イニャキ:シーズン1のファンの反応に満足したか?
尾田:大分褒めていただいたし…だけど僕が知りたいのは、世界の変化であって、どれくらいの人が新しく『ONE PIECE』に新しく触れてもらえたのかということだけど、あんまり知る術がない(笑)。
イニャキ:シーズン1の経験から何を学びましたか?シーズン2で制作陣とはどのようなやり取りをしたか?
尾田:シーズン1をやったことで、大分楽になったことがキャラクターの擦り合わせ。シーズン1では漫画のルフィを僕はイメージしていたから、「ルフィはこんな事、言いません」「こういう行動を取りません」っていうのを強く言っていたけど、実際、実写で撮影してみたらイニャキルフィなら行けたなっていうのが結構あって。
シーズン1を観たことで、お互いにイニャキ(ルフィ)なら、これは言える、これが出来る、これは出来ないっていう判断基準が(制作陣と)共通項になったので、そういう意味ですごく作りやすくなったかなと思います。
イニャキ:僕は逆にシーズン2では原作をより意識しました。シーズン1は初めてだったので試行錯誤しました。自分が演じるルフィを模索していました。シーズン2ではそれを掴んで、原作との関係が強まったと思います。原作が以前よりも参考になりました。
尾田:シーズン1は、現地のスタッフとしては、なるべく人間味を出そうと、あんまり極端なファンタジーにならず、まず人間を見せようというところから始まって、シーズン2は僕としても、漫画のストーリーをこれからやっていく上で、シーズン1で抑えたファンタジーを解放していかないと、これから出てくる敵とルフィが戦えない。もっと強烈漫画的な個性を少しずつみんな(視聴者)に慣れてもらわないとっていう方向でやってるから、イニャキが言った通りに制作陣も作ってます。
イニャキ:同感です。シーズン1は手探りでした。シーズン2、それからシーズン3では作品のビジョンがはっきりしました。
イニャキ:シーズン2のシーンでトップ3を教えてください。
尾田:やっぱり原作と変わったという意味で、イニャキのラブーンの歌のシーンは印象に残ってるし、おそらくチョッパーのラストシーンはうまく出来ている、はず。(ビビを演じた)チャリスラも大分前に出て頑張っていると思うから、その辺も見どころだと思います。
イニャキ:実写版『ONE PIECE』により以前に描いた物語が広がる機会はありましたか?今だからこそ伝えたいメッセージはありますか?
尾田:満足できる絵をスタッフが作ってくれているので満足はしていますよ。みんなが思う『ONE PIECE』の角度を楽しんでます。僕はこの作品において自分の主張じゃなくて、今まで『ONE PIECE』を読んできたスタッフがどういう映像を作りたいのかっていうのを補佐する立場なので、そっちを楽しんでいます。
尾田:イニャキのトップ3を教えてよ。
イニャキ:ルフィがパイを食べるシーン(ローグタウンにて)
尾田:良かった良かった笑
イニャキ:ルフィが鼻割り箸をやっているシーン。ラブーンのシーンは尾田さんが挙げたので、ワポル戦で海賊旗を掲げるシーンを挙げます。
イニャキ:実写版のチョッパーについて制作陣とどのようなやり取りをしましたか?
尾田:色々あったけど…初期の状態から企画を見せてもらって、やっぱり実写スタッフとしては生き物としてチョッパーを捉えていて、動物の骨格だとこうなるよねっていう体型のものを作ろうとしていたから、僕が訴えたのは「チョッパーはぬいぐるみです」と。「変に生き物として描こうとしたらリアルで気持ち悪くなるから、ぬいぐるみだと思ってくれ」っていうのをずっと言い続けましたね。
イニャキ:実写版のチョッパーは可愛いですよね。ラブーンもそうですけど、バランスが絶妙なんです。実写の世界で浮かないようにして、同時にしっかりファンタジー感も出す。表情も豊かでとてもキュート。
尾田:チョッパーは声も難航して、僕が思うハリウッドで撮影されたものに出てくる可愛いキャラクターっていうのは、少しずらすというか、大人の鑑賞に耐えうる…ちょっとおふざけみたいな。でもチョッパーは、可愛い姿で可愛い声を出すっていう、日本特有の可愛さだと思ってて、だとしたらハリウッドにこのまま押し付けたいって思って、今回はそこを強く主張しました。