LOGPIECE(ワンピースブログ)〜シャボンディ諸島より配信中〜 海外の漫画規制とワンピースに黒人キャラクターが出てこないとても簡単な理由
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海外で規制される日本のマンガは有害か?

デスノートの影響で自殺
 クール・ジャパンの名のもと、日本のアニメや漫画は海外で大人気のように報道されがちではあるが、現状はだいぶ違っている。
 2013年4月25日、ロシアの父母団体が『デスノート』が子供たちに悪影響を与えているとして、ロシア国内で発禁処分するようにプーチン大統領に訴えた。きっかけとなったのは、同年2月20日に起きたウラル地方のエカテリンブルクで15歳の少女が13階の自宅窓から飛び降り自殺した事件だ。
 この少女の部屋には「もう生きていけない」との遺書と、『デスノート』の単行本が4冊残されていた。自殺の原因は『デスノート』にあるのではとの報道がされ、警察当局が関連の有無について調査するにまで至った。さらに父母団体は公開書簡の中で『デスノート』が子供に死への関心をあおり心の発育に悪影響を及ぼすと主張し、『デスノート』の販売を規制するよう求めたのだ。

中国では発禁処分に
 同じような事件は過去にも起きている。2007年10月3日にベルギーで『デスノート』に触発された猟奇殺人とみられる事件があり、販売規制の声が世間を騒がせたケースもあった。
 ロシアでの訴えは認められるかどうかまだわからないが、中国では2007年に当局が青少年への悪影響を懸念して『デスノート』を発禁図書にしている。中国においては、『デスノート』は「恐怖系非合法出版物」というおどろおどろしいカテゴライズに分類されてしまっている。
 まだ『デスノート』に触発された殺人事件は発生していないものの、「デスノートごっこ」が小中学生の間で大流行を見せ、イジメ問題として大きなニュースとなっている。2007年5月には甘粛省蘭州市の文化査察隊が電話を受け取ると、まだあどけない声で「オレは死神だ、『デスノート』の取り締まりを止めないとおまえらを呪い殺すぞ!」と脅す珍事件も発生。青少年への強い悪影響が浮き彫りとなった。
 このように日本の倫理観では問題ないと思われているものであっても、海外では発禁処分となる可能性もあるのだ。

『NANA』もアメリカでは18禁
 日本で大ヒットした恋愛青春漫画『NANA』。もちろん海外に向けても発売されているが、これもどうやら有害図書のレッテルを貼られてしまったようだ。
 例えばアメリカでは『NANA』の単行本は、なんと基本は16歳以上向け。さらに収録されている内容に応じて巻ごとに細かく対象年齢が設定されており、マリファナを吸うシーンが出てくる11巻は18歳以上向けとなっている。以前は、16歳以上向けの漫画雑誌『Shojo Beat』に連載されていたが、今は掲載を止めてしまった。この連載中止は、苦情などの対応に苦慮していたためとの噂もある。
 このことからわかるように海外において『NANA』は少年少女向け漫画ではなく、成人向け漫画として捉えられているのだ。日本での『NANA』のメイン購買層が中高生であることを考えると、これは日本人としては、なかなか理解しがたい状況である。米国で販売する際には、暴力や性表現に対する規制が厳しいため、独特の苦労や工夫が必要になってしまうのだ。

『ドラゴンボール』で肌の色を変える理由
 さらに日本の国民的人気漫画『ワンピース』には、なぜか黒人が出てこないのも有名な話だ。褐色の人間や肌が白い人間は出てくるが、たとえば『ドラゴンボール』のミスターポポのような黒い肌のキャラクターは出てきていない。これは海外で発売することを念頭に置いているからだと指摘する声もある。欧米では黒人のキャラクターは、描き方によっては人種差別として捉えられてしまうからだ。 『ドラゴンボール』のミスターポポも、北米版の子ども向けバージョンでは青色になっていて、「真っ黒な肌の色は差別的だ」「神様に仕えているという設定が奴隷時代を連想させる」「過剰に反応しすぎ」と、ネットでは論争を呼んでいる
 視聴者としてはなんとなく物足りなさを感じてしまうが、制作側としてはやむを得ないのだろう。

