ウィキペディアの他言語リンクを利用して、日本のコンテンツ普及度を調べたというアスキー総合研究所所長 遠藤諭さんのコラムのご紹介。
Wikipediaでわかる日本コンテンツの“クールジャパン度”
Wikipediaは、ご存じのように利用者によって作られるネット上の百科事典である。これの便利なところは、1つの単語や事柄に対して各言語のページが作られていて、その意味や捉えられかたについて、各国・各地域での違いが分かることだ。画面の袖にある「
他の言語」をクリックするだけなので、少なくともその言語のページを閲覧することはできる。
(中略)
このWikipediaの他言語版だが、
日本語や日本の事柄についての解説があるということは、その言語を使っている人たちに対して、説明に足る価値が生じているのだといえる。単純にある単語がその地域に広がっているか否かに関しては、検索数やリンク数、ウェブマーケティング的なツールのほうが調べられるだろう。だが、
Wikipediaに項目があるということは、語句が咀嚼されて、その言語の一部として同化していることを表している。そういう特別な意味が、Wikipedia各言語版にはあると思う。
<他言語展開コンテンツNo.1は『ドラゴンボール』と『
ONE PIECE』>
さて、こんな話を書いているのは、日本のコンテンツの海外への広がりについて調べていたからだ。いろいろなアプローチを試している中で、簡単なプログラムを書いて
Wikipedia日本語版の全項目について、他言語でのページ作成状況を集計してみたのだ。下の図は、分かりやすい例として『ドラゴンボール』などの日本のビッグタイトルや『初音ミク』、『萌え』などのコンテンツ関連語、いまどきの一般的のコンテンツの例としてTBS系のアニメ番組について拾い出したものである(オタク系が充実していますからね)。