・裏切り者
前回から
ロキと
イム本体が交戦中。
イムは
ニーズホッグに対して何やら因縁がある様子でしたが(
1175話、
1178話)、本話では「
裏切り者」と呼んでいます。
一方、
鉄雷(ラグニル)に対しては「お前達の相性は抜群だった」「お前は
あの頃のまま新しい主人を待ち続けていたというわけか…懐かしいな」と言っており、
イムはロキの前のニーズホッグの能力者をよく知っており、そして裏切られたようです。
ロキの前のニーズホッグの能力者は、エルバフの伝承の、ある”
戦(いく)
さ神”(
1175話)だと考えられます。
ただし、この伝承では「主(あるじ)なき今、従者ラタトスクはラグニルに乗り移り、主の帰還を待っている」(
1175話)と伝えられていますが、イムはラグニルに対して「お前は
あの頃のまま」と言っていますので、”従者がラグニルに乗り移った”という部分は脚色されていることが分かります。
なお、本話ではラグニルの能力名は
リスリスの実 幻獣種モデル”氷リス(ラタトスク)”と判明しています。
この伝承で興味深いのは、戦さ神が「
”太陽の神”と対立した」(
1175話)という点でして、今回、イムがニーズホッグを「裏切り者」と呼んだことから、
ニーズホッグはかつて”太陽の神”と対立していたことは事実で、後に、”太陽の神”に加勢したことが窺えます。
そして、それはおそらく空白の100年の出来事なのだと考えられます。
この時、エルバフは国を挙げて”太陽の神”に加勢したはずで、それゆえに「
エルバフは”D”」(
1171話)なのでしょう。
・ビブロ
鎮火されたフクロウの図書館の中に立ち入った
ロビンと
サウロは、図書館内部は間違いなく一度燃えたはずなのに燃えた本の欠片はなく、本が全く見当たらないことに困惑していました(
1178話)。
そして、図書館内部を探索した2人は「裏口」に地下通路と「隠し部屋」を発見しています。この存在はサウロも知らなかったようで、隠し部屋には
ビブロがおり、全ての本が持ち込まれていました。
ロビンは本が無事だったことに安堵してビブロに感謝し、サウロは感謝とともにビブロがますます不思議に思えてきたと言います。
図書館の主(館長)であるフクロウのビブロは
何百年も昔から図書館に住み着いているらしく、自分の縄張りに入った本(読み物)を巨人族サイズに巨大化させる不思議フクロウです。ビブロの能力は、無機物に限り巨大化することができる”
イクイクの実”の育成能力と考えられています。(
1135話)。
本を巨大化させることは習性で行っているとも考えられますが、今回、ビブロは火事から本を守るという明確な意図で行動しているため、お飾りの館長ではない知能と、本に対する執着が窺えます。
実は喋ることができたりするんでしょうか?
・ザザ
イムの「
魔気(オーメン)」が付与された
ソマーズもとい「スーパーソマーズ(自称)」と
キリンガムは再びエルバフの子供たちの誘拐を実行しています。
今度は「ゲーム」仕立てで遊ぶことなく、ソマーズが新たにエルバフの船を港に用意し、キリンガムがMMA(ムーマ)で子供達を直接攫っています。
このMMAは
雨の神”ザザ”で、キリンガム自身の「
おれの恐いもの」が投影されたものであり、オーメンを得て調子に乗って召喚してしまったとのことです。
雨雲より高い土地に生まれ育った天竜人にとって空から水が降る「雨」は恐怖だそうで、「雨の神」は「”D”の一族」「ニカ」と共に天竜人の子供がよく聞かされる話のようです。
MMAはそれを召喚した者のイメージが投影されるわけでして、ザザは「雨乞いのリズムに乗って現れる」らしく、ザザの登場とともにどこからともなく「
ドンチャン♪シャンシャン♪」という音楽が鳴っています。
天竜人の間では「雨の神」は下界にいる怪物として知られていることから、
ザザのイメージ元は雨乞いの信仰としての「雨の神」だと考えられます。それが天竜人の感性では畏怖の対象になるわけです。
また、
ザザに音楽が伴っているという点はニカと共通しており、ワンピース世界の神格生物には音楽が付き物なのかもしれません。
これはワンピース世界の人々の信仰や空想の話です。アクマ(イム)の登場にも音楽が鳴っていましたし、そういうものなのかもしれません(メタ的には栄ちゃんが考える神のお決まり)。
「雨の神」は「太陽の神」と共に、400年前のシャンディア達が儀式で崇めていた自然の神々(287話)の1つであり、ザザの直接のルーツはシャンディアの信仰なのかもしません。
シャンディアの信仰では他に「大地の神」と「森の神」の名前が出ています。
これらの神にも名前があり具体的なイメージがあるのであれば、悪魔の実として存在している可能性は十分に考えられます。
しかし、
悪魔の実の呪いの特性上、「雨の神」の能力者は存在し得ないかもしれません。
そのため、今回MMAとして登場させたのではないかという見方はできます。
デザインは非常に良いので、お蔵入りは勿体無いですし。
