶が蘇ります。
サンジがイワンコフを恐れているのは、
イワンコフがサンジの弱さを見抜いていたからでした。
イワンコフはサンジの生い立ちなどは知りもしないですが、
サンジが自身の体を殺したがっていたことに気づいていた唯一の人物でした。それこそがサンジの弱さであり、サンジがそう思うのは、いつかジェルマのようなクズになるくらいなら死んだ方がマシだと考えていたからです。
イワンコフは自身を雑に扱うサンジに「死にたがりの愛に価値なんてない」「己を愛せない者に他人など愛せなブル」と言い、”自己愛”の重要性を説きます。自己愛があってこそ真の愛であり、
愛が”防御力”を高めるというような話です。
これに対して当時のサンジは「勝てりゃいいだろ」と突っぱねますが、この時にイワンコフが予言していた「いつか救いたい者も救えない”限界”が来る」という”限界”がまさしく今なのではないかと思い返し、サンジはイワンコフの言っていたことを受け入れみようと考えを改めるのでした。
これによって
「サンジの恐いもの」と出現していたイワンコフが消失し、イワンコフが指摘した弱点をサンジが克服したことが表現されています。キリンガムとサンジのマッチアップはよく出来ていますね(というかサンジに覇王色の覇気を習得させるためにデザインされた能力だったのかもしれません)。
この時にサンジが考えを改めた自問自答の過程は非常に長く1196話ではほぼ全てカットされており、1197話でその部分がモノローグとして戦闘シーンに重ねられいるため少し分かりにくいですが、
サンジ(1196話):(なァ イワ おれは…)
サンジ(1197話):(イワ…!! お前の言う通りだ…!!)
(おれは死にたがってた)以下略
という具合につながっています。
最終的に「亡き母に貰ったこの体を…!! この脚を!! 守れねェで一体何を守る…!? まずここに守るべき体がある!!!」と悟ります。
これをきっかけに徐々にコツを掴んだサンジはイワンコフの「愛とは”防御力”」という教えを、覇王色の覇気を纏うことで体現します。サンジ自身は「(攻撃を)受けたのに攻撃した様な度を超えた”武装色”」という感覚を持っているようです。
これにてゾロとサンジが覇王色の覇気を習得し、
四皇ルフィを支える両翼に成ったわけでして、この時のサンジのモノローグが痺れます。
サンジ:(おい ゾロ…)
(
お前はルフィの…「剣」になれ…!!)
(
おれがあいつの「盾」になる!!!)
思ってるだけで本人には言わないやつです(笑)。
ところで、本話(1197話)では
サンジの眉毛の向きが変わる瞬間が明確に描写されているのですが、本編だけ追っていると訳が分からない表現です。実のところ、秘密を知っていても訳が分からないのですが。
サンジの通常の眉毛の向きはジェルマの兄弟達と逆になっており、サンジの眉毛の向きが変わる事象についてはクイーン戦で描かれています。これについては
コミックス105巻のSBSにて、
ジェルマの「科学の力」が発現した影響と説明されており、作画ミスではないらしいです。
本話(1197話)ではサンジが悟った後、覇王色の覇気に目覚めた瞬間の前後でジェルマモードの眉毛に一旦変化し、その後すぐに通常の向きに戻ったまま覇王色の覇気を習得しています。
まぁよく分からないのですが、サンジの感覚的にこれまでは本気を出そうとするとジェルマの「科学の力」が強く発現してしまうのに対して、覇王色の覇気を纏うことができるようになるとキリンガム相手にその必要性がなくなったということでしょうか。
そう考えると、サンジの一番強いモードは眉毛の向きが変わって覇王色の覇気を纏っている状態と言えそうです。
