・鬼ヶ島裏口
赤鞘の侍達(
イヌアラシ、
河松、
アシュラ童子、
雷ぞう、
菊之丞)を乗せたローの潜水艇(ポーラータング号)は鬼ヶ島の裏口に到達。強い潮流により岸に近づけないため、海面に浮上した瞬間にローの能力により
ロー自身と赤鞘の侍、
ベポ、
シャチ、
ペンギンが鬼ヶ島に上陸しています。他のハートの海賊団船員は潜水艇に残り、再び海中に潜っています。残り船員は潜水艇を留めることができる正面入り口に向かうのでしょうか。
ロー達が鬼ヶ島の裏口に到着して間も無く、遅れていた
ネコマムシの一行も合流しています。鬼ヶ島に急いで向かっていたネコマムシは「わしに名案がある」(
982話)と言っていましたが、名案でも何でもなくやはり、
マルコの飛行能力で
イゾウと
ネコマムシを鬼ヶ島の裏口に送るだけでした。
イゾウの風貌は2年前とあまり変わっていませんが、額に傷が付いています。手袋を付けているのは少し気になります。イゾウの居場所はマルコが知っていたため、ネコマムシが連れて来たとのこと。ネコマムシはジャックに
切断された左手に銃を装着したようです。義手代わりに付けるなら鉄爪みたいなものの方が合っている気はしますけど。
マルコはネコマムシとイゾウを運ぶ際に「海で妙な影」を見たそうで、確認しに行くようです。おそらくマルコは「アメウミウシ」に乗って単独で鬼ヶ島に向かっていた
ペロスペロー(983話)の影を見たのだと思われます。
・新鬼ヶ島
モモの助の処刑が行われようとしているライブフロアに
カイドウと大看板3人(
キング、
クイーン、
ジャック)が集結し、カイドウから
「新鬼ヶ島」計画なるものが発表されました。
これは今夜の宴で予定されているカイドウとビッグ・マムによる世界最強の海賊同盟宣言の後に用意されていた「重大発表」(
979話)に当たるもので、カイドウと部下の
バオファンのやり取りから察するに、御粧しに時間が掛かっているビッグ・マムの到着を待っていられなくなったカイドウが先に発表した形です。
計画の詳細は不明です。982話のネコマムシの発言からは20年前の段階では「鬼ヶ島」という呼称はなかったことから、「鬼ヶ島」は百獣海賊団が孤島をアジトにして住み着き、名前が付けられたものと推測されます。したがって、「新鬼ヶ島」は新しい百獣海賊団のアジトと考えられます。また、「新鬼ヶ島」計画という計画名から察するに、移転計画ではなく新しく拠点を作るものだと思われます。それがワノ国の孤島なのか海外なのかは定かではありません。
また、この計画にはカイドウの息子「
ヤマト」が関わっているということでしたから(979話)、普通に考えれば、新鬼ヶ島はヤマトが百獣海賊団の分団を率いるための新しい拠点だと思われます。しかし、次項で明らかになるヤマトの性格から考えると、カイドウがヤマトに百獣海賊団の分団を任せるとは思えないです…。
・ヤマトの憧れ
983話
前回、「君をずっと待っていた」と言い、
ルフィの前に突然現れたカイドウの息子
ヤマト。
光月おでんと同じ歌舞伎の撥ね襷(はねだすき)を纏っていることもさっぱり訳が分からなかったわけですが、本話では彼、いや彼女?の素顔と目的が明らかになっています。
簡単に言うと、
ヤマトは光月おでんの熱狂的なファンでした。
きっかけは20年前に おでん の処刑を一部始終目撃したこと。おでんの立派な姿に胸を打たれた模様。その後、ヤマトは九里で おでん の「航海日誌」を密かに手に入れます。おでんの「航海日誌」にはジョイボーイをワノ国に迎え入れるために、ワノ国を開国する意志が書かれていたはずです。おでんの遺志を継ぐ赤鞘の侍達が死んだと思っているヤマトは誰かがおでんの遺志を継がなければならないと感じ、自らがワノ国を開国することを決意するのでした。
また、おでんへの憧れが強すぎるためか、ヤマトは自らが光月おでん になろうとしているという少しズレたところがあり、おでんは男だからという理由で自身は女であるのに男として振舞っているのでした。ヤマトは
カイドウの息子ではなく娘でした。
ある日、ヤマトは父カイドウに「光月おでんになりたい」と言ったら、ぶっ飛ばされたと言います。手錠がついているのは、そういった理由で幽閉されていたからだと思われます。しかし、それでも娘と呼ばず、ヤマトのことを「バカ息子」とカイドウが言っていたのは親心なのでしょうか(笑)。それとも本当は息子が欲しかったのか。気を使ってか部下達もヤマトのことを「ぼっちゃん」と呼んでいましたね。
ヤマトの目的はワノ国を開国することですから、その障壁となる父カイドウを討とうとする勢力に協力することは理解できますが、ルフィ個人を「ずっと待っていた」という発言には繋がりません。
ヤマトはルフィと戦った感想で「
わからず屋め かえって思い出すよ あいつとの戦いを」「
エースを思い出す」と発言しており、ヤマトはやはりエースと接点があったことが分かります。
エースがワノ国にやって来たのはスペード海賊団船長の時で
4年近く前です(912話)。この時、エースらスペード海賊団はお玉や編笠村の人々と交流しており、ワノ国で村人達の力では手に入らない食料を調達して村を救ったとされています。
おそらくヤマトとエースが交戦したのはエース達が食料を調達しに編笠村から離れた時でしょう。この時、どのような会話があったのかは分かりません。エースはヤマトと打ち解けてルフィのことを話したのかもしれません。ともかく、ヤマトはエースの強さを認めており、お玉と同じようにエースが再びワノ国にやって来るのを待っていたのだと思われます(一緒に父カイドウを倒してくれることを信じて?)。しかし、ヤマトはお玉と違ってエースが死んだことは耳に入っていたはずです。新聞でルフィがエースの義兄弟だと初めて知った可能性もあります。そのルフィが四皇を打倒しようとしている、ワノ国にやって来ていると知れば、父カイドウを討とうとしていることは分かります。エースとの出会いから数えて、ルフィを「ずっと待っていた」という発言に繋がるのでしょう。
ルフィ達にとっては非常に強力な助っ人が仲間になるようです。カイドウの娘でありながら父親を裏切るほど熱狂的な光月おでんのファンで、しかも男になりたがっているボクっ娘の設定はトリッキー過ぎるだろ!と思う節はありますが、ゆくゆくはイワンコフの能力でヤマトが実際に性別転換してパワーアップする展開を期待してしまう私です。