先月、北米向けに発売された『One Piece Color Walk Compendium: East Blue to Skypiea』を紹介します。
こちらは栄ちゃんの画集『ONE PIECE Color Walk』シリーズの1〜3が1冊にまとまったもので、編纂は英語版の少年ジャンプ「Shonen Jump」、出版は同誌と同じVIZ Mediaから、印刷は中国となっています。コミックス同様、『Color Walk』シリーズは英語翻訳されたものが既に発売されていますが、このCompendium版の一番の特徴は洋書で好まれている
ハードカバー仕様になっている点です。
本のサイズ、紙の質は通常版と同じ。装丁のグレードはハードカバーの中では安価なものだと思われますが、通常版を3冊買いそろえるよりは割安な価格(定価:39.99 米ドル)で販売されています。
印刷の質は私が持っている『Color Walk 1』の初刷り(画像左)と比較すると違いは明らかです。2と3については、多少の色調の違いを除いては印刷の質自体には違いはありません。『Color Walk 1』(初刷り)の印刷がどれだけ色が潰れて低クオリティなのか、これではっきりしたわけでして、この時点で私は買って良かったと思いました。
『Color Walk 2』と『Color Walk 3』の部分で見られる色調の違いはばらつきがあるのですが、傾向としては通常版(写真右)の方が明るい色調、Compendium版(写真左)の方が濃い色調となっています。イラストごとに違うのですが、Compendium版の方が原画に近い色調のように思えます。
3のLIONが表紙絵に採用されているわけですが、1と2の表紙絵はこのように扉表紙の前に折り込みで収録されていました。印刷の都合でイラストの上下が少し欠けてしまっていますが、通常版では表紙と裏表紙で1枚になる絵が途切れなく1枚の絵で収録されているのは嬉しいところです。なお、通常版の扉表紙など一部数ページはCompendium版には収録されていません。おそらく『Color Walk 1』に収録されている第1話の1ページ目の巻頭カラーを除いて、イラストは全て収録されていると思われます。
ハードカバーになると『Color Walk』シリーズの定番であるカバー自体の裏に印刷されたワンピース世界の海図はどうなったのだろうと気になるわけですが、その一部はページのところどころで使われていました。もちろん、栄ちゃんの作者コメントなどは英語に翻訳されていますが、設定ノートから抜粋した部分のセリフやメモなどは翻訳されずにそのままとなっています。
今回のCompendium版は日本のAmazonからも簡単に購入できるようになっていたため、試しに買ってみた次第です。ハードカバーにこだわる日本人はあまりいないと思いますが、
『Color Walk 1』の印刷の質に不満がある人にはオススメの本だと思います。「East Blue to Skypiea」と副題があるように今後シリーズ化されて『Color Walk 4』以降も収録されていくとなると、すでに通常版を持っている人からすると、その価値はハードカバーと折り込みで収録されるはずの表紙絵の2点でしょうか。