漫画に厳しいアメリカの検閲
 桂正和原作の恋愛漫画の金字塔『I's』は海外でも人気があるが、アメリカでは規制の対象となり、女性の乳首が★マークで隠されたことがある。この『I's』と言えば登場人物の葦月伊織や秋葉いつきなど、美少女たちのセクシーシーンが見どころだけに、規制されてしまうと魅力は半減と言ったところだろう。
 こうした漫画への規制に対して、不満を抱いている海外ファンたちもいる。たとえば、少し前にDel Rey Booksという海外の出版社から刊行された海外版『エアギア』の第1巻では、レイプを連想させる台詞を削除していたしかし、アニメ関連の大手掲示板でそのことが話題になると、抗議の書き込みで掲示板が埋め尽くされてしまった。するとDel Rey社のディレクターであるダラス・ミダウ氏が掲示板に登場し陳謝。「増刷分からオリジナルに忠実な翻訳に変える」と書き込むと、同社は「ファンの声を聞く版元」としてマニアの心を掴むことになった。こういうケースはまれだが、海外のファンたちも、いきすぎた自主規制を不満に思っているに違いない。
 作品によっては、胸にタオルを巻かれてしまったり、お尻にパンツを履かされてしまったり、アメリカの検閲は厳しい。日本の漫画やアニメが海外で受けていると言っても、海外ではその根底にある文化やストーリー性でなく、雰囲気だけしか好まれてないんじゃないかと思ってしまう。

ブッチNEWS


以前、「女子が嫌いなのはワンピース好き男子―ジャンプ漫画読んでる男が痛い理由?」という偏向記事を書いたブッチNEWSの記事なのですが、今回は客観的な事実に基づいているようです。

海外での日本アニメや漫画の規制は各国の倫理観に沿って行われればいいとは思いますが(他人事)、出版社による不要な改変はファンの反感を買うでしょうし、原作をぶっ壊すような改悪は日本のファンも心地よくはありません。海外での発禁なんて例は今まで対岸の火事みたいなものでしたが、現在、日本で児ポ法の対象を非実在の児童にまで拡張する馬鹿げた改正の機運が高まっているため、そうも言ってられなくなるかもしれません(反対意見も強いので、そうはならないと信じてはいますけど)。


>『ワンピース』には、なぜか黒人が出てこない


これについて記事では「海外で発売することを念頭に置いているから」という憶測が紹介されていますが、これはあまり説明になっていません。と言うのも「『ワンピース』に黒人が出てこない」という事自体が不確かだからです。

なぜそう言えるのかというと、

『ワンピース』では肌の色が塗り分けられていない

からです。

ジンベエの肌が青かろうが、はっちゃんの肌が赤かろうが、漫画では全部白です。通常、色が分かるのはカラーイラストのみですから、それ以外のキャラクターについては例え通行人に黒人がいたとしても見た目では判断できません。「褐色の人間や肌が白い人間は出てくる」というのはアニメの話で、アニメでは肌の色がかなり塗り分けられています。アニメのロビンは初期は肌が褐色でしたし、明らかに黒人と言える肌の色をしたキャラクターも登場しています。一方、原作カラー絵に描かれている人間キャラの肌の色は基本的に全て黄色(肌色)です(※女性キャラはイラストによって色白に描かれる場合がある。ミス・マンデーは褐色)。

やっぱり黒人が出てこないじゃないか!と思うかもしれませんが、アニメでは黒くなっている場合もあるので、黒人を出さないように配慮しているとは考えにくいです。漫画よりアニメの方が海外に輸出されているわけですから。ともすれば、そういったしがらみは関係なく単純に漫画を描く上での都合なのだと類推できます。漫画を手描きで作る場合、ぶっちゃけ、黒人キャラは線を入れるにしろスクリーントーンを貼るにしろ、”面倒臭い”というのが一般的に理解されるところです。

そんな理由があったのかは知りませんが、『ワンピース』で肌の色が塗り分けられていないのは、

キャラクターにスクリーントーンは使わない

という方針(ポリシー)があるためです。

これは”色の違いを塗り分けるため”にキャラクターにスクリーントーンを使わないということで、影や遠近感を再現する時にはキャラクターにスクリーントーンが1種だけ使われます。この手法は第1話から使われているもので、連載当初から既に確立していたと言えます。例外としては、こち亀連載30周年記念号の週刊少年ジャンプ2006年42号の企画で全連載漫画に両さんが登場した時、両さんの制服にこれまでキャラクターに使われたことがなかったスクリーントーンが貼られました(427話)。



