・ロックスの物語
前回から引き続き
ハラルドと
ロキの物語ですが、どうやら
ロックス・D・ジーベックが少なからず関わってくるみたいです。
56年前、
ハラルドは友人の王に頼み込んで兵士として「
世界会議(レヴェリー)」に潜入し、
世界政府に何か直談判したようですが、願いは聞き入れてもらえず(
1154話)、マリージョアへの不法侵入と
もう一つの事件の犯人の疑いで追われていました。
もう一つの事件とは、
5人の王の誘拐事件であり、その真犯人が
ロックスでした。
マリージョアに潜入したロックスの目的は、身代金ではなく、誘拐事件のどさくさに紛れてパンゲア城の最深部「
花の部屋」(
908話)に到達すること、つまり、
イムに会うことでした。
「花の部屋」に侵入したのは、後にも先にも歴史上、ロックスが唯1人だそうです。
イムに会ったロックスは、自身がデービー・ジョーンズ(
デービーバックファイトの由来になっている伝説の海賊)の崇拝者だと語るのみで、最後に「
戻ってくるぜ…ここへ」と言って去ったようです。
当時からロックスの野望は「
世界の王」(
957話)であり、倒すべき「世界政府」の真の王がイムであることを認知していたわけです。そして、この時、単身では敵わない相手(五老星と神の騎士団と海軍大将を相手にすることになる)だとロックスは自覚していたため、宣戦布告に留めたということでしょう。
ロックスとしては倒すべき相手を一目見ておきたかったということなのかもしれません。ロックスがイムの存在をどうやって知ったかは分かりませんが、イムが存在するかは実際に見てみないと確かめようがないですからね。
その後、
海軍本部大将に追われたロックスはこれを討ち取り(致命傷となり死亡)、逃走している最中にハラルドと出会います。
ハラルドは大将を討ち取って逃走している目の前の男が誘拐事件の真犯人だと考え、捕まえようとしてロックスに斬りかかります。ロックスはこれに剣で応戦。
出会い頭の2人の衝突は直径5 kmの人影を消し去った、そうな。どんだけ〜
一太刀で実力を認め合った2人は互いに名乗ります。
捕まってしまえばどちらも奴隷にされる状況で2人は、少しだけ共闘し、マリージョアから脱出するのでした。
この日の事件によりロックスは一躍、高額懸賞金首になります。一方、ハラルドはロックスが起こした事件に隠れて世界政府に追及されることはなかったようです。
ーーその後、ロックスは
大口の「天上金」を載せた政府の船を襲撃し、さらに「正義の門」を破壊して逃走。この資金を元手に海賊稼業を始めます。
海賊を始めたロックスの目的は、野望を果たすための有望な船員を集めることだったようです。ロックスは海賊の世界に古くから伝わる「
デービーバックファイト」を利用して目ぼしい船員達をかき集めていきました。
評判の悪いデービーバックファイト編はこれで成仏できますかね?w
そして、ロックスがエルバフに来た
48年前(レヴェリーの事件から8年後)の時点で、
前回、既に登場している
ニューゲート、
シキ、
ステューシー(ミス・バッキン)の他に、
首領(ドン)・マーロン、
王直、
ガンズイが集まっていました。
ロッキーポート事件の渦中で「海賊島」提督の座をティーチに譲ることになった王直は(
1059話)、
カリブーの親戚みたいな顔してますけど、実際のところどうなのでしょう?もしそうならば、王直が毒親で、カリブーはティーチが王直を倒したことに感謝していたり?
それはともかく、ロックス海賊団は元々、
一つの儲け話の為にかき集められて生まれた海賊団とのことですが(
957話)、ロックスはその儲け話を持ってハラルドのスカウトにやって来たのでした。
儲け話というのは、
海賊島「ハチノス」に関わるものです。
「ハチノス」は本来、”流刑島”と呼ばれており、
各国の監獄でも手に余る凶悪犯達が島流しにされる無人島でした。島に食糧はなく、「ハチノス」への島流しは死刑に相当するもののはずが、近年、島流しにされた罪人達が生き残り、徒党を組み始めたと言います。
それはなぜかと言うと、実は「ハチノス」で金鉱脈が見つかり、それを聞きつけた闇の組織が手を貸して金鉱脈が開発され、罪人達が巨万の富を得たのだとか。
ロックスの計画は、屈強な罪人だらけの「ハチノス」に手を焼いている世界政府に対して、金をもらう代わりに「ハチノス」制圧を持ちかけるというものです。ただし、実際は
「ハチノス」をロックスが支配し、罪人も島の財宝も政府には引き渡さないつもりです。
ロックスにとって、この計画は人生の序章であり、
「ハチノス」を拠点に海軍を殲滅し、聖地を陥落させた末に「世界の王」になることを目指しているのでした。
しかし、ハラルドはロックスの計画に乗る気は全くなく、その後、何度も誘われたようですが、最後まで断ったようです。
そして、4年後の
44年前、ロックスの作戦が決行されます。
ロックス海賊団の旗揚げもこの時でした。
・ロックスの剣技
ロックスの剣技は「まるで巨大なハンマーか砲撃のように周囲の全てを吹き飛ばす事で有名だった」とのこと。”威国”や”覇国”に似た技のようです。
興味深いのは、ロックスは剣士というわけではなく、本話の描写では武器を選んでおらず、銃や斧、ステゴロなんでもござれというオールラウンダーだったようです。ワンピースカードに例えると属性に少なくとも【斬】と【射】がつきそうなものですから、ワンピースの中では珍しいキャラクターです。
・オッドアイの女
「花の部屋」の描写(
908話)ではイムに仕える侍女がいることが分かっていますが、本話の56年前の描写では、彼女(同一人物か不明だが)の顔が描かれています。
オッドアイにマスク、金髪(?)という容姿は
軍子と特徴が似ており、オッドアイは珍しいため、偶々ではなさそうです。軍子には
何やら隠された過去があるようですので(
1149話)、それと関わってくることなのかもしれません。
