・プリンの能力
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前回のトラウマ>
850話
プリンの三つ目には特に触れられることはなく(チョッパーかブルックに出会わない限り最後まで触れられることはないかも)、今回はプリンが”
メモメモの実”の能力者であることが明らかになりました。”メモメモの実”の「メモ」はMemory(記憶)に由来しているようで、能力により人の記憶を読み取るだけでなく、改ざんすることが出来ます。具体的には
頭の中から「記憶のフィルム」を取り出し、映画フィルムの編集のようにフィルムを切り貼りすることで記憶を”編集(エディット)”することができる模様です。切り取ったフィルムは他人の「記憶のフィルム」につなげることもできます。
レイジュが脚から流血していたのはプリンに銃で撃たれたためらしく、プリンはレイジュの「記憶のフィルム」からプリン自身に撃たれた記憶を、(プリンが撃った?)流れ弾に当たった兵士の記憶にすり替え、以降プリンと出会った記憶をカットしています。これにより、レイジュはプリンの正体とプリンから知らされたビッグ・マム海賊団のヴィンスモーク家皆殺しの策略をすっかり忘れてしまうことになるようです。しかし、城の中で流れ弾に当たる状況って…結局、過失はビッグ・マム側にあるような気がしますが。。
849話
どうしてプリンがわざわざそんなリスクを冒してレイジュを射撃したかと言えば、明日の作戦でプリンが使う銃がヴィンスモーク家の人間に通じるかどうかを確かめるための
試し撃ちだったようです。プリンがレイジュに対して使った銃はパーカッションロック式36口径「ウォーカー」という拳銃、弾丸は通称「キャンディジャケット」と呼ばれる代物らしく、盾を構えた装甲兵を背中まで撃ち抜くという威力(貫通力)を持っているそうです。ヴィンスモーク家の人間が「
外骨格」(
840話)による”鉄の体”を持っていることは知られているようで、レイジュを撃ち抜くことが出来たので、結婚式の当日、サンジの顔も撃ち抜くことが出来るとプリンは確信したようです。まぁ、ジャッジ曰く”失敗作”であるサンジには「外骨格」がそもそも発現していないのですが。
プリンがわざわざレイジュに話さなくてもいい事をペラペラと喋ったのは、プリンの性格が酷く悪いためかと思われます。能力で記憶を消せるので、余裕の表れとも言えます。しかし、サンジが窓の外で話を聞いていたのは想定外だったことでしょう。
・シケモク
話タイトルになっているシケモクのシーンより。
↑プリンのために持って来た花束と弁当が入ったバスケットを地面に置き…
↑火が消えたタバコ(シケモク)に火を付けようとするサンジ。しかし、雨に濡れているため、火が付くこともなく…
↑サンジが去ったベランダには花束が添えられ…
サンジの悲しみをシケモクで表現し、プリンの本心を知って大きなショックを受けつつ弁当は持ち帰って食べ物は粗末にせず、そんな自分を騙して嘲笑っているプリンにさえ花束は置いて行くというサンジらしさが凝縮したシーンなのでした。
・仁義なき海侠
”本”の牢屋に捕えられている
ルフィと
ナミ。
オペラがローラの居場所を吐かせるため、ナミを拷問にかけようとしたその時、しばらく姿を見せていなかった
ジンベエが二人を救助するため登場。見張りの番のオペラを不意打ちの”五千枚瓦正拳”であっさり倒してしまいます。
ジンベエ:捕まったと聞いてな…無事でよかった
話は後じゃ まずそこ出るか?
オペラのジンベエに対する対応からジンベエはまだビッグ・マムの傘下であることは変わらない様子ですから、
シャーロット家のオペラに手を出した時点で、ジンベエはビッグ・マムを裏切ったことになります。トットランドの新聞の情報では、ジンベエはビッグ・マムの傘下から抜ける代償としてビッグ・マムから課せられた”ルーレット”(830話)を回すことを辞退したと報じられており(
834話)、仁義を通していないようですがともかく、魚人島でルフィから仲間の誘いを受けた際にジンベエはこんな↓約束をしていました(649話)。
ジンベエ:人の道に仁義を通し—スッキリと身軽になった時
今一度わしはお前さんらに会いに来る約束しよう
その時にまだ今の気持ちのままでおってくれたなら
もう一度誘ってくれんか…”麦わらの一味”に!!!!
そもそもジンベエとしてはルフィの誘いを受けるために、ビッグ・マムの傘下から抜けようとしていたわけで、”ルーレット”の罰でジンベエ自身が死んでしまっては誘いを受けることは出来ません。ルフィらがトットランドに来ていることはナワバリを見張っていたアラディンから知らされていたので(
826話)、一旦、傘下から抜けることを取り止めてジンベエはルフィ達の動向を窺っていたと思われます。そんな折、ルフィ達が捕まったと聞いて、ルフィが死んでしまっても誘いを受けることは出来ませんから、ルフィ達を助けに登場したというわけです。
また、ジンベエが元々危惧していたのは、麦わらの一味がビッグ・マム海賊団と敵対して話がこじれ傘下からスムーズに抜けることが困難になること、その火の粉が魚人島に降り掛かることだったと思われますが(652話)、ジンベエとしては事が起きてしまっているので、もう仁義なんて関係無いということでしょう。
あとはルフィがもう一度ジンベエを仲間に誘えば、ジンベエが
〝9人目〟になるわけです。