この時の栄ちゃんの目次コメントは「キャラの服にトーンを貼らないというポリシーを軽く破った。(笑)祝!!30年!!」でした。実際貼られたのが服なのでキャラの「服」と限定されていますが、これまでに肌にも毛にも使われた試しがないので(※例外:シャンクスの髪の毛)、ポリシーは「キャラクターにスクリーントーンを貼らない」という解釈で間違いないと思います。

ちなみに、記事では黒人が出ている漫画の例として『ドラゴンボール』のミスター・ポポが紹介されていますが、彼は人外キャラなので黒人ではありません。黒人キャラはレッドリボン軍のブラックが代表例で、名前の通り正真正銘の黒人です。彼にはスクリーントーンが使用されています。一方、ミスター・ポポはべた塗りの黒です。べた塗り黒のキャラクターというのは数ある日本の漫画・アニメの中でも大変珍しいです。べた塗りだと、しわや影で表情を作ることがままならず、それこそミスター・ポポのようなキャラクターが出来上がるでしょう。

べた塗りの黒でない限り、『ワンピース』では白色から褐色まで肌の色は”塗られません”。しかし、褐色の可能性あると分かっていても、”塗られていない”肌を見れば通常、黒い肌だと思い浮かべる人はいないでしょう。まぁ、日本の漫画ですし、主要キャラがアニメで黒人になっていたら、それこそ改変だと原作ファンは感じるでしょう。そして、このポリシーに従えば、漫画『ワンピース』に一目で分かる黒人が登場する時は肌はべた塗りの黒ということになります。

結局「キャラクターにスクリーントーンを貼らない」という漫画の手法が、黒人キャラクターの存在を希薄に、あるいは黒人キャラを登場しにくくしているわけです。どうして、そういうポリシーなのかというのは分かりませんが、普通に考えれば、先述のスクリーントーンを使用する場面との差別化と理解できます。

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無題
KYUN
ミス・マンデー黒いじゃん。
2014/02/27(Thu)05:52:16
無題
>KYUNさん

ミス・マンデーの肌の色は原作では他のキャラと同じ表現なんですよ
2014/02/27(Thu)06:56:59
例外
G
あとシャンクスの髪の毛ですね。
とても面白かった分析でした!★
2014/02/27(Thu)07:11:41
Re: 例外
シャボンディ島民
>KYUNさん

カラーイラストでミス・マンデーは褐色ということですね。確かにw

ただ忘れていなかったら、同じように「ミス・マンデー黒いじゃん」と言って一蹴して、記事の結論までたどり着けなかったと思うので結果オーライでした。やっぱり、「黒人の存在は希薄」だったということで〆


>Gさん

あ、、「キャラクターの毛」っていうのはチョッパーのことを意識して書いたのですが、「キャラクターの肌」に限定しないとシャンクスが例外になってしまいますね。

『RAINBOW!』でアニメ色彩設定の塚田劭さんが

「シャンクスの赤だけは、他のキャラには使いません。使うだけで印象がシャンクスと被ってしまいます。あの赤は彼専用です」

と語っているのですけど、きっと原作のシャンクスの髪の毛のトーンもそういった意図があるんでしょうね。
2014/02/27(Thu)09:16:16
無題
ミス・マンデーはカラーイラストでは褐色系なんですか……
KYUNさん、失礼しました……
2014/02/27(Thu)10:37:43
無題
名も無き島民
普通の服装ですらNGになる場合もあるからねぇ
小学生キャラのヘソ出しが描きかえられヘソが見えない服装になったり
他にも、戦隊モノだと日本は男女比率3:2か4:1で男の方が多いのが基本だけど
男女差別になるからといって逆の比率にしたり(男が少ないのはいいのかよ(^^;
どこの国でも変な規制派というのはいるね・・・
2014/02/27(Thu)15:45:56
禿堂
G
はい、僕も全く同じ様に感じました!★
2014/02/27(Thu)23:12:25
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