・ワノ国のエース
前回、ワノ国でルフィが出会った少女・
お玉は、「また来る」と約束した
エースという名の海賊を待っているとのことでした。お玉が待っているエースがずっと待っても来ない、あのエースだと確認したルフィは、エースが死んだことをお玉に告げます。エースの死を嘘だと言って信じないお玉でしたが、ショックで気を失ってしまうのでした(ち〜ん)。
912話
お玉と
師匠が住んでいる土地に元あった村の名前は
編笠村。お玉もそうしているように、名前からして笠を編んで生計を立てている集落だったと思われます。4年近く前にエース達はこの村に数週間滞在したとのことで、エースはこの時にまさしく笠の作り方を習った(555話)ようです。
ルフィ同様に、エースもワノ国には漂着して辿り着いたのでした。一緒に漂着した船の描写はスペード海賊団のピース・オブ・スパディル号だと思われ、新世界に入ってから白ひげ海賊団に挑む前にエース達、スペード海賊団はワノ国を訪れていたことになります。この時からすでにワノ国はカイドウ達の手によって土地が荒廃し、
将軍オロチがいる「
花の都」(現在、錦えもんらが潜伏している町?)を除いて他の村々は食うに困る状況だったと言います。餓えに苦しんでいた編笠村の村人らは漂着したスペード海賊団を縛り上げ、積んでいた食料と水を奪うという略奪行為に及んでいます。略奪された食料が完食されるのを見届けた後、エースは拘束を簡単に解き、村人に復讐するわけでもなく「どこに行けばデザートが手に入る?」と尋ねたそうです。この後、エース達が何をしたかはよく分かりませんが、村人達の力では手に入らない食料を調達して村を救い、村に迎え入れられたと思われます。
エース達に特に懐いていたお玉は、エース達が村を去る際に一緒に付いて行きたいと言い出したようですが、お玉がまだ5歳であることを理由にエースは受け入れを断っています。そしてこの時、エースが適当に言った条件を真に受けたために、お玉は妖艶な「くの一」になることを目指していたみたいです。
912話
ちなみに、回想シーンで描かれているスペード海賊団はエースの他に3人。いずれもワンピースマガジンVol.2の設定画からキャラクター名が特定できます。
ミハールはエースの小説『
ONE PIECE novel』で登場回数が多い主要キャラクター、
ダッキー・ブリーと
アギー68については登場すらしていないためキャラ設定は不明です。
アギー68は百獣海賊団の三下のスコッチ(595話)に何だか似ているのですけど、関係あったりするのでしょうかね。
・飛徹
お玉の師匠の名前は
天狗山飛徹と判明しています。てっきり光月家の侍かと思っていましたが、
刀鍛冶でした。刀鍛冶の飛徹が天狗の面を付けているのは、ひょっとするとジャンプで連載中の『鬼滅の刃』にインスパイアされたものでしょうか(『鬼滅の刃』に登場する刀鍛冶の一族は皆ひょっとこの面を付けている)。
911話
飛徹の話では1年以上前、百獣海賊団に加入した
ドレークによって編笠村の用心棒であった侍5人がやられ、村は破壊されたとのこと。滅んだ村に残ってお玉と二人暮らしする飛徹もまた「
長く人を待っている」と言います。
ルフィが医者に診てもらうためにお玉を連れて町へ行く時、飛徹が「わしはワケあって町へは行けぬ」と言っていることと、前回、お玉が光月家の侍者であるという旨の発言をしていることから、
飛徹は光月家の関係者であることは予想されます。さらに、お玉が百獣海賊団の三下に「光月家が帰ってきたら覚えてろ」(911話)と言っていたことから考えると、飛徹が待っている人とは光月家の者と考えるのが妥当な線かもしれません。
912話
刀鍛冶の飛徹についてはもう一つ情報が出ています。ルフィがお玉を連れて町へ出る際、ルフィが身につけていた方が侍っぽいという理由で持ち出した刀が大業物の”
二代鬼徹”であり、これについて飛徹は「
我が先祖”古徹”が打ちたもうた世界に名だたる刀」と評しています。飛徹は名工として知られる
鬼徹一派の子孫であるようです。
”初代鬼徹”は最上大業物であり、業物の”三代鬼徹”はゾロが使っているのは読者が知るところです。
97話
鍔は”二代”と”三代”で同じ形をしていますね。ローグタウンの武器屋の店主・いっぽんマツの話では、「鬼徹一派の刀は優れてはいたがことごとく”妖刀”」(97話)。鬼徹一派の子孫である飛徹も刀の呪いを信じており、”二代鬼徹”は持ち歩くことはなく保管していただけのようです。これを売ってしまえば金に困らない気がするのは置いといて、ここに来て、ゾロがローグタウンから長らく使っていた”三代鬼徹”が”二代鬼徹”にグレードアップしそうな感じです。もしかすると、一気に”初代鬼徹”になるチャンスもワノ国にはあるかもしれません。
・武器工場
お玉を連れて町へ向かう
ルフィは、カイドウの手によって荒廃した土地とその原因である工場を目の当りにします。
912話
お玉が言うには、カイドウの工場には「
武器工場」と「
採掘場」があるようです。この「武器工場」とはおそらく、ドレスローザで革命軍がついに見つけることが出来なかった「武器工場」のことでしょう。ワノ国のカイドウの工場で作られた武器はドレスローザに運ばれ、売買されていたわけです。
これを裏付けるヒントが「採掘場」だと思われます。コアラの話では、ドレスローザから運んで来た武器には産出国が限られている特殊な鉱物「
酒鉄鉱(きてっこう)」が含まれているということでした(803話)。コアラは酒鉄鉱の産地から武器製造の黒幕が割り出せるかもしれないと推理していましたが、材料の産地と製造場所が違う場合には捜査がまた行き詰まる可能性はありました。しかし、武器工場と採掘場がセットであるなら話が早いです。
工場排水によって土地が汚染されて水や食料が手に入らずワノ国が飢饉に陥っている中、将軍オロチとカイドウ達は自分達専用の無害な「農園」を持っており、水や食料には困っていないとのこと。ワノ国に着いてからお腹が満たされていないルフィはその原因を作っているのが敵のカイドウ達であることを知り、さらに恨みを募らせるのでした。
そして道中で、ルフィは
ゾロと偶然合流します。ゾロ(ゾロ十郎)はワノ国で起こした一件(909話)で指名手配を受け、町を離れていたようです。近況を話す暇もなく、今度は九里ヶ浜に向かっていた百獣海賊団の”真打ち”(百獣海賊団の隊長格?)、
ホーキンスと出くわすのでした。両者とも戦う気満々のようです。
912話
912話
ルフィが”二代鬼徹”を抜こうとしている!